二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: デュエル・マスターズ カミカゼ伝 ( No.90 )
- 日時: 2012/11/24 00:04
- 名前: タク (ID: 39RfU1Y2)
第二話 待つとするか
ここはカードショップ・WIN。ここではデュエル・マスターズの大会が行われていた。そして決勝戦、2人の少年が決闘い、優勝者が決まる。
「勝負だ!テツヤ!」
「負けないぞ。シント!」
観客の中。
「あ〜あ。結局またあいつらか・・・。俺なんか一回戦でシントと当たって・・・。」
と、フジがぼやいている。
「「デュエマ・スタート」」
12ターン目。シントのターン。(シント視点)
さて、何をしようかな・・・。やっぱし、
「呪文、【ウェディング・ゲート】!効果で、【偽りの聖夜 ラスト・プロポーズ】、【偽りの聖夜 エンゲージリングXX】召喚!ラスト・プロポーズの効果でシールド回復!ターンエンド!」
テツヤは何をするつもりだ?
「ふん・・・。シントのくせに小細工するんじゃねえ!!」
キレたァァァァァァァ!!!こいつ、キレやがったよ!全く・・・。
「呪文、【ヘブンズ・ゲート】を使用!効果で、【神銃の精霊 ナカツマキ】、【偽りの名 オレワレオ】召喚!ターンエンド!」
お決まりのヘブンズ・ゲート戦略!だが・・・。
「俺のターン!ラスト・プロポーズを進化、【死神明王 ガブリエルXENOM】!ガブリエルで攻撃!」
「なめるな!ガブリエルのパワーは11000!だが、500上のナカツマキでブロ・・・。」
「ガブリエルの効果で山札から3枚を捨てて、ナカツマキ破壊!」
「くっ!このォ!」
テツヤめ、これで終わりだと思ってるな・・・。だけどガブリエルの効果はこれで終わりじゃない!
「ガブリエルの効果で、俺は墓地からエンジェルか、デーモンを回収できる!」
「何い!?そこまでの芸当が!くそっ、オレワレオでブロック!」
「甘い!チュラロリエスで攻撃!効果は使わない!」
(テツヤ視点)
こいつ・・・!デッキ変えてから、ますます強くなりやがった!元はと言えば、あいつが懸賞で『闇エンジェルお得セット』を当てたからだ!俺はアイツには負けたくない!シントには!
「俺のターン!【我牙の精霊 HEIKEXX】召喚!これで、2体のXX(ダブルクロス)が並んだな!シントの除去じゃあ、こいつは倒せんぞ!」
来てくれたな救世主!HEIKEの力見せてやれ!
「ターンエンド!さあ来いシント!」
(フジ視点)
「どちらも一進一退の攻防だな・・・。」
その時、俺の元に1人の少女がやってきた。
「す、すみません!おくれました!」
澄んだ青い髪。白い肌。彼女こそ、水澤カナデだ。彼女は丁寧で礼儀正しい性格で、誰にでも敬意を払って接する。この間から海戸小に転校してきた。が、俺達とは1年前の獅子王事件ですでに知り合っている。
そして、友情を深めてきた。特にシントを慕っていて仲が良い。シントに助けられたのもあるだろう。
「別に良い。水澤、それよりあれを見ろ。決勝戦だ。」
「うわ・・・。すごいんですね・・・。」
彼女は獅子王デュエルスクールというデュエリスト養成機関で、自分のデュエマを築いてきた。だが獅子王の本当の目的は、リアルカードで
戦争を起こし、人間を滅ぼすことだった。そして学園長の正体は、ライオネルという、恐ろしいクリーチャーだった。だけど俺達が倒したんだ。俺はその時、取り憑かれて利用されてしまったけど・・・。
「あ!テツヤさんが!」
「何!?どうした!ボーとしていたぜ・・・。」
その瞬間、勝負が付いた。
「ガブリエルZENOMでとどめ!」
「な・・・!嘘だろぉ・・・!」
勝者はシントだった。
「よっしゃああああ!!!優勝したぜぇぇぇ!!」
(テツヤ視点)
帰り道。同じ方面のシントと俺は一緒に帰っていた。
「やったあああ!勝った!」
こいつ、すぐ調子に乗る。
「チョーシに乗るなよ!次は勝つ!まあ、そのデッキなら『轟』がいなくても上手くやってられんじゃねーの?」
シントの目が輝いた。
「ホント!?日本一になれる!?」
「調子のんなボケェ。」
あーあ。おだてるんじゃなかった。
「じゃーなシント。」
「おーう。また明日な!」
5分後。
「急げ!早く帰らないと!」
この周辺は交差点で通る車も多い・・。て、そんなことはどうでも良い。その時、俺のカバンからデッキケースが飛び出た。あーあ、拾わないと。当然中からカードもバラバラに飛び散っていた。その時、風が吹いた。
「あ!オプティマス!待ておい!」
もう俺は車道に飛び出していた。だけどバカな俺は、走っていく。その瞬間。鈍い音がした。そして次の瞬間には俺の体は宙に浮いていた。
ざわざわと人の声がする。でも俺には考える余地など・・・。
(シント視点)
「ただいまー。母さん腹減ったよー。晩飯できてる?」
と、戸を開けたら電話の子機で通話中の母がいた。そして間もなく、
通話は終わった。いい話ではなさそうだ。
「母さんただいま・・・。何の話?」
「経った今、この近くで事故があったの・・・。3丁目の交差点で・・・。」
おや?テツヤの家の近くだな。
「で、テツヤ君がトラックに撥ねられたって、テツヤ君のお母さんから
電話があったの。海戸病院に運ばれたって・・・。意識不明の重体らしいわ・・・。」
え?
「ねえ冗談じゃないよな?テツヤが事故ったって・・・。」
母さんは首を振った。俺はその場で立ちつくすしかなかったんだ。
次の日。学校ではテツヤの事で持ちきりだった。でも俺は聞きたくもなかった。あいつの事しか頭にこない。授業中も集中しろと叱られた。
でも・・・。気がかりで仕方なかった。
「さん・・・!シントさん!!」
「わわわっ!!水澤か・・・。昼休みなんだから寝かせてくれよ。」
「寝てばっかじゃ体に毒ですよ?」
「るせーな!寝かせろよ・・・。」
「シントさん・・・。」
あれ、こいつ何で怒ってるんだろ。
「私とデュエマして下さい!今のシントさんじゃ勝てないと思います!」
これにはカチンときた。だから挑戦を受けたんだ。
12ターン目。水澤のターン。(水澤視点)
これで良かったんでしょうか・・・。挑発しすぎた気もします・・・。
「【アクア・ジェット】召喚!効果でドロー!そして、【光線人形ストリウム】でシールドブレイク!ターンエンド!」
「俺のターン!【ウェディング・ゲート】で、【偽りの聖夜 エンゲージリングXX】【乾杯の堕天 カリイサビラ】召喚!ターンエンド!」
「私のターン!」
でも!やるしかないんです!
「進化!【クリスタル・ランサー】!ランサーで攻撃!効果でブロック
されません!」
やれる!このまま!
「何い!?W・ブレイクをもろに喰らったら・・・!」
「【アクア・ソニックウェーブ】でとどめです!」
「ぐああああ!!」
(シント視点)
「シントさん。貴方にしっかりしてもらわなきゃだめなんです!いつまでも引きずってるシントさんなんか見たくない!テツヤさんの分までがんばらないと!仲間なんでしょ!?」
「俺に・・・!?」
そうか。いつまでもくよくよしてたらダメなんだ。俺達がしっかりしなきゃ!
「そうか。そうだな!切り替えて行かなきゃ!ありがとな!」
あいつが復帰するまで、待つとするか!
(水澤視点)
シントさんの力になれた。少しづつでも、私が支えて行かなきゃ!テツヤさんの代わりとして!
「待って下さいよ!シントさーん!」
第二話(完)