二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2 ( No.480 )
日時: 2011/08/19 21:57
名前: 薔薇結晶 (ID: 9nM5qdCg)
参照: http://bluerosebreak.blog.fc2.com/

第26話 「再戦の訪れ」










「よくもまぁあんなつまらない試合をしてくれたわねぇ?」

蒼い薔薇が巻き付いた玉座に堂々と足を組んで、『灰の永久戦士』を見下す。
彼女はジュレール。ジュレール・ブルーローズ。

リアナ「も、申し訳ありません…ッ!!!」
ジュレール「それで済んだら私だって苦労しないわ。」



「あいつも変わったな…」
「貴女が言える事じゃないですよぉ」

それを隅の方で眺めているのは、『紫の悪魔』キャプテンのスカーレット・ヴァイオレットローズ。
その隣に居る小さな少女は『黄色の姫君』のキャプテン、リカーラ・イエローローズ。
リカーラは、オランダのあの街を一瞬で焼け野原にした張本人。

スカーレット「何だって?」
リカーラ「ひゅうぅぅぅぅ…、ごめんなさぁいぃ…!!」

スカーレットにギロリと睨まれた事で怯むリカーラ。
だが、数秒後におどおど話し始める。

リカーラ「…今の貴女は、悪魔に魂を売ってしまってますぅ…。」
スカーレット「…。」
リカーラ「まさに、『堕ちた歌姫』、ですよぉ。」
スカーレット「…そうだな。もうアタシにあの頃の声は出ない。あの頃の歌なんて…絶対に歌えっこない。」


「あの頃の紫薔薇は、二度と咲かないだろうな……。」













一方、雷門中の『リトル・クラウン』。

「行けぇっ、豪炎寺ィッ!!!」

  「“真・爆熱スクリュー”ッッ!!!!」


 「止めろぉっ、立向居ーッ!!」

「“魔王・ザ・ハンドG5”———ッッ!!」


懐かしき雷門中学校に戻った彼らを待っていたのは、元『イナズマジャパン』のメンバー達だった。
それ以外にも、ネオジャパンのメンバーや元エイリア学園のメンバーも多数、塔子やリカ達も。

リカ「ダーリンッ、元気やったぁ!?」
一之瀬「わっ、リカ!!」
リカ「ダーリンったら背ぇも伸びて男前になったなぁ!!」

マーク「何か相変わらず…って感じがするな、」
土門「確かにリカは相変わらずだな。」
マーク「2年前もこんな感じだった…。」

あの時はジュリアと対決やってたな、と徐々にその時に記憶が蘇ってくる。
その事を知らない土門や一之瀬は少しびっくり。

一之瀬「リカ、ジュリアとサッカーやったのか?」
リカ「ジュリア?誰やそれ。」
塔子「忘れんなよ、『絶対クイーン』だって。」
リカ「…あぁ、あの生意気な女か。」
一之瀬「(ジュリアは別に生意気じゃないと思うけど…^^;)」
塔子「リカ、ボロ負けだったんだ。」
リカ「油断しただけや!負けたわけちゃうっ!!」

絶対嘘だ、と言う冷ややかな目線がリカを襲う。

土門「……実際の所どうだったんだ?」
マーク「聞かなくても分かってるだろ。ジュリアの圧勝だった。」
土門「ははははは…^^;」
ディラン「でもあのガールにはちょっと驚かされたけどね。」
土門「え、リカに?」

一之瀬「どんなドッキリ仕掛けたんだ?」
リカ「ん〜、ウチが“ローズスプラッシュ”打ったら何か『本物の薔薇を見せてあげる』だとか言いよってな。」
一之瀬「あぁ…、そう言う事か。」

ジュリアの事をよく知る2人はそれだけで納得した。
そのジュリアが、今はどんな存在になっているかと、心の中で思いながら。


——かつての『絶対クイーン』が、世界を滅ぼそうとしているなど——










ジュレール「…エクスハート、1週間後に彼らを韓国に向かわせなさい。それまで破壊活動は禁止とするわ。」
エクス「どうしてまた…そのような事を?」
ジュレール「簡単な事よ。『緑の狩人』と『リトル・クラウン』の勝負をさせる。」
エクス「そうですか。…早く解放して差し上げたいのですね?」
ジュレール「当然だわ。……もう傷付くのは私だけでいい。」

悲しげな瞳を浮かべながら、蒼薔薇の堕ちた天使は呟いた。





第26話 終わり