二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 織田信奈の野望 「「未来の力!?」」 ( No.23 )
日時: 2013/06/25 21:13
名前: ぜにがた (ID: nZYVVNWR)

ただの足軽が、かりにも国で二番目にお偉い殿を殴ったとことに、あたりはしばらく蒼然となった。
信勝はなにをされたか把握できていないようで、目をあたりに泳がせていた。

「いいか、二度と自分の家族をそんな風に言うんじゃねぇ!次言ったら拳で殴ってやる」

そこでようやく、信勝は我に戻った。

「あ、足軽の分際で生意気な口を!それに僕を殴ったな。か、勝家!」

「とんでもないことをやってくれたな、サル」

呼ばれた勝家が見物人を割って近づいてきた。
すでに抜刀し、手には刀
凄まじいさっきを帯びながら、今にも斬りかかりそうな様子だった。
(さすがに、尾張一の猛将と言われることだけあるな・・・)
立ち位置をずらすと、姿勢を変えずに身構えた。
足軽程度ならどうってことはないが、勝家ほどの使い手となると、少しは本気を出さないと、ただでは済まないだろう。

「よう勝家、本当にお前信勝の家臣だったんだーーー

次の瞬間、勝家の腕と刀が消えたのを見て、ねねと犬千代を押しながら、上体を後ろに反らした。
ヒュン! とさっきまで首があった所を刃が通過する。

「外したか、運のいい奴だ。・・・信奈さまには貴様を斬るなと言われていたが我が主君への無礼、今回ばかりは見逃せないぞ」

(見逃さないぞもなにも今本気で斬ろうとしてただろ!)

「運がいいのも取り柄の一つ何でね。・・・お前こいつの家臣なんだろ?主君の道をただすのも、家臣の大事な仕事の一つだと思うぞ。俺は」

「い、今のはだめかと思いましたぞっ」と、涙目のねねを撫でて落ちつかせる。

「だまれ! 信勝つさまは主君なんだぞ!あたしはどこまでも忠義を尽くすしかないだろ」

「こんなぼんぼんより、信奈の方がしっかりやれるって思ってるんだろ? おまえがしっかりしていれば、織田家を一つにまとめること位できるだろうが」

「うう、頭が痛い。とにかく! 足軽のくせに信勝さまを殴った罪は万死に値する。大人しく斬られろ!」

勝家は刀を握り直し、踏み込んできた。