二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 『ワンピ×ナルト』-化学反応世界 ( No.4 )
日時: 2012/08/10 16:44
名前: 優騎那 (ID: 4Rd9dPNz)

第一章 忍者と海賊

「そんなに飲んで大丈夫なのかよ」

ジョッキではなくビンの酒をそのままぐいぐい飲んでいる美男に金髪の少年は四角い目線を向けた。
この男はもう、ビンの本数で言えば17本、ジョッキの杯数で言えば34は飲んでいる。

「バカ野郎。酒飲んで酔ったことはねェんだよ」

バリンッ!!
腰まで伸ばした艶やかな赤髪を高い位置でまとめ、焼けつくようなオレンジの目を持つ美男は酒の瓶を投げ飛ばした。

「で、お前の名前なんだったっけ?」
「うずまきナルト!!何回聞いたら覚えるんだってばよ!!」
「悪ィ悪ィ。変わった名前だから覚えづらくてな」

別段、自分の名前が変わった名前とは思えないが、どうもこの男には覚えにくい名前らしい。

「おれ、名前言ったっけ?」
「言った。アシルロだろ?」
「物覚えすげェな」
「てめぇが覚えなさすぎるんだよ!!」

なぜアシルロとナルトが一緒にいるのかというと、事の始まりは数時間前にさかのぼる。
火影を目指して修行中の身のナルトは個人で修業をしていた。
ぶっ続けでやるとさすがに体が持たないため、休息を取ろうとした時、空が目も開けていられないほどの眩しい光を放った。
思わず目をつぶったナルトだったが、光はすぐに消えた。
つかの間のところへこの男が落ちてきたのだった。
考えるよりも先に体が動いて、アシルロを抱えた。

10人いたら10人が美形と認める容姿を持ったアシルロはその時気を失っていたのだが、今は目が覚めている。

「まァ、そのくだりはさておき」
「さておくのかよ」
「こいつ見なかったか?」

アシルロはジャケットの内ポケットから手配書を出して広げた。
その手配書には懸賞金4億の男が二カッと笑っていた。

「見てないってばよ」
「そうか。見つけたら殺すつもりで捕まえてくれ」
「物騒なこと言うな…」
「じゃ、頼むわ。修行がてらに探してみるのも結構いいんじゃないか?忍者さんよォ!!」
「…!!」

アシルロはムカつくほど爽やかに笑って走っていった。
後に残ったナルトは呆然とする。

「おれ、自分が忍者なんて言ってねェよ!?」