二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2 ( No.295 )
日時: 2011/05/07 16:22
名前: 薔薇結晶 (ID: CekhHc8W)

第89話 「決勝戦、開幕」




≪さぁ、第1回フットボールフロンティアインターナショナル世界大会決勝戦、日本代表イナズマジャパン対コトアール代表リトル・ギガントの一戦が、此処、タイタニックスタジアムにて行われようとしています!≫

≪ブラジル代表ザ・キングダム、イタリア代表オルフェウスが敗退するなど、波乱続きだった本大会も、遂に、決勝戦を残すのみとなりました!果たして、記念すべき第1回目の優勝は、どちらのチームに輝くのでしょうか!?すでに、タイタニックスタジアムは、超満員の観客で溢れ返っています!≫


マーク「ジュリア、どう思う。」
ジュリア「…何が。」
ディラン「本当は分かってるくせに!」
ジュリア「ふふっ、どうかしら。」

フィディオ「確かに、ジュリアの意見は聞いてみたいね。」
エドガー「そうですね。来年の対策も兼ねて。」
テレス「この試合、どっちが勝っても可笑しくねぇけどな…。」
ロニージョ「でもイナズマジャパンに勝ってほしい気持ちは山々だな。」
ホルネス「俺もだ。是非ともイナズマジャパンには勝ってほしいぜ。」

ジュリア「でも、リトル・ギガントはそう簡単に崩せる城ではないでしょうよ。」
フィディオ「あぁ。本当に、彼らは恐ろしかった。前半と後半では動きが全然違う。」
ジュリア「それにロココは全くと言っていいほどシュートは入れさせてくれないわ。」
フィディオ「“オーディンソード”が素手で止められた時点でもうそれは分かり切ってる。」
ジュリア「…私のシュートも、殆ど止められてしまったしね。」

その瞬間、元リトル・クラウンのメンバーが凍りついた。
今まで、そんな事は全くと言っていいほどあり得なかった。

マーク「ジュリア…アイツと手合わせをしたのか!?」
ジュリア「えぇ、3〜4日前にね。」
フィディオ「何が止められたんだ…?」
ジュリア「…“エタニティローズ”以外は全てよ。」
ディラン「そんな事が…あり得るんだねぇ…。」
エドガー「つまり…“ブルーローズブレイク”ですら止められた、と言う事ですか。」
ジュリア「それはもう素手でがっちりとね。」
テレス「恐ろしいキーパーだな…。」


そんな時だった。
ドサドサと何か重いものが落ちる音がしたので、グラウンドに目を向けると、

フィディオ「アレは!!」
サクラ「嘘っ…!!」

ジュリア「重り…ですって…!?」
マーク「嘘だろ…あの重りをつけたまま…オルフェウスを倒したと言うのか…!!」


フィールドではコイントスが行われていた。
どうやらイナズマジャパンボールの様だ。

≪両チーム、ポジションに着きました!マードックさん、まずはどういう立ち上がりになりそうでしょう?≫
≪そうですねぇ。イナズマジャパン、リトル・ギガント。共に2トップ、バランスのいいフォーメーションを取っています。両チームの監督共、まずは試合の流れを観つつ、状況に合わせてFWかDFを厚くしていく構えのようです。≫
≪なるほど。決勝は何が起こるか分かりませんからねぇ。さぁ、歴史に残る一戦、第1回FFI決勝戦!間もなくキックオフです!≫

ホイッスルが、響き渡った。染岡がどんどん上がっていく。
だが、そこにドラゴがスライディングで突っ込んで、染岡が跳んだ隙にゴーシュがボールを奪った。

——一瞬だったわ…。たった一瞬、踏み込んだだけだったのに…!

だが、其処で鬼道がインターセプト。ボールを奪い返す。
佐久間にボールが渡り、ヘディングで豪炎寺へ。

豪炎寺「“真・爆熱スクリュー”!!」

「使うよ、ダイスケ!」

ロココ「はっ、“ゴッドハンドⅩ”!!」

そしてシュートは煙を上げ、赤い雷を帯びてロココに手に収まった。

ジュリア「…使ってくれなかった。」
マーク「え?」
ジュリア「ロココは私に、必殺技を使えと言った割に、自分は必殺技を使ってくれなかった…。」

そして、ロココから、1本の筋が伸びた。
光の筋。その正体は

ボールだった。

ディラン「What's!?」
ジュリア「嘘…ダイレクト…!?」

そう。ゴールからダイレクトで打って来たのだ。
それを円堂はギリギリで止めた。

「攻めろ!みんなぁっ!!」

そして、必殺タクティクス“ルート・オブ・スカイ”を発動。
次々と空を廻るボール。豪炎寺までつながる。

はずだった。

リトル・ギガントのDF、ウィンディのクリアが入ったのだ。
クリアされたボールは鬼道が拾った。だが、リトル・ギガントの選手8人に囲まれる。

黄緑色の風が吹いた。
リトル・ギガントの必殺タクティクス、“サークルプレードライブ”だ。

そして、ある事に気が付く。

ゴールまで戻されている。


風が止んだ時には、鬼道と選手8人はゴール前。
そして8人が一気に鬼道のボールを奪い、高々と宙を舞った。

「“ダブル・ジョー”!!」

「“ゴッドキャッチ”!!!」


だが円堂の“ゴッドキャッチ”は簡単に貫通し、ゴールに突き刺さった。

ジュリア「…まだね。」
マーク「そうだな。」
フィディオ「守の“ゴッドキャッチ”は…完成していない!」





第89話 終わり