二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 星のカービィ 運命の車輪 ( No.62 )
- 日時: 2011/04/01 12:38
- 名前: 月兎 (ID: A2bmpvWQ)
第7章 黄金色の輪廻
…あれ…ここは…?
また会えたね。カービィ。
?君は…夢に出てきた…。
そうだよ。
じゃあここはまたボクの夢?
あたりまえじゃん。カービィはおバカだね。夢は自分しか見れないから夢っていうんだよ。
なんかよくわかんないけど。
だよね。わからなくてもいいんだよ。ただ、覚え ていて。
わかった。たぶん。
たぶん?
ボク記憶力ないからね。
やっぱり?
うん。
そう見えるよ。アハハ。
ねえ。
なに?
君の声が聞こえるってことは、また何か伝えたいことでもあるの?
どうでしょうね。
君がボクの夢に魔法をかけたんでしょ?
…。
そうでしょ?
ピンポーン。正解。
君は本当に誰?姿を現してよ。
姿?ううん。その必要はないよ。
え?
だって君はもうじき、姿に出会うもの。
…まさか。
まさか?
君が秘宝?
どうしてそう思うの?
なんとなく。
…プ。
笑わないでよー。
アハハ。でもいい勘してるよ。
じゃあそうなの?
そうだよ。
君が…秘宝…秘宝ってこんなふうにしゃべれるものなの?
基本は話さないよ。でも、今は特別。
じゃあクリスタルも話せるのかな。
そうだよ。クリスタルもしゃべるよ。いい子だよ。
へえ。
我こそが、運命を変え得る力を持つ、プププランドの秘宝。『運命の車輪』。
『運命の車輪』?
それが我の名称。カブーには、ブロンテって呼ば れてたり。
カブーが?
カブーしか我の存在を知らない。我の力を悪用す るものがいるかもしれないから、クリスタルと同 じで。
そうだったんだ。やっぱりカブーは知ってたんだ。
ちなみに、我の力でワープスターを守っていたん だよ。
ええええ!!そうなの!?
カービィがワープスターを壊しまくるからいつも 大変だったよ。
直してもくれたんだね。ありがとう。
どういたしまして。それでもプププランド…ポッ プスターを支えることよりは軽いものだけどね。
ポップスター?
あれ。知らないの?プププランドってポップスタ ーの心臓みたいなものなんだよ。
今知ったああああ!!
えー、これくらい自分で気づいてよ!これに気づ いた人は結構いたんだよ!そのたびに危ない思い をしたんだから。
もしかして…マルクとドロシア?
正解。マルクはポップスターを支配するために、 プププランドに来た。ドロシアはポップスターを 絵画にするために、最初にプププランドに魔法を かけた。この2つの事件は本当にヒヤヒヤした よ。
…君のことは、ボクもブロンテって呼んでいい?
いいよ。
ブロンテは、秘宝なんだよね。
そうだよ。さっきも言ったじゃん。
秘宝って、何をするの?
我は、ポップスター…プププランドの平和、運命 を守る。支える。
じゃあさ、あの時は何してたの?
あの時?
ドロシアがプププランドを絵の世界にしちゃったじゃん。その時、何してたの?
攻めてるの?それって。
違うよ。終わったことだからもういいんだよ。ただ知りたいんだ。ブロンテは、絵の世界を元に戻すことはできなかったの?
できないよ。
え。
ちょっと難しい話をするけどね。我のような秘宝 は、誰にもまねできないことを行うんだよ。たとえ ば、さっき言った通り平和と運命を支えるとか。こ れはマルクでもできないんだよ。ちなみに、我がい なかったらポップスターは存在していない。秘宝は いわば星の魂なんだよ。
そうなの?
そう。カービィ。これは絶対に忘れないで。秘宝 は神様じゃあないんだよ。秘宝は星を守っている。 大地が乾けば雨を降らせ、洪水がおこれば太陽で乾 かす。自然のことは、我も協力することができんだ よ。だけど、ドロシアのことが例だとすると、それ は誰かが行ったこと自然のことではない。誰かが犯 したことなんだよ。それを防ぐことはできない。戦 争がいい例だね。誰かが争う。争って、国は滅びて いく。でもさ、それって自然で起こったことじゃあ ないでしょ?
誰かが…おこしたもの。
今まで戦争なんて宇宙中の星で、それこそ星の数 ほどおこってるでしょ?それで星自体が滅びちゃ ったってよくあるでしょ。秘宝は止められないん だよ。自然の力でないかぎり。自身とか雪崩とか ね。そういうのは止められる。でも戦争とかは止 められない。生物が起こした行動は、止めること はできない。今もそう。盗賊団がおこしているこ とも止められない。自然の力じゃなくて、生物が 起こす行動だから。
…。
カービィ。危機とかを起こしているのは、たいて い誰かの行動なんだよ。殺人事件だって、誰かが 起こす行動だ。止められないよ。
…。
難しかった?
うん。とってもとっても難しい。
だよね。
じゃあ、誰かの危機を起こす行動は、やっぱり誰かの行動で止めないといけないんだね。
そうだよ。わかってるじゃん。
そうかな?
うんうん。
…ブロンテは何をつたえに来たの?
あ、そうそう忘れてたね。
…秘宝でも忘れたりするんだ。
するよー。意思あるものはなんだってそうだよ。
そうなの?
そうなのー。伝えるよー。あの盗賊団たちは悪い 奴らじゃないよ。
え!?
悪い奴らじゃないよ。ただ、最悪の未来の鍵にさ れちゃうだけ。
でも!あいつらは!みんなを捕まえて…!
…どうだろうね。これはカービィ自身が現実でみ ないとわからないよね。
何を言ってるの?
アハハ。メタナイト卿に聞けば分かるよ。
メタナイトが?
もうだいたいのことを悟っちゃったみたい。お利 口さんだね。
よく…わからない…。
とりあえず、夢から覚めたらだいたいのことはわ かると思う。
そうなの?
目が覚めたら、カブーのところに行って。その間 に盗賊団に鉢合わせになるかもしれない。そうし たら、なんとしてでも盗賊団を止めて。絶対に盗 賊団をカブーのところに行かせてはダメ。
…わかった。
ありがとう。それを伝えたかったの。
ブロンテはカブーのところにいるの?
うん。そこで眠ってる。
眠ってるの?
そうだよー。
じゃあ今、ブロンテも夢を見てるの?
うん。
でもここはボクの夢だよ。
つながれば話は別。
全然わかんないんだけど。
誰にもわからないよ。
ドロッチェたちをカブーのところにいかせないようにするんだね。
そう。絶対に。
了解だよ。
あの盗賊団も必死なんだね。あそこまで力を望む なんて。しかも我の力を欲しがるなんてね。
…?
寄せ集めだったとしても…あ、ごめんごめん自分 の世界にはいっちゃった。それじゃあ、バイバ イ。あとで会おうね。
うん。行くね。…あ。
どうしたの?
ブロンテがマルクを呼んでくれた時、マルクは最後になんて言ってた?ボクは聞こえなかったんだ。
それは…あとで言うね。カービィはもう起きなき ゃ。
…どうやって起きるんだ…。
…あははははははは。本当におバカさんだね。
笑うなー。
夢から覚めるときはね、目を開けるんだよ。
目?…夢の中の今は開いてるんだけど…。
心の目を開けて。
心の目?
自分の心の瞳。…そうしたら、光が見えるよ。
ほら、カービィの仲間が…。