二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ひぐらしのなく頃に 闇零し編
日時: 2010/05/10 20:33
名前: 電気女 (ID: WPWjN3c4)

どうもこんにちは、他ではあんこと名乗らせてもらっているものです^^ 初めまして!
電気女と申します。名付け親は母だったりw あ、電波じゃないですからね!w
自分のことは電気と呼びます。だっておんなって打つのめんどくさい((((

久々にひぐらしのゲーム(祭 カケラ遊び)をしたところ、再びはまってしまいまして。
あ、でも電気は漫画もアニメも見てません。漫画は鬼隠しと綿流しと目明しは見ましたが。
映画も見ました。…というのは置いといて。
とにかく、全然ひぐらしについての知識が無いってことです! 悟史大好き!(逝け
目明し編は神だ……いや、ひぐらし自体が神か。

レナと同じ時に圭一が転校してくる話です——が、圭一全く目立ちません、きっと←
圭一と悟史のコンビが書きたかっただけっていう(
オリキャラ入りません。オリキャラ入る話も考えていますが、今回はオリキャラ無しです。
解を書く予定があったりなかったり。

ちょっとぐろくなるかもしれません。そして更新速度はめちゃ遅いです><
めちゃくちゃ下手です。最初のうちは詩音が主人公です。圭一後半もきっと目立ちません。
おkな心が海より大きい方、よろしくお願いしますっ!

#目次#

序章>>1
第壱話「転入生」>>2
第弐話「それは確かに恋の味。」>>
第参話「いつもの風景」>>


+TIPS+

「そして世界は壊される」>>3

Page:1



Re: ひぐらしのなく頃に 闇零し編 ( No.1 )
日時: 2010/05/10 09:03
名前: 電気女 (ID: WPWjN3c4)

少女は皹を直しました。
 愚かにも、少女はそれで安心してしまったのです。

少女は皹を治しました。
 愚かにも、少女はそれで希望を持ってしまったのです。

少女は皹をなおし続けました。
 いつか、元通りになることを信じて。


         Frederica Bernkastel



 彼女達は、なにもわかっていなかった。
 けれどわかったふりをした。もう、彼らが傷つくのを見たくなかったから。
 結果、それが彼らを傷つけるということを知らずに。


 私は、ただ笑っていたかった。
 でも私は、どこかで諦めていたに違いない。もう、私は笑えないんだ、って。
 それを、変えることができるのなら。
 みんなと笑い合うことが、できるのなら。
 たとえ私が罪を犯しても、……許してくれますよね?


 ね、みんな。ね、沙都子。ね、悟史君。ね、オヤシロ様————



    彼らの罪は、連鎖する。


ひぐらしのなく頃に 闇零し編

Re: ひぐらしのなく頃に 闇零し編 ( No.2 )
日時: 2010/05/10 09:38
名前: 電気女 (ID: WPWjN3c4)

    第壱話【 転入生 】


 がらっ、といつものように知恵が教室へと入ってくる。
 
「きりーつ、れい!」

 そして委員長の号令。ここまでは、いつも通り。
 知恵は、にっこりと笑顔を浮かべて大きな声で告げた。

「さて、今日は新入生が二人来ます!」

 辺りが、ざわざわとし始める。後ろを向いて喋っている者、隣の席の者と喋っている者。
 それぞれだが、全員が楽しみにしていることがよくわかる。
 こほん、と騒がしくなった教室で知恵がわざとらしく咳をする。
 
「はい皆、落ち着いてー」

 声を張り上げつつ—といっても元から人数が少ないため、それほど大きな声でもない—知恵が手を叩く。
 それでざわざわとした声も消え、教室はしんとなる。

「にーにー、どんな人が来るんでしょうね」
「さあ……楽しみだね」
「みー、きっと悟史よりしっかりした人なのです」
「り、梨花ぁ!」
「……むぅ」
「にぱー☆」

 そんな微かな会話さえあれど、全体的に静まった。
 知恵は、続けて声を張り上げた。

「では、今から入ってきてもらいます。どうぞ!」

 そう言葉を紡ぎながら、知恵が扉のほうへと歩いていき、扉を開けた。
 入ってきたのは、男子と女子、一人ずつだった。
 少し暗めの表情をした男子に、穏やかな笑みを浮かべる女子。
 二人はかなり対照的で、はたから見ると男子の印象がかなり悪く見えてしまいそうだ。

「じゃ、自己紹介してくださいね」

 知恵は二人にそうやって言うと、黒板の前へ立つように促した。

「——前原圭一です。東京から来ました」

 黒板の前へ立った男子——前原圭一は、先程とは全く違う明るい笑顔を浮かべて声を張った。
 わー、という歓声らしき声とぱちぱちという拍手の音が交差する。
 その様子に驚いたのかはたまた照れたのか、圭一は顔を赤くして俯いた。

「竜宮レナです。みんな、よろしくね! はぅ〜☆」

 女子——竜宮レナが、相変わらずの満面の笑みで圭一に続いた。
 やはりまた、歓声。拍手。拍手はあれど、普通の学校ならば歓声はあまり起こらないだろう。
 歓声の理由は、別に圭一やレナが芸能人などというわけではない。ただ単に、普通の学校とは違うからである。

 人数が少ない、ここ雛見沢分校。年齢も性別もお構い無しで小学生と中学生が普通に混じっている。
 そして、一クラスのみだ。それもあってか、やけに仲間意識が強い。
 否、それはここだけに限った話ではない。
 仲間意識が強い、というのはこの雛見沢全体にいえることだった。

「はい、静かに!」

 ぱちん、と大きく知恵が手を鳴らす。歓声やざわめきが、やむ。
 
「今から質問タイムを作ります。というか、一時間目は質問タイムにしちゃいます!」

 にっこりと笑顔で告げる知恵。子供達の喜ぶ声があちこちで上がる。
 
「では、先生は菜園のほうを見てきますからね。あまり騒ぎ過ぎないように!」

 え、と呆然とした様子の圭一とレナ。特に圭一は、この世の終わりでも見たかのような表情だった。
 レナはある程度驚いているものの、にっこりとした笑顔を絶やすことは無かった。
 しかし圭一のほうは、もう笑顔なんて消えてしまっていた。わけわからねぇ——そう言いたげに、ぎこちない笑顔を作ってみせた。

「では、後は委員長、よろしくお願いしますね」
「はーい!」

 知恵が、教室から出て行く。ぴしゃ、と扉が閉められる。知恵が鼻歌を歌っているのがわかった。
 そして、委員長と呼ばれた女子が圭一とレナへと歩み寄る。

「あたし、園崎魅音! よろしくねっ」

 にこっと笑顔を浮かべて、握手を求めて手を差し出した。
 圭一は少し気まずそうにしながら、恐る恐る握手を交わす。
 レナは「よろしくねっ」といいながら握手した手をぶんぶんとふる。

 この後、圭一とレナは激しい質問攻めに合うことになる。



—第弐話へ続く

Re: ひぐらしのなく頃に 闇零し編 ( No.3 )
日時: 2010/05/10 20:32
名前: 電気女 (ID: WPWjN3c4)

   TIPS【 そして世界は壊される 】


 質問タイム(一時間目)。


「えっと、魅ぃちゃんって呼んでいいかな? かな?」
「もっちろん! んじゃ、あたしはレナって呼ばせてもらうね!」
「はぅ〜、よろしくね、魅ぃちゃん!」

 一時間目も終了に近づき、騒がしかった教室内は徐々に落ち着きを取り戻していった。
 質問攻めにあっていた圭一はぐったりとしており、あまり馴染めている感は無い。
 しかし同じく質問攻めにあっていたはずのレナはとても元気で、しかもすっかりと馴染んでいた。

 はぁ、と圭一が居心地悪そうにため息をつく。
 今は圭一もレナも自分の席に座っており、二人は隣の席だ。
 レナが魅音と嬉々として会話を交わす中、圭一は笑顔を浮かべることもなくただ項垂れていた。
 他のクラスメイト達もそろそろ知恵が帰ってくる時間ということもあり、席へとつきはじめている。

 魅音の席は圭一の前。委員長である彼女と仲良くなれば、一層早くクラスに溶け込めることだろう。
 圭一はそれが分かっていたが、けれど魅音と気軽に話すなんてことできそうになかった。
 人見知り。それもある。だが、圭一は正直、この学校で馴染もうとは考えていなかった。

 彼の生きてきた世界は、そんな世界だったから。

「圭ちゃん、」

 けれど、そんな世界は壊される。

「圭ちゃん!」

 この、彼女魅音、そして雛見沢の仲間達によって。

「圭ちゃんッ!!」
「え、……俺のこと?」
「そーだよー!」

 今まで自分の名前を呼ばれているなど思いもしなかった圭一は、魅音に戸惑いを覚える。
 魅音は別にからかうつもりなどはないらしく、にっこりと笑って言葉を紡いだ。

「圭ちゃん。……で、いいよね? あたしのことは、魅音って呼んで!」

 今まで光の射すことのなかった彼の世界に、途端に光は満ち溢れてきた。


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