二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 星のカービィ 運命の車輪 ( No.117 )
- 日時: 2011/04/09 11:47
- 名前: 満月の瞳 ◆zkm/uTCmMs (ID: A2bmpvWQ)
「きゃあああああああああああああああああ!!!?」
アドレーヌは絶叫し、湖のそばの湿地をピョンピョンと跳ね回っていた。
それもそのはず、自分の真上からメカクラッコが高圧電流の塊…いわゆる雷がけたたましい音とともに放たれているからだ。
ピシャアアアアアアアアアアアアアン!!ゴロロロロロ!
「きゃあ!いや!やばい!焦げる!焦げるウうう!」
ピリ…!ピリリ…!と、湿地の地面は電気を帯びてしまっている。
靴の裏が焦げてしまっている。
「アドレーヌ!なにピョンピョン跳ね回ってるぞいか!?」
デデデが、メカクラッコに攻撃しようとしているが、素早い動きと、電流の盾で防がれてしまう。
「お前は援護係だろ!一番やっかいなやつなんだぞいこいつは!見た目からして!早く援護するぞい!」
「なんで大王はこの電気地獄の中で平気なのよー!?こっちは髪の毛逆立っちゃいそうなくらいなのに!それにこんな状況じゃあ援護もできないのー!!」
ピシャアアアアアアアアアアアアン!!!
「きゃああ!これ当たったら死ぬよ絶対!」
『あんがい大丈夫なもんだぞよ。記憶が5日ぶん飛ぶ程度で済むぞ』
メカクラッコの中から操縦者、ドクのほくそ笑むような笑い声が聞こえる。
「い…5日ぶん!?完全記憶障害起こすじゃない!」
アドレーヌが湿地を走りながら青ざめながら叫ぶ。
「後先何も考えてないじゃないいい!!」
こんな会話の間にも、メカクラッコは容赦なく雷を打ち出してくる。
アドレーヌはもはや、逃げているどころか、パニックになっているのかもしれない。
「は…早く援護するぞい!こういう特殊系はお前みたいな特殊系で対処するもんだぞい!?」
「走りながら描くのって一番難しいのおおおお!」
ピシャアアアアアアアアン!!
「ぐぎゃあああ!!」
雷がデデデにクリーンヒットした。
「大王!!」
『あたった♪』
アドレーヌの戦慄した叫び声とは裏腹に、ドクは嬉しそうに笑っている。
「ぐ…ううう…!…」
「大王!無事!?」
アドレーヌは、地面に逃げる電気をジャンプでかわしながら、デデデのもとに駆け寄る。
デデデの服は黒く焦げ、体も少し焦げている。
「ぐう!…来ていた服が絶縁体とかいうやつで何とか助かったぞい…」
「だ…大王絶縁体着てるの!?」
『ぜ…絶縁体〜!?』
アドレーヌもドクも驚きを隠せない。
「わしの服は絶縁体素材?とかいうやつでできてるぞい。なんかよくわからんが…まあ助かったぞい…」
「なんで大王だけええええ!?あたしふつうの木綿なんですけど!」
「しらないぞい!とにかく助かったからよかったぞい
!」
『…強がっていうのもよいが…メカクラッコは高圧電流放射器。絶縁体にも効果はでる』
「ぐわははははは!こんなやわな雷じゃあわしは倒せんぞおおおおおおおおい?」
デデデは高らかに笑って言うが、体にはところどころやけどになっている。
「そんなヘッポコ機械!わしがぶっ壊してやるぞい!
いくぞい!」
デデデはろくに怪我すら気にせず、暴れる狂戦士のごとく、メカクラッコにハンマーを振りかぶる。
(あたしが援護しなくちゃ!)
アドレーヌは、電気の影響で焦げた服、湿地で逃げ回った泥だらけの服。
気にしないことにした(さっきまで結構気にしてた)。
「電気なんて…!あたしが防ぎきる!」
ピシャアアアアアアアアアン!!
「どりゃあああああああああああああ!!」
デデデのハンマーが奇しくも、空をきる。
大王のハンマーはボロボロになってしまう。
やけども増えていく。
「…!」
アドレーヌは距離を遠くに保っているが、さすが強力な電力。
体をビリビリと染み渡っていく。
その痺れに耐え、アドレーヌは目にもとまらぬ速さで絵をスケッチブック描いていく。
「現れて!シミラ!!」
アドレーヌの声と同時に、スケッチブックからシミラ4体が実体化する。
「ミラーガードでデデデを守って!!」
シミラ達は持っていたステッキをデデデに向け、透明感あふれる光の結晶をとばす。
4つの結晶の光が集まり、雷の攻撃を生み出された鏡の盾に反射される!
カッ!!
『!?』
威力がそのまま帰ってきてしまったことに驚愕するドク。
ギリギリ反射攻撃をかわす。
『ビックリした…御嬢さん…もしや魔女か?』
「まあ似たようなものね!」
『こんな力を使える奴は1人しかいないと思っていたんだが…まさかもう1人いたとは…!』
「…?」
『まあよい。なかなかの強敵ではないか』
「アドレーヌ!今のはなかなかよかったぞい!」
「ありがとう!シミラ達はそのまま防御に!」
『…なかなかしつこいものだな…早く目的にドロッチェを行かせてやりたいものの・・・』
ドクの声は、心なしか曇っていた。
『さっさと終わりにしたいぞ!』
メカクラッコは、今まで遠距離戦だったのに、度肝を抜く行動を起こした。
デデデたちにその巨大な機械で突進してきたのだ。
「なあああああああああああ!?」
「えええええええええ!!」
ドッカアアアアアアアアアアアン!!
湿地の地面が削れていく。
「ア…アドレーヌ!もっとなんかすごいやつだすぞい
!」
「だから走りながら描けないんだってえええ!!」
デデデとアドレーヌは全力でダッシュしていた。
『待て!!』
ドクの操縦も強く、高度なものとなってきている!
「メタナイト卿〜!早く何とかしてよ〜!これじゃあ作戦実行できないよおおお!!」
アドレーヌは泣きべそを浮かべながらメカクラッコの脅威から逃げる。
長い戦いになりそうだ。