二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 星のカービィ 運命の車輪 参照500突破!! ( No.178 )
日時: 2011/04/28 20:52
名前: 満月の瞳 ◆zkm/uTCmMs (ID: A2bmpvWQ)
参照: .http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

「カービィ…!死ぬ気かぞい…!?」

「ふっふっふー…ゲホゲホ…」

カービィは呼吸を整える。
殴られまくったせいか、呼吸が詰まってしまった。
あいかわらず、ダークドロッチェは空中に浮遊していた。

「(どうやって飛んでるんだろう…あとで聞こう…)」

ドロッチェを解放させたら。


「カービィ…!!」

「デデデ…!ボクは死ぬ気なんかないよ…。戦っているんだ」

「ギャハハハ!ソノワリニハ防戦一方ダッタジャネエカ!」

カービィの戦う相手は、キャラキャラと邪悪に笑う。

「防戦一方だって…戦いだ…守りがなければ…ゲホ…戦えないもん…」

口のまわりの血を、傷だらけの腕で強引に拭う。
あまりきれいにはならなかった。

「しかし!わしはもう見ているだけが耐えられないぞい!!」

「…デデデがいなかったら誰がアドレーヌとスピンとドクを守るの?」

デデデはハッとして、後ろを振り向く。
随分離れたところに、泣きながらスピンの治療をしているアドレーヌと
、気を失ったスピン、電撃のショックでまだ気絶しているドク。

「皆のそばにいてあげて…」

「…!」

「ボクは…負ける気なんてないよ…!ボクが負けず嫌いなのは、デデデ
なら…よくわかるよね…?」

カービィとデデデ。
永遠のライバルであり。
永遠の宿敵であり。
永遠の、友でもある。

「…わかったぞおおおおおおおおおおおおおおおおおい!!!」

怒声のような叫び声をあげて、大王はすばやくアドレーヌたちのもとに走る。

「ま…負けたら承知しないぞい!!わしにはよくかつ癖に!そそそそいつに負けたらゆるさないぞい!!」

少しだけ、涙声だった。
デデデのあんな声は、めったに聞けない。
それほどのことだったのだろう。

「仲間?アアイウノガ?クダラナイ。全クモッテクダラナイ」

「くだらなくなんてない…!大切な…友達だ!」

「友達?ナンダソレハ。オイシイノカ?」

ダークドロッチェのからかいの言葉。

「…ゲホ!…ゲホゲホ!ハアハア…!」

「今ノ奴殺ソウトスレバ殺セタノニナア…不覚ダ」

「そんなこと…させない!」

「吠エテロヨ。…オット」

まの抜けた声を出したと思ったら、その刹那、ボキッ!とダークゼロの
左腕が折れ曲がった。
それとも、ねじり折れたといった方が適切なのか。

「ーっ!!」

カービィは言葉にすらない声をもらす。

「アララ…体ガモウ限界カナ?ジャアナオサラサッサト終ラセナイトナ


「ドロッチェ…!」

「ン?ドロッチェ?アア、コノ体ノ名前カ。忘レテタ」

「!!」

思わず殴りかかりたくなる衝動を身に感じた。
でも、今は空中戦は振りになる。
唇をかみしめて、グッと我慢する。
血の味がした。
まずい。
鉄の味。
この戦いが終わったら、いっぱいおいしいものを食べたい。

皆と一緒に。


「オマエサア…恐怖トカ感ジナイノカ?威勢モイイシ、ヨクココマデガンバレタナ。勝チ目ナンテナイノニ」

「…ボクが、…ボクが戦いで本当の…恐怖を感じたのは…マルクと戦った時だけだよ…」

「マルク?誰ダ?」

「ボクの大切な仲間だよ」

「…口カラデルノハ仲間仲間…呆レテ言葉モデナイ…」

そして、ダークドロッチェは最後だと言わんばかりに、トリプルスターを振りあげる。
おぞましい闇の色が杖の先に点灯する。

「(一撃で決めてくる気か…!)」

範囲はきっと大きいだろう。
デデデたちのところまではとどかなくても、カービィのところには確実にとどくだろう。

「戦イニモ程遠イ、遊ビハオシマイダ!コレデ終ラセル」

「…!」

今から退避しても間に合わない!
その間にも、どんどん暗黒の光は巨大になっていく。

「最後グライハ、派手ニ死ネ」

カッ!!!

まばゆい光が拘束に一直線で、カービィに向かってくる。
カービィの思考が停止する。
後ろのほうで、仲間の叫ぶ声が聞こえる。





心の中の声が、心臓の鼓動のように、聞こえる。




━━━━━━━━━━━ダメ。




━━━━━━━━ダメだよ。




━━━君は。



君には、まだ枠の外にいる仲間がいる!

















『俺の体を、返せよ。暗黒野郎』