二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- ♯続き ( No.5 )
- 日時: 2012/08/31 18:27
- 名前: 黒狼架蒼月 (ID: DkN/A4kL)
- 参照: 懲りずにまたまた作成しちまったよ俺…orz
昼寝してから一時間経ち漸く目を覚ますゼクロ。
散歩しようと起き上がろうとした瞬間、どこからともなくボールが飛んできてゼクロの顔面に衝突した。
「ご、御免なさいッ!大丈夫ですか?!」
遠くから声が聞こえたので其の方向を向けば赤と黄のボーダーの服を着用した子供達数人が慌ててゼクロの方へやって来た。
「痛ェな。 何しやがんだ餓鬼んちょ」
「うッ、うぅ…御免なさい…」
「まぁちゃんと謝ったしな、許してやるよ」
「有難う御兄ちゃんッ!」
じゃあな。と去ろうとした時、薄紫のツインテールの少女は呼び止める。
「ねぇ御兄ちゃん、御兄ちゃんサッカー好き?」
「サッカー?」
サッカーの単語でゴッドエデンでの教習所に連れられ特訓した事を思い出した。
雷門を潰す為過酷な訓練を受けさせられた事は今でもゼクロは覚えている。
そんな過去の話を目の前にいる子供達話しても理解されないかどん引きされる位ゼクロは把握している。
どう返答しようか迷ったが、良い答えが全然思いつかないので
「あー…好きだけど」
サッカーが好きだと嘘の返答をした。
ゼクロはあくまでも雷門に制裁を加えるためだけに造られた兵器だ。
応対する能力があっても、痛みを感じる神経があっても〝サッカーが好き〟という様な心から何かを好きになる純粋な感情は一切インプットされてない。
純粋な質問をされても感情があんまり無いゼクロにとっては難しい質問であり、どう返答すれば良いか分からなくなってしまう。
「ホントー?! じゃあさ、一緒にやろうよッ!ねッ?」
「え、ちょッ…!」
「早く早くぅー!」
「ちょッ引っ張んなってッ…!」
子供達に引っ張られグラウンドに連れて行かれるゼクロ。
『しゃーねぇなぁ、付き合ってやるか…』
もう一つ、頭の中で考えている事がある。
『ま、ちょうど雷門中ってトコ分かんなかったし。付き合ってやった見返りとして雷門の場所を教えてもらうか』