二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2 ( No.447 )
- 日時: 2011/07/16 17:16
- 名前: 薔薇結晶 (ID: Tf5VGYTU)
- 参照: http://bluerosebreak.blog.fc2.com/
第21話 「希望が途切れないように」
スカーレット「どうやらいつもとは違う結果が出たらしいな。」
ジュレール「…でも。」
スカーレット「ん?」
ジュレール「リメリアーナにタロットだけじゃ試合は制する事が出来ないのを教えてあげないといけないわ。」
『リトル・クラウン』からの攻撃。
ボールのコントロールは現在マック・ロニージョが行っている。
鬼道「ロニージョ!あまり持ちすぎるな!」
鬼道の指示を聞くと、くるりと全体を見回す。
すると、豪炎寺と目が合った。
2人は頷いて、豪炎寺が跳びあがった。それに合わせてロニージョがボールを蹴る。
豪炎寺がボールを受け止めようとした、その瞬間。
上向きの一陣の黒い風が吹いた。
「遅いな、まだまだ。」
ボールをカットした。
『黒の騎士』の、FWダークメア・ブラックローズ。
そして彼女は『黒ノ鍵』番人だ。
ダークメア「甘い、アイコンタクトが見え見え。」
豪炎寺「くっ…!!」
上から見下ろす様にダークメアは言う。
そこで、豪炎寺は気付いた。
『まだ頂点に達していない』のだ。
そして数秒後に頂点に達した。
その後、彼女は驚くべき行動に出た。
何と其処からシュートを打った。
「黒き剣よ、光を引き裂け!!“漆黒剣雨”ッッ!!」
ロココ「…止める!止めて見せるッ!!」
「“タマシイ・ザ・ハンドG5”!!!」
10本の黒い剣が朱い手に突き刺さる。
ビシビシと、朱い手に亀裂が入る。
円堂「ロココ———ッッ!!!」
フィディオ「止めてくれっ!」
誰もが願った。
このシュートを止めてくれ、そう願った。
——そうだ…、このシュートを止めないと…。
—世界中の希望が途切れてしまうんだ…!!—
————僕が止めないと…
「いけないんだ…ぁッ!!!」
朱い光はその輝きを増し、黒い剣を飲み込んだ。
シュートを止めたのだ。
ロココ「はぁっ…はぁっ……やっ、た…!!」
円堂「やった!!」
ホルネス「と、止めやがった…。」
わぁっ、と、リトル・クラウンや、屋敷の人間が歓喜の声を上げた。
一方、『灰の永久戦士』は。
ダークメア「どういう事…!?」
リアナ「…途中で威力落ちてたね、リメリアーナ。」
リメリー「…まさか、『視えないフィールドチェンジ』が発動してるのかも…。」
スカーレット「で、結局の所何なんだ?」
ジュレール「簡単じゃない。ダークメアが彼らの力を舐めてただけよ。」
スカーレット「…あとでお仕置きの刑だな?」
ジュレール「試合の結果によるわ。」
一之瀬「『視えないフィールドチェンジ』って何だ?」
鬼道「『フィールドチェンジ』にも種類があるんだろう。吹雪の“オーロラの氷結世界”のように、フィールドが姿を変える物と、効果だけが出る視えない物と。」
実際言えば、鬼道の言うとおりだ。
だが、今現在はどちらも出ていない。
リアナ「…次は決めなさいよ。」
と、冷ややかな目線でダークメアに言う。
分かりました、と簡素に返し、ポジションへ戻るダークメア。
ロココが風丸を経由して一之瀬にボールを回す。
リアナ「止めなさい!」
と、リアナが指示を出す。
指示を聞いて、ルティが一之瀬のマークに付く。
一之瀬「…。」
一之瀬は無表情でルティを確認すると、フェイントをかける。
ルティはそのフェイントを見破り、ボールを取った。
そう思った。
だが、一之瀬はヒールでスピンをかけていて、ボールはくるんと方向を変えた。
『フィールドの魔術師』一之瀬一哉。今も健在である。
ルティ「ッ!?」
リアナ「ったく使えない…。」
其処で一之瀬の前に立つのはリメリアーナ。
黒い三つ編みを揺らし、一之瀬の動きをじっと見る。
一之瀬も、リメリアーナをどう回避するかを頭の中で考える。
試行錯誤の末、一之瀬は跳んだ。リメリアーナも追う様にして跳ぶ。
だが、一之瀬が跳んだのはリメリアーナを回避するためではなく。
シュートを打つためだった。
「“真・ペガサスショット”ッ!!!」
リメリー「(シュート!?)」
リアナ「あんな状態から打ってゴールに入る訳無い。」
と、嘲笑う様にリアナは言う。
しかし、このシュートがまた。
方向を変えた。
リアナ「なッ!?」
その方向に居たのは、
「「“真・ユニコーンブースト”ッッ!!!」」
マークとディランだった。
一之瀬が狙っていたのはこれだった。シュートチェイン。
迎え撃つのは『白の将軍』GK、ラオン・ホワイトローズ。
彼もまた、ダークメアと同じように『白ノ鍵』の番人。
だが、技を発動する気配がない。
マーク「シュートチェインを素手で止める気か?骨が折れても知らないぞ。」
ディラン「ミー達もなめられてるねぇ。」
ラオンはその言葉を聞くとフッと笑い、構えた。
右手で、シュートと逆回転の向きに回転をかけ、左手でしっかり受け止めた。
「何ッ!?」「What's!?」
「くそっ、通じなかった…!!」
マークとディランと一之瀬の、驚愕の声があがる。
ラオン「この程度のシュートでは骨が折れる事はありません。」
マーク「…そうか、だったら次は骨が砕けるくらいのシュートを打ってやるさ。」
そう言ってマークは身を翻し、ポジションへ帰っていく。
リアナ「ラオーン!」
ラオン「何でしょう?」
リアナ「次向こうが打ったら直後にアレね!」
ラオン「…はい、分かりました。」
第21話 終わり