二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2☆必殺技・FC技募集☆ ( No.421 )
- 日時: 2011/06/26 09:38
- 名前: 薔薇結晶 (ID: ESJvCUA5)
第15話 「鍵穴」
一之瀬「うわッ!?」
地震。震度は4弱くらいだろうか。
急に、何の前触れも無く起こった。
鬼道「何だ!?」
メアリー「…やるのね。」
ターニャ「まぁね。」
そう言うターニャの手に握られているのは桃色の鍵。
薔薇の形が施されていて、アンティーク調の美しい鍵だ。
マーク「アレが鍵か…。」
一之瀬「エクスハートも使い方を知らないって言う鍵を、『エレメントロスターズ』がどう使うのか…。」
ターニャ「さぁ……いざ、“桃薔薇の鍵穴”へ!」
大きな扉が眼の前に広がった。
扉には大きく、何かが彫刻されている。
ターニャ「ふふふっ、さぁ…眠り姫と共に!」
鍵を右手に持ち、高々と掲げ、そして一気に振り下ろす。
すると、大きな扉がゆっくりと開く。
「“眠り姫・意識封印”ッ!!」
ぐわんっ、と。
フィールドに居る『ほぼ全員』の意識が眩んだ。リトル・クラウンだけではない。『桃色の催眠術師』もだ。
ただ、3人だけ、何ともなかった。
メアリー「…ターニャの意識が眩んでも、別に支障は無さそう。」
サクラ「何の支障?」
メアリー「『鍵』よ。だって、ターニャはダウンしてるけど、“桃薔薇の鍵穴”は作用してるじゃない?」
サクラ「…なるほどね。」
そう言うと、メアリーはサクラに、アイコンタクトである指示を出した。
それを読み取ったサクラはニヤリと笑い、何ともないもう1人に近寄った。
サクラ「メアリーから指示が出たし…、勝負だよ、フィディオ。」
フィディオはサクラの瞳に映る何かを見ていた。
彼女の、黄緑の瞳に映る、何か。
——…、何だ…?
—見た事がある気がする…。…誰だ?
———君のその目は誰の目なんだ…!?
フィディオから打っていいよ?とサクラがボールをフィディオの足元に蹴る。
右足でそれを受け取ったフィディオは、躊躇いなく、“真オーディンソード”を打った。
サクラはそれを見て嘲笑した。
サクラ「2年前と何も変わってないよ?フィディオのシュート。」
そして、サクラはそれを。フィディオの“真オーディンソード”を。
打ち返す。
「“春桜咲乱”ッッ!!!」
桜の花弁は豪風に乗り、黄金の剣を掻き消す。
それを見ていたフィディオは、花弁に遮られ視界が無くなり、豪風によって何も聞こえなくなった。
ただ、唯一聞こえたのは、シュートがゴールに突き刺さる音だけ。
そしてフィディオも間もなく、ぐらりと意識が遠のいていく。ふらりと、倒れてしまった。
「ごめんね、フィディオ…。私に…『彼女』に抗う力は無い。『彼女』には…」
「絶対、誰も勝てないよ…!!」
そう言って、サクラは花弁を1枚、フィディオの髪に絡めた。
「…ごめんね、みんな。」
そう言うと、『桃色の催眠術師』は、メアリーの力によってその場から消え。
タイのその街は、眠りについた。
第15話 終わり