二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ●゜+——— 風船ジャック 【3Z銀魂】 ( No.7 )
- 日時: 2011/09/19 22:17
- 名前: 帽子屋 ◆8ylehYWRbg (ID: vtamjoJM)
●゜+——— イチ
朝。目覚ましより先に、玄関から聞こえる「ピーンポーン」の音で目が覚めた。
目が覚めても「ピーンポーン」は聞こえてくる。というか連続で聞こえてくる。5回ぐらい連続でチャイム押されてる。五月蝿い。
「しーののめちゃーん、あーさーよー」
玄関の外から聞こえてくる担任の声。
朝からあの気だるい声を聞くと、何か1日うまくいかない気がしてくる。
布団から出て、玄関のドアの前に立つ。
チャイムはまだ容赦なくピンポンピンポンと連打されている。ウザっ。
17歳の女子なのだから寝起きを男の人に見られるなんてキャッ恥ずかしいみたいなことを考えたほうが普通なのだろう。
が、何せ私は低血圧。朝はとびっきりイライラしている。
鍵を開けて、ドアを思いっきり開けてやった。
開けた瞬間、≪ゴンッ≫と鈍い音がした。それと同時に、担任が「うごっ!」と面白い声を上げた。頭をぶつけたようだ。ざまぁ。
『うわっ、銀ちゃんおはよう』
「うわって何だコノヤロー、いてててこれ絶対血出てるってヤバいって救急車呼んで救急車」
『救急車ー』
「その呼ぶじゃねーしそもそも呼んでるとも思えないんだけどその言い方!」
額を押さえながら涙目になってる天パの担任は、こうして毎日私を起こしに来る。
こちらが何度「迷惑している」と伝えても止めようとしない。もうこれ訴えてもいいんじゃないか。
まあ、慣れたからいいんだけど。
「朝飯食ったか?」
『食べてない。今起きたところだっつの』
「ちゃんと食うモンあんのかお前」
『…………あ、昨日買ったアイスがまだ』
「銀さんの所で食べていきなさい!」
お節介な担任は、部屋に戻ろうとする私の腕を掴んで、自分の部屋に引きずり込んだ。うわああ拉致されるうううう。
部屋に入るともうご飯は出来ていて、何か魚とか焼いてあって悔しいけど、美味しそうだった。
ていうか周りもきっちり片付いていてもう何だこの大人は。私の知らない大人だ。
「さっさと食って用意して学校行くぞ」
『銀ちゃーん、これ全部食べなきゃいけないんですかー?』
「お残しは許しまへんえ」
『ええええええええ』
朝はそんなに食べないんだけどなぁ、と思いながら、手を合わせる。
いただきます、と小さい声で言ってから、焼き魚に箸をのばしてみた。
あ、美味しい。
『銀ちゃん、残念ながらこれすっごい美味しい』
「残念ながらって何だよ」
『料理だけは出来る男だよねぇ』
「あ、今ちょっと銀さん傷ついた」
『今日も学校まで送ってってね』
「金払えよ」
『うわああこの教師生徒にに金銭を要求してきたあああ! PTA! PTA!』
「わーったよ! 冗談だよ! 乗せてきゃいいんだろ乗せてきゃ!」
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