二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 君の隣で [テニスの王子様] ( No.8 )
- 日時: 2011/12/26 18:09
- 名前: 花 ◆tZ.06F0pSY (ID: cUbZls8V)
- 参照: 冬休み自体が短いのになんで宿題はこんな多いの?!
**二章 [幸せ]**〜006.先輩
桜乃とも再会し、忘れ物をも取りに行けた憂花は、コートに戻る。
が、そこではリョーマが先輩と対戦をしており、少々ドキドキハラハラで見つめていた物の大丈夫であった。
でもって今日は部長達はいないようなので、憂花は直接教室に持っていこうと考えたのだった。
(って……考えたのは良いけど……)
マネージャー希望の紙を握りしめたまま、憂花は3年生の教室がある廊下で茫然としていた。
「テニス部部長の……。手塚先輩のクラス、何処〜……??」
今日はピンク色のリボンがつけられた亜麻色の髪がなびく。
憂花はとことこと歩き出した。首には、ネックレス。リョーマとのペアルック物である。
「……わぶっ!!」
「にょわっ?!」
教室の方を見ていた憂花は見事に先輩とぶつかった。
尻もちをついた憂花に、優しく手がさしのべられる。憂花は瞬きをしてその手を見つめた。
「大丈夫か??」
「あ、はい、大丈夫です。私がよそ見をしていたわけですし……。ありがとうございます」
のばされた手をつかみ、ひょいっと立ち上がった憂花は、ぶつかってしまった相手を見た。
頬にはばんそうこう。明る気な印象の先輩だ。憂花に手を差し出してくれた先輩は、前髪が何だか特徴的な先輩である。
「……あれ??紙が……」
「ふーん……マネージャー希望か。葉月憂花、1年。男子テニス部マネージャー希望。へぇ、テニスも結構好きなんだね」
「はい、そうなんです。……じゃなくて勝手に見ないでくださいッッ!!!」
「「「遅」」」
何故かずっと微笑んでいる先輩が勝手に読みあげている紙を取り上げ、憂花は息を詰まらせた。
改めてみると、他にもいたようだ。眼鏡をかけた先輩。
ちなみに先程つっこみをかましてきたのは、ばんそうこうの先輩、前髪が特徴的な先輩、そしてこの眼鏡の先輩だ。
「テニス、好きなのかにゃー??」
「(にゃー……?!)は、はい。幼馴染もテニス部なんです。……でも、ちょっとワケがあって、女テニに入部はダメって言われて……」
少しだけ、したいと思っていた女子テニス部への入部。……あっさりと美咲に反対された。
遠い目で憂花が言うと、アハハとばんそうこうの先輩とずっと笑っている先輩がさらに笑った。
「その幼馴染って誰なんだい??」
「(何でそんなこと聞くのかな……)“越前リョーマ”って言うんです」
その名を出した瞬間、あからさまに先輩方が反応した。
激鈍な憂花は気づいていないが、あきらかに空気が変わっている。
「……へぇ。あの、ね」
「良いデータがとれたな……」
(……??)
頭の上に疑問符を浮かべながら、憂花は本題を思い出す。
「あの、手塚先輩ってどのクラスか知りませんか??」
「あぁ。それなら、俺が渡しておくよ」
「あ……。ありがとうございます」
にこりと憂花が微笑むと、空気は和んだようだ。
では、とお辞儀をして憂花は去る。その姿が消えると、クスリと笑っている先輩——不二周助は深く笑った。
「なかなかおもしろそうな子だったね、大石」
「あぁ、そうだな」
憂花から紙を受け取った先輩——大石秀一郎も笑う。
ばんそうこうをはっている先輩——菊丸英二もにゃはは〜と笑った。
「どう思う〜??あの子、マネージャーに向いてるかにゃ〜??」
「クス、僕は気に入ったな」
「おっれも俺もーっ!!しかもかなり可愛かったしにゃーっ!!」
「こら英二、容姿で決めない」
「容姿で決めたんじゃないにゃ〜。なんつーか、目がアレだった!!」
「そうだな。かなり良い瞳をしていた。……やる気の目だったな」
「ははっ、凄い太鼓判だな。乾もそんな事を言うとは、珍しいな」
まぁね、と眼鏡をかけた先輩——乾貞治は言う。
「大石はどうなのさ〜??」
「そうだな……。まぁ、全ては手塚の判断だ」
「そうだにゃ〜」
「とりあえず、その紙を手塚に私に行ったらどうだ??」
「あぁ、そうするよ」
大石は笑うと、手塚のクラスに向かおうとする——が、その必要はなかった。
良いタイミングで、手塚が教室から出てきた。眼鏡をかけ、しっかりと制服を着ている青年——青春学園男子テニス部部長、手塚国光。
「手塚!!丁度良かった!!」
「……あぁ、大石か。どうかしたのか??」
「あぁ、これこれ」
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**アトガキ**
今回最初の方にでてきたネックレスは、前回の番外編を見て下されば分かるかと。
ちなみにリョーマもネックレスをしっかりとつけてます。
そして次回はいよいよレギュラーcome!!!……と言ってももうおおかた会ってるんですが。
ま、まぁいいさ!!……でもって、皆さんに感謝しなくてはならないことが。
参照数が100突破しておりました。非常にありがとうございます!!
まだまだ未熟な花ですが、これからもせいしんしていきますので、どうぞよろしくお願いします!!