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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】銀色に輝く華 ( No.2 )
- 日時: 2010/11/14 14:41
- 名前: 瑠々 (ID: 5YaOdPeQ)
第零訓「闇色の空、銀色の光」【前編】
真っ暗な世界。光が差し込まない世界。
そんな世界があるなんて人々が思う筈が無い。
でもあるんだ。
どんなに人が集まろうと、
笑おうと
ずっと闇の中にある世界がある事を・・・。
「・・・つかれた」
暗い空の下、銀色の髪に血を浴び、刀を抱えている少女が呟いた。
いつものように、野菜を盗んで食べただけなのに。
こんな状態でもし天人に会ったらどうしよう。
殺されちゃうかな・・・。
殺されたって構わないけど・・・。
すると、ザクザクと大きな足音がした。
『お嬢さんよぉ。こんな所に来たら危ないよぉ』
瞬時に後ろに飛びのく。あたしの後ろを取ったのは
天人。
(最悪・・・)
一番会いたくない生き物・・・。この世に存在して
欲しくない生き物・・・。
「・・・・さい・・・・・」
『ん?』
「・・・るさい・・・」
あたしは手に握っていた刀を強く握る。
燃え上がる怒りが止められない。
「五月蝿いって言ってんだよッッッ!!!」
赤い血吹雪が飛ぶ。何度この景色を見ただろう。
刀を振るたびに倒れこむ者を。
刀を振るたびに舞う血吹雪を。
「————っ!!」
急に左肩に激痛が走る。
いつやられたんだろう。青い着物は何時の間にか
真っ赤に染まっていた。
———段々体が重くなる。
———段々周りが見えなくなる。
———段々足が震えてくる。
そしてあたしは・・・、
———音も無く崩れ落ちた・・・。
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