二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: (薔薇乙女)欠落人形と魔法学校(ハリーポッター) ( No.2 )
日時: 2011/01/16 10:48
名前: てと (ID: slitpE5G)

act.00「欠落人形(Lack Dolls)」


—誰よりもアリスに近く、誰よりもアリスから遠い存在—

「…私は、欠落人形」

「壊れた子とは、違う」

ジャンクとは違い、完璧とも言えない人形

「生まれし時から欠落した状態の人形、それが」

欠落人形こと、—紅水晶—



「嗚呼、もう何もかも崩れてしまえばいいのに」

憎らしいほど澄み渡る空を見上げ、美しき人形—紅水晶—は溜息を吐いた。
何故、自分のような者にもこの世界は優しいのだろうか。
それなら崩れてしまえ。

「私は、私は、」

「私は、———お姉様が居るから、存在する」

ポツリ、と二度目の溜息と共に吐き出された言葉は、風に消えた—…


act.00