二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン〜心に灯る星〜 ( No.503 )
日時: 2011/10/04 20:47
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)

 百話「陽だまり」

ダークエンペラーズ戦が終わり
サッカーを使っての脅威は消えた

「さて、帰ろ♪」
そらは風丸にそう言う
「あぁ。そら、本当にゴメンな」
帰り道に風丸が言う
「…もうっ!それは終わったの!!」

「本当に、もう…いいのよ。帰ってきてくれたから、もういいの」
そらは夕日を浴び温かな陽だまりの中で笑う
「…ありがとうな」


一人の少女が入って行ったのは病院のある部屋
「…勝ったわよ」
静かに言う
「そっか、見てたよ。雷門の活躍も、結果も」
明るく、そして、どこか悲しそうな声
「…アンタも、悔しかった?最後まで、力になれなくて」
「かがり…僕はね。そうじゃないんだ。僕は最後まで力にはなれなかった、だけど」
「…そうね。吹雪が前に進めたのはアンタのおかげでもあるわ」

「早く怪我、治しなさい」
かがりはそっぽを向いてアフロディにそう言って病室を出た



鉄塔広場、夕日の陽だまりに包まれる温かな空間には三人の少年が話していた

「豪炎寺君、『完璧でなくてもサッカーは楽しい』その言葉がなければ僕は本当の自分を取り戻せていなかった」
「否、吹雪。そうなれたのはお前がそう在りたいと願ったからだ」

「「「皆でまた、サッカーやろうぜ」」」

そこに先ほどまでなかった声
「取り込み中かな?」
「そら!どうしたんだ?帰ったんじゃ…」
「ちょっとね、吹雪君に会わせたい人がいて」
「え?僕」
そらはそう言い、吹雪を見る
「うん」

少しすると円堂達には見覚えのない少女が現れた
優しそうな少女がポニーテールを揺らして現れた

「士朗…」
「つららちゃん!どうして!?」
それは吹雪の幼馴染で誰より吹雪を知る少女“優樹つらら”

「何でって、来たからよ」
そらが当たりまえの事を言う

吹雪は顔つきを少し変え
「つららちゃん…」
すると、つららは泣き出してしまった
本人は自覚がないらしく雫が流れた事に同様しているがすぐに
笑顔を作り
「お帰り…御帰りなさい。士朗」
吹雪がマフラーを着けていないことを見て、吹雪が笑っているところを見てそう言う
「ありがとう、つららちゃん」
吹雪がそう言うとつららは穏やかな表情をした
「士朗、士朗は士朗だよ」
「うん。つららちゃんの言いたかったこと、よく分かったよ」
吹雪は笑った
「うん…私は信じてたよ」



その日の夜、星が流れた
沢山の星が輝き、光っていた

「星の輝きは…消えないよ」
少女は窓から空を見上げて笑いながらそう呟いた

明日も、皆が笑っている事を願いながら