二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2第3章クライマックス! ( No.326 )
日時: 2011/05/18 20:08
名前: 薔薇結晶 (ID: IAQru7qe)
参照: http://bluerosebreak.blog.fc2.com/

第97話 「『彼女』の思い出話」











プルルルルッ、と、誰かの電話の音が響いた。

マーク「……カズヤ…。」

マークだったようだ。
どうやら一之瀬かららしい。

マーク「…。」
一之瀬≪マークか?≫
マーク「あぁ…。」
一之瀬≪3時間くらい経つけど…ジュリアは?≫
マーク「………、死んだ。」
一之瀬≪…え?≫
マーク「死んだよ。さっき手術が終わってな。…失血死だ。」
一之瀬≪嘘だろ…!!ジュリアが…!?≫
マーク「俺だって…信じたくない……、ジュリアが死んだなんて、そんな事…受け入れたくない…。」
一之瀬≪マーク…。≫



鬼百合「では、我々はこれで失礼させていただきます…。」

そう言って、鬼百合と優峰財閥の関係者はライオコット病院を去った。






サクラ「ジュリアが…死んだなんて…!!」
フィディオ「サクラ…。」

サクラやマリが泣いている。
外では何かと騒がしい音がする。マスコミらしい。




信じられなかった。
死んだ?あのジュリアが?

何かの間違いであってほしい、誰もがそう思った。

選手たちは次々にその場を去る。
その中でまだ残っているのは、元リトル・クラウンのメンバーだけだった。



マーク「なぁ、ディラン。」
ディラン「マーク?」
マーク「ユニコーンって、良いチームだったよな。リトル・クラウンにも負けないくらいに…。」
ディラン「…当然さ。決勝トーナメントに進めなくても、絶対にいいチームだった。」

それから、メンバーはその頃の話を始めた。
ジュリアが居ない、その場所、その世界で。

マーク「元々、『ジュニア・キングス』って名前だったよな。」
フィディオ「そうだな。キャプテンのジュリアが女なのに『キング』は可笑しいだろって…、変えたんだった。」
マーク「テレスとエドガーが考えたような名前だ、『リトル・クラウン』は。」
エドガー「ですが、Msジュリアはその名前に素晴らしい意味を込めてくれましたね…。」
テレス「さすがにあれまでは思いつかなかったぜ。こいつが同年代だとは思えなかった。」
ディラン「ガールだとは思えないサッカーだったしね。ジュリアのシュートを初めて見たとき、鳥肌が立ったの覚えてるよ。」
マーク「でも…今思えば…。」

と、其処でマークが言葉を切った。
どうした、と言う顔でマークに視線が集まる。

「…俺はジュリアに頼りっきりだったんだな。さっき…死んだって聞いた時、何かが崩れた様な気がしたんだ。」

マーク「FFIでもそうだ。ピンチでも、ジュリアなら…って、いつの間にか、ジュリアに任せてばかりだったんだ。」
ディラン「ミーもだよ。もちろん、マークやカズヤやドモン、他のメンバーにだって頼ってた。けど…。」
サクラ「『ジュリアには頼り過ぎてた』?」
ディラン「…そうだね。」
サクラ「分かるよ。私リトル・クラウンの時、ジュリアに初めて会って、同い年には…見えなかったし、かっこよかった。」

サクラが、懐かしそうに語る。

エドガー「…結局、私はMsジュリアを超える事が出来なかった。いつか超えて見せると、彼女に誓っていたんですがね…。」
テレス「俺もだな。キャプテンのシュートは止められた覚えがねぇぜ。」
フィディオ「俺は結構近かったはずなんだけどな…やっぱり、ジュリアは強かった。」

「でも…もう、居ないんだな………。」


エドガー「もうMsジュリアを超える事は出来なくなってしまった…。」
テレス「絶対いつかシュート止めてやる気だったのにな…。」


「…ジュリア…。」






第97話 終わり