二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2 ( No.90 )
- 日時: 2011/01/05 20:37
- 名前: 薔薇結晶 (ID: OK6L9khJ)
誕生日企画『君不足。』
さくらからの誕生日プレゼント小説!
マークとジュリアが、うん、いい。
では、どうぞっw
(※この短編では、ジュリアが『』になっているよ。)
(※マーク視点)
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『—————はぁ、』
此処は、俺の部屋。そして俺は恋愛関係にある、ジュリアと二人きり。
いつもなら、こんな密室の中で二人きりなんて、何かしようと言う気持ちが溢れるが、今回は、今回だけは、何も起こらない。
それも、俺と背中合わせで座っている彼女———ジュリアがさっきからため息ばかり付いているからだ。
だが、この“二人きり”という物は、俺達にとっては簡単な事では無かった。
ある日———。
「ジュリア、今日、いいか?」
『あら、御免なさい。今日は監督に呼ばれているの。』
ジュリアは我がチーム、“ユニコーン”のキャプテン。
キャプテンだからこそ、外せない用事でスケジュールが埋もれている。
またある日———。
「ジュリア、一緒に映画、見に行かないか?」
『えぇ。今日は用事も無いし、良いわよ?』
OKを出されたが、その隙を狙って必ず俺達の邪魔をする奴が現れる。
・・・ディランとカズヤだ。
「What!?you達映画見にいくのかい?」
「相変わらずラブラブだなぁ、」
「ねぇ、me達も一緒に行きたいんだけど!!」
「お、おい。マーク達の邪魔するなって・・・。」
そう。ドモンが止めに入るが、ディランとカズヤはまるで人の話を聞いていない。
結局、この日も邪魔された。
またまたある日———。
「ジュリア、今日こそ、いいか?」
『あら、本当に御免なさい。今日はサクラと用事が入ってて、』
ジュリアにとって、ジャパンのサクラは親友。大親友。
サクラとの約束が先だった為、この日も断られた。
まだまだあるが、こういう例がある。
だから、ジュリアと“二人きり”というのは珍しい事。
なのに、さっきからジュリアはため息ばかり付いている。
「(まさか、俺の事が嫌なのか・・・?いや、そんな訳無い。・・・でも、・・・いやいや、そう思い込むな俺。冷静に考えろ俺。)」
『・・・・・はぁ、』
こうしている間にも、ジュリアのため息は続く。
追い込まれた俺は、勇気を振り絞って、聞いてみた。
「ジ、ジュリア。さっきからため息ばかり付いて。どうかしたのか?」
『あ、えぇ。最近シュートが決まらないのよ。』
背中越しの彼女の口から、とんでもない答え。
此処まで思いつめた俺が馬鹿だった・・・、という状況。
だが、よく考えると、最近のジュリアは可笑しかった。
シュートの威力は弱まるし、シュートを打っても外れるし。おまけに良くボールを奪われたりもする。
ジュリアに限って、こういう事は決して無かった。
『私、どうかしたのかしら。』
「だが、たまにはこういうのも、良いんじゃないか?」
『良いって?』
「お前は、サッカーは“最強”だろ?上手いんだよ。だから、たまにはこういうのも、良いんじゃないかって思ってな。逆に勉強になるかもしれないからな、」
『まぁ、・・・そう言われて見ればそうだけど・・・。』
だが、ジュリアに限って、こんな事。あると思うか、
すると、ジュリアが俺に体重を乗せながら言った。
『もしかして・・・、貴方不足なのかもしれないわね、』
“君不足。”
(ほら、最近二人きりになれないでしょ?)(俺不足、か・・・。・・・それなら、良いんだけどな、)
おまけ
そして数日後。ジュリアは熱を出し、暫く練習を休んだ。
どうやらアレは、風邪のせいだったのかもしれない。
俺・・・不、足・・・。