二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2 ( No.14 )
日時: 2010/12/27 20:08
名前: 薔薇結晶 (ID: JbVqO821)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

第66話 「銃撃の傷」



雨が降っている中、靴を履かず、言うなれば素足で走っているジュリア。
バシャバシャと水溜りの中を駆けて行く。

双樹「逃がすな!!何としても捕まえろ!!」

叔父の声が聞こえる。
それと同時に、大量の銃声。
幸い、今は誰も居ないようだ。
さすがに、一般人の大人でも、現役のサッカー選手には適わないようで、どんどん差が開いていく。
が、その時。

ジュリア「うあっ…!!」

ジュリアの右腕を弾丸がかすった。
左手で傷を抑える。

——まずい、結構深くやられたわ…。
——“グレイプニル”の傷もまだ完治してないのに…!!

ジュリアの走るスピードが格段に落ちる。
叔父達の声が良く聞こえる。

ジュリア「…早く、帰らないと…!!」

だが、そこでジュリアは考えた。
『今宿舎に帰ったら、みんなが巻き添えになるのではないか』と。
そこで、道を変えた。
その先にあるのは、マグニート山。
『アヴィス・アンド・ホープ』に逃げ込もうと、考えたのだった。



一方の、ユニコーンの宿舎。

マリ「銃みたいな音、全然止まないけど…。」
ディラン「ジュリアもまだ帰ってきてない…。」

と、皆ジュリアの帰りを待ちながら、恐怖に怯えていた。

マーク「ジュリアなら、大丈夫だ。」
ディラン「マーク…。」
ショーン「と言っても、補償はありませんよ。」
マーク「…信じるしか、無いだろ。」



マグニート山。
分かれ道の所、ジュリアは居た。

ジュリア「…何だったかしら、起動方法…。」

——って、良く考えてみればまだ起動してるじゃない。

ジュレール「『神秘迷宮アヴィス・アンド・ホープよ。我が名は天空の使徒ジュレール。その地に我を導きたまえ。』」

と、唱えた。
ジュレールは、一瞬にして消え、アヴィス・アンド・ホープに移動した。
そこに、1人。誰かが居た。

ジュレール「…ギュエール…?」
ギュエール「!! お姉様、」
ジュレール「どうしたの。あと、お姉様って呼び方禁じたはずだけど。」
ギュエール「他に何もする事がなかったの。ジュレールは?」
ジュレール「私は追っ手から逃げてきただけよ。」
ギュエール「追っ手?」
ジュレール「えぇ。殺されかけたわ。」
ギュエール「それは大変じゃない!」
ジュレール「気にする事は無いわ。」

そう言って宮殿にある、砂時計の前に座り込むジュレール。
そして髪からリボンをはずし、傷口に巻く。
次に、カバンから青の携帯をだし、連絡を取ろうとするが…

ジュレール「つ、繋がらないわ…。」
ギュエール「ここは全てのものを浄化する空間。電波も拒まれたんだと思うわ。」
ジュレール「…はぁ。」

——今日、帰れそうも無いわ。


と、1人。
心の中で呟くのだった。


第66話 終わり