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【一時限目　まずは入学をしました。】
「入学する生徒はこちらに来てくださ〜い！」

大きな声で新入生徒を呼び集めるは種族『ノーム』の先生・フォルティ。

場所はモーディアル学園・大聖堂。
ここで新入生は待っていた。

ざわめく人混みから離れ、壁に背を預けているのは種族『バハムーン』の新入生・ゼロムが居た。

「……待つことが暇だ」

彼、『主人公』は、冒険者になって世界を渡り歩くのを良いと考え、友人の言葉に耳を貸さずにここまで己の足ひとつで来たのだ。

「暇だし、適当にこの資料で自分の学科でも選ぶか……」
「そうですね、それが良いですよ」
「お？　分かってる奴が居るじゃねぇか。　って、誰だよアンタ？」

いつの間にかゼロムの隣に、種族『ドワーフ』の女が居た。

「ああ、すみませんでした。　私はモミジ、この学園で『ドクター』をしています」
「ん？　女なら『ドクター』ってのじゃなくて、『ナース』ってのじゃねぇのか？」
「ああ、そこは、別に学科名を変えても意味無いですし、格好良い方を選んだだけですよ」
「ふむ、なるほど」
「……ところでキミは新入生ですよね？」
「ＹＥＳ、それがどうかしたんですか？」
「……新入生の方々はあちらに往ってますよ？」
「え？　……ＮＯ！？」

ゼロムは急いで、新入生達の後へ走った……——