二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 超次元大トリップ!! ( No.6 )
日時: 2011/10/08 09:39
名前: 広瀬楓 (ID: teK4XYo.)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode

       ぬらりひょんの孫 〜第三羽衣狐降臨〜

第一幕 「次元転送薬」

秋。
もみじが舞いなか中庭を美しく彩っている。これこそが秋。

私、広瀬楓が一番好きな季節だ。
今日も我らが美術部は部室である薬品いっぱいの理科室で駄弁りながら活動していた。薬品いっぱいの理科室で。
「う————ん…づかれだ————…。」
思いっきり背伸びをして疲れを取ろうとするが、どうも眠い。
昨日の疲れが残っているのか、秋の夜長と言うものなのか…。
まぁ、眠くない日なんて無いのだが、今日はいつもに増して眠い。

若干フラフラする体を無理やり動かして友達の所へ行こうとする。
…が、千鳥足な為か、フラフラ〜と薬品いっぱいの準備室へと向かってしまう。
「おおおおっ!?待て、待て!!そっちは…!」
言うが遅いか足はすでに準備室の敷居を超えて中に入っていた。
「をいをい!!ちょおっ、そっちは駄目だろ!お———い、足————!!」
自分の足に話しかけるという他の人から見れば、「頭、大丈夫か?」という行動を他所に、足は歩みを止めない。
ついには準備室のど真ん中にある黒いテーブルの前まで来てしまった。
しかも運悪く、テーブルの上に薬品が置いてある。
ラベルには「触るな、危険」などと書かれてある。
「や、まずくね?!だめじゃん!ちょおっ!待て————————!!!!」

…ピタ…

指先に冷たい感覚が走る。ビーカーの中の実験薬に波紋が広がる。
「うえっ!!まさか————————————————————————…!!!」

ピカ————————————————————————

眩いほどの光が準備室全域に広がり光り、ビーカーの周りに黒い穴が広がった。
「え——————————————————!!た…助…————!」
言葉を言い終わる前に黒い穴へ吹いこまれていった。
「楓…だいじょ…ど…う」
友達の声が聞こえた気がした。
(え————————…?あれ…?意識が…?)
意識が遠のいていくのが分かった。

———————————— ———————————————— —————————

ドサッ
「痛ってえ…!」
腰から着地したのが運の尽き。一気に痛みが全身に走った。
「え…?何…ここ…。」
目の前にある大きな趣ある建物…。何処かで見たような…。
「はぁ…。もう、やだ…。」
軽く弱音を吐いたその時。
建物の門がゆっくり音を立てながら開いた。
ギギ…
「え?誰?どうしたの?」
人が中から出てきた。
赤い羽織に黒い着物、茶色い髪。
何処かで見た事がある。そう直感で感じた。
「うう…。あれ…?」
今更痛みが込み上げて来て意識が無くなってくる。
ドサ
「え?ちょっ!大丈夫…!?」

最後には痛みしか分からなくなっていた。

                     続く