二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2第3章完結!! ( No.340 )
- 日時: 2011/05/22 15:14
- 名前: 薔薇結晶 (ID: Upyg7XTf)
- 参照: http://bluerosebreak.blog.fc2.com/
第0話 「消えた遺体」
ごめんな…、ジュリア…。
俺は、君を守ると誓ったのに…。
守れなかった…————
ライオコット島、タイタニックスタジアム。
フィールドには約20名の選手と、優峰財閥の関係者、その他ジュリアの知人などが集まっていた。
皆、手には薔薇の花が握られていた。
楠「失態じゃ…、まさかガルシルドの娘が優峰財閥に忍び込んでいたとは…。」
牡丹「気付けなかった私の責任です。どうかお許しを…。」
楠「牡丹よ、お前に罪は無い。罪があるのはガルシルドだ。」
一之瀬「…まだ信じられないな…、ジュリアが死んだなんて…。」
土門「だよな…。数日前までピンピンしてたのにな…。」
一之瀬「俺さ、ジュリアに初めてもらった薔薇がオレンジ色の薔薇だったんだ。」
それは皆同じらしい。
マークやディラン等のリトル・クラウンのメンバーを含め、監督達もそうらしい。
一之瀬「何て名前の薔薇か聞いたんだけどさ…答えてくれなかったんだ。気になって、調べてみたんだ。」
マーク「俺もある。なるほどな、って…思った。」
一之瀬「だよな…、だってその薔薇の名前…。」
一之瀬が黙り込んだ。
サクラが切り込む。
サクラ「私も最初貰ったのそれだったよ。フィディオは何て薔薇か、知ってる…?」
フィディオ「さぁ…、知らないな…。」
シオン「私は知ってる。エドガー達は?」
エドガー「失礼ながら知りませんね。」
テレス「俺には全く無縁な事だからな。」
マリ「…何て名前なの?」
マリが一之瀬とマークに聞く。どうやら彼女も知らないらしい。
一之瀬「名前は…。」
マーク「…『ジュリア』。」
本当に存在する薔薇だ。
くすんだオレンジ色の薔薇で、『ジュリア』と言う名前の品種がある。
マーク「もらった時のジュリアの髪はオレンジだったからな…。アイツの両親、よく考えたな…って、思ったよ。」
懐かしむように話すマーク。
楠「…では、皆さん…。よろしいですかな。」
楠がそう言った。
弱弱しい声で、言った。
フィールドの真ん中に、棺が1つ置いてある。
その周りを囲う様に皆が並んだ。
鬼百合と牡丹が棺の蓋を開けた。
衝撃が走った。
サクラ「えっ…!?」
マリ「何…どういう事…っ!?」
沙羅「どうなってるの!!牡丹!鬼百合!!」
牡丹「どう言う事だ…!?」
鬼百合「そんな…!?」
棺の中に、ジュリアの遺体が無かった。
遺体の代わりにあったのは、蒼い薔薇の髪飾り、2本のペンダント、1枚の紙切れ。
フィディオ「これ…ジュリアの髪飾りだよな…?」
ディラン「あと…これはリトル・クラウンのペンダントだね…。」
エドガー「もう1本のペンダントは見覚えが無いですが…。」
疑問が飛び交う中、もう1本のペンダントを右手で掬い上げたのはマークだった。
左手で紙切れを取る。
「『これから2年後、破滅の使者が地球を襲う事を予言する』」
そう言った。
紙切れには、そう書いてあったのだ。
一之瀬「破滅の使者…?」
土門「予言するって…、まるで…。」
女王様みてぇな口調だな…、と零す。
これが、始まりだった————————————
第0話 終わり