二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 織田信奈の野望 うつけ姫と未来の最強軍人 ( No.10 )
日時: 2012/11/08 17:50
名前: ハンター (ID: LKKQF4iF)

「こんなもんでどうでござるか」

「おおー、忍術ってのはすごいな! はじめて見たぞ!」

「ほ、褒めても何もでないでごじゃるよ」

五右衛門の土遁の術のおかげで、木と岩には直径三センチほどの穴が

「よ−しこれで・・・」

龍介はバックの中から、ポケットが大量についているベストを取り出してガチャガチャと5本のベルトをつける。
着用したベストの、腰辺りの部分に10個ほどはまっている、小さな筒を二つ取り出した。
それは小さなメモリと、デジタル画面がついている。

「風間氏、それはいったい何でござるか?」

龍介は五右衛門に、にやっと笑いかけた。

「これはな、爆弾さ」

そう言いながら、筒の両側を掴み、捻ると、カチカチと音がした。
一周ほど捻ると、押し込み、ボタンを押す。
デジタル画面に50と表示され、49、8と減ってきている。
それを岩の穴に放り込むと、もう一つも同様にセットし、木の穴に放り込む、そして

「五右衛門!逃げるぞ!」

と待避。
十五メートルほど離れた岩の陰に隠れた。

「何でこんなに離れるでござるか?それにあれは?」

「爆弾っていうのは、だどん(五右衛門の使う煙玉)の強力な奴のことだよ。」

「なるほど」

五右衛門は相つじを打った。

「後十秒ほどだ。耳塞いでおけよ」

8、7、6、5、4、3、2、1、0!

 チュドーーン!!!
大きな火柱とともに、岩と木の根本は吹き飛んだ。
バランスを失った木は、めりめりめり!と倒れていった。

「「大成功!!(でござるな)」」

龍介と五右衛門は飛び上がるように喜んだ。

さすがに爆発音で気づいたのか、「いったい何事」と人が集まってきた。
五右衛門はどうやら、一般人には見られてはいけないらしく、だどんを投げ、煙とともにどこかに行ってしまった。
龍介は集まってきた人混みの中に、信奈の姿を見つけ、歩み寄った。

「ほら、ちゃんと今日中に終わったぞ」

信奈はしばらく木と岩の残骸と龍介見比べていたが、不意に真顔に戻った。

「ふ、ふん! 少しはやるようね。けど、この位じゃサルから足軽にはなれないわよ」

龍介は腕をくんだ。

「頑固だなー。じゃあなにか、もっと他の雑用やれと?」

「今日の仕事はもうないわ。私はあんたと違って忙しいの!」

(いやいや、仕事押しつけたのお前だろ)

「ふーん、それじゃあ、お忙しい信奈様、お次は何処へ?」

「中立地帯の正徳寺へ、美濃の蝮との会談に行くわよ!」