二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2 ( No.10 )
日時: 2010/12/27 17:49
名前: 薔薇結晶 (ID: JbVqO821)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

第65話 「襲撃」



アメリカエリア。
2人が此処に着いた時にはもう夜だった。

マーク「ジュリア、」
ジュリア「…何よ。」
マーク「…あそこまでする必要、あったか?」
ジュリア「……、私は、ただ八百長試合なんて馬鹿げた真似をする2人が許せなかっただけよ。」
マーク「2人がそんな事を頼んだのは俺だって許せない。だが、思うんだ。」
ジュリア「何をよ。」
マーク「あの2人が八百長試合を頼んだのは、訳があったんじゃないか?」
ジュリア「……例えば、どんな?」
マーク「単純に考えるとすれば、どうしても勝たなければ…、と脅されている。…と言う考え方だ。」
ジュリア「…だったら、あの時に言えばいいじゃない。」
マーク「それが絶対権力者だったら?」
ジュリア「……。」
マーク「絶対に、逆らえない人物だったとすれば、言えない訳も分かる。」

<<ポツ>>
と、冷たいもの。
そして、ジュリアはそれ以外のものを感じた。

マーク「!! 雨だ、急ぐぞ!」
ジュリア「…先に、帰って。」
マーク「!?」
ジュリア「聞こえなかったの?先に帰って。」
マーク「何言ってるんだ、風邪引くぞ!」
ジュリア「構わないわ、先に帰っていて!」

そう言ってジュリアは元来た道を折り返し、走った。
それも、物凄い速さで。


ジュリア「まずい…、様な気がするわ…!」

??「正解だよ、樹璃亜ちゃん。」
ジュリア「!! その声は…!」

ジュリアを呼んだ、とは言えないが、ジュリアの問いに答えた人物。
その人物を、ジュリアは良く知っていた。
知らないわけが無かった。

ジュリア「双樹叔父様、どうして此処に…!?」
双樹「久しぶりだね、おっ?綺麗になってるじゃないか。」

ジュリアの叔父、優峰双樹だった。

ジュリア「私の質問に答えてください!」
双樹「ん?僕に言ってるのかな?」
ジュリア「貴方以外、此処に誰が居るんですか!!」
双樹「居るよ?君と僕以外にも。」
ジュリア「!?」
双樹「………僕が雇った、『暗殺集団』がね。」

<<キランッ>>
と、何かが光った。
『何か』。『何が』、『光った』?
それは、銃口。

ジュリア「!! どう言う事です!?」
双樹「簡単な事さ。君を、殺しに来たんだよ、樹璃亜ちゃん!」
ジュリア「えっ…!?」
双樹「跡継ぎは、君じゃない。君は、相応しくない!!」
ジュリア「跡継ぎとして相応しいのは…貴方だと言いたいのですか。」
双樹「いや?」
ジュリア「…じゃぁ、誰だと言うんですか。」
双樹「決まってるじゃないか、僕の愛する息子、双磨だよ!!」

——…あぁ、そうか。
——コイツは実の息子を優峰財閥の跡継ぎにする為に、私を殺しに来たのか。

——くだらない…。

双樹「…死んでもらうよ、樹璃亜ちゃん。」

大層な数の銃がジュリアを狙う。
だが、

——私だって、そんなヤワな人間…いや、天使じゃないわよ。
——大人しく死んで、たまるもんですか!

ジュリア「“薔薇吹雪”!!」

“薔薇吹雪”で向こうの視界を消す。
ジュリアはヒールを脱いで、全力で疾走する。


かなり遠ざかった。
だが銃声はまだ止まない。



第65話 終わり