二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

永遠に片想い【バダップ×亜美←ミストレ】 ( No.11 )
日時: 2011/07/09 19:25
名前: ゆう ◆Oq2hcdcEh6 (ID: kVdvMbwW)


 好きだよ。
 ——どうしても、好きだった。まさかバダップと亜美がくっつくとは思っても無かった。諦めきれなかった。ずっと想ってたのに、手に収まらなかった。昔は、ミストレミストレとオレのことを追いかけてきていたのに。
 ぎゅ、と彼女に縋るように抱き着けば抱き返された。でも、オレを見る瞳はまるで親友に向ける友情みたいだった。結局はオレの一方通行な恋慕なのだ。亜美を好いていても、亜美はバダップが好き。恋にまっすぐな亜美としてはもう変わらないのだろう。オレだってバダップと亜美を応援していないわけじゃ、無い。

「……亜美、」

 オレらしくない弱々しい声が出た。思わず自分でもぽかん、と口を開けて驚いてしまう。先程まで傍に居た彼女は居なかった。嗚呼、オレ、寝てしまったのか。
 自室の机の上にメモがひらり。バダップの所へ行ってきます、なんて。
 亜美はきっとオレの想いを知っている。それでもバダップが好きなんだ。オレは潔く諦めるべきなんだと思う。だけど、オレは亜美が好き。諦めきれないくらい、好き。
 伝えることのできない想いが浮かんでは消えていく。嗚呼、どうして好きになってしまったんだろう。


( これからも永遠に片想う )

****

 ミストレは、私のことが好きなんだと思う。自惚れでは無い。ただ、私もミストレに惹かれていたから、そう思っただけ。だけど、何故かバダップを好きになってしまった。ミストレのことも、好き。今でも好きだと感じている。
 でもね。
 ——ミストレと一緒に居られない。親衛隊の女の子を見る度に私、嫉妬しそうだから。そんなんじゃ、好きという気持ちは伝わらないんだと思う。
 だから同じくらい好きだったバダップに告白した。そうしたら、返事はokだった。それだけ。

「亜美、」
「バ、ダップ、?」
「泣くな、亜美。……俺は分かっている、」

 つう、とバダップが私の頬を伝う雫を指で拭う。
 バダップは真っ直ぐに此方を見据えて、全てを知っていると言った。嗚呼、この人を選んで良かったなあと私は改めて思う。伏せた瞳から、とめどなく涙が溢れた。


( 全てを知った上で、私は彼を選んだ )





***
バダアミ(→)←ミス。
全てを知る亜美。