二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 織田信奈の野望 「「未来の力!?」」 ( No.22 )
日時: 2013/06/30 21:40
名前: ぜにがた (ID: 15pPKCWW)

「礼儀がなっていてもサルはサルだ。こんなものを足軽にするなんて、姉上はどうかしている」

「全くです。あんなうつけ姫が国主とは片腹痛いです」

目の前で好き勝手言う信勝たちを前に、龍介は我慢の限界だった。

「ああうざってえ、ぐだぐだ好き勝手言いやがって、いい加減キレるぞ?」

龍介は信勝の胸ぐらをつかんで持ち上げた。
信勝が手をつかみながら、地に着かぬ足をバタつかせる。

「無礼者! ついに本性を現したかこのサルめ。その手を放せ!斬るぞ!」

周りの取り巻きたちが一斉に刀を抜く。
後ろにいた犬千代が耳打ちをしてきた。

「・・・信勝さまはなんども信奈さまに謀反している。これ以上は本当に斬られる」

ねねも、心配そうに服を引っ張ってきた。
龍介は仕方なく手を離し、どさっと地面に落ちた信勝の前にしゃがみ込んだ。

「なぁ信勝、自分の姉のことをそんなに言うなら、当然おまえはしっかりできるんだろうな?」

「な、なんだと」

じりじりと近づく取り巻きを無視して続ける

「俺がお前に資格があるか試してやるよ。単刀直入に聞く、おまえは尾張を、この日本をどう導く?」

信勝の顔色が変わった。
そ、そんな壮大な話考えたこともない。と目をそらして、口ごもってしまう

「何だ。無いのか?」

「う、ういろうを宣伝して、全国区のたべものにするとか・・・」
どこぞの県知事か、とあきれる答えが返ってきた

「失格」

「ぼ、ぼくが国主になったあかつきには、全国から可愛い女の子を・・・」

「そんなことを言う足軽に最近会ったな、そういえば。」

「ま、間違えた!いまのは個人的な願望だ。ええと、東と北の今川義元と斎藤道三を討ち取り、海道一帯を尾張の領地にしてみせる!」

「どっちとも戦慣れしてるが、お前本当に勝てんのか?」

「か、勝てるとも、ぼ、僕には尾張一の猛将・柴田勝家がついているんだからなっ」

「神頼みならぬ、勝家頼みかよ!・・・まぁいい、それからは?」

「うう、その後は・・・考えていない」

「やっぱりお前じゃだめだ。信奈の方がよっぽどいいぜ」

サルごときに言い負かされるなんて!うぐぐと信勝とその家臣団顔を青くして生唾を飲む。

「とにかく、僕の姉上は大うつけなんだっ!尾張中の民が笑い者しているんだっ!織田家の恥なんだっ!だから僕たちの母上も幼い頃から姉上を嫌って、相手にもーー」

パン!

龍介は信勝の頬を張った。