二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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テイルズオブヴェスペリア 学園物語
日時: 2010/08/06 11:55
名前: 朴欄 (ID: e22GBZXR)

初めまして。きまぐれな小説書きの朴欄です。
これが初投稿です。
なので色々変な部分とか、ゲーム本編とかと矛盾してるトコあるとは思いますけど、よろしくお願いします!!

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Re: テイルズオブヴェスペリア 学園物語 ( No.2 )
日時: 2010/07/09 17:31
名前: 朴欄 (ID: A6nvNWRl)

第二話 学園祭
 今日は学園祭。みんなこの日の為に色々と準備してきた。そして今、にぎやかになっている。飲食系のお店が出されているのは、学園の広い中庭と決まっている。そこにユーリ、エステル、フレンがいた。
「うわああ・・・!すごいですね!」
エステルは感激したような声で言った。
「これだけ多くの人が楽しそうに過ごしてもらえると、生徒会とかの仕事の苦労も惜しくないって感じだな。」
ユーリは中庭を見渡して言った。フレンはそれを見て少しだけ楽しそうにクスクスと笑う。そして、みんなで中庭の店を巡ることになった。まず最初にユーリが突っ走って行ったのは、高校一年生のB組が出しているお店のクレープだった。
「チョコクレープ2つくれ。」
と、お金を渡しながらユーリは言う。それからクレープを受け取り、美味しそうに食べ始める。
「ユーリ・・・。君は本当に甘いものが好きなんだね。あ、ちょっと、チョコ垂れそう。」
フレンは半ば呆れた様に言いながら、ユーリの口の周りについて垂れそうになっていたチョコを、手持ちのティッシュで拭ってやる。
「別にいいだろ。俺は甘いものが好きなんだし。クレープは一個もやらねえぞ。」
少し意地を張っている様な顔になって、ユーリは言う。
「誰もユーリのクレープをとったりしませんから、大丈夫ですよ。」
エステルが側から優しく言う。と、その時リタが前を通りかかった。手にはペットボトルに入った飲み物があった。
「あ。リタ。」
ユーリはそっけなく言うが、その横にいたエステルはリタに飛びつく。
「リタ!!あれからずっとこっちに遊びに来てくれなくてさみしかったんですよ?教室に行ってもいつも居なかったですし・・・」
エステルは喜んでそういい、リタをきつく抱きしめる。そのリタはあたふたしていたが、エステルはそれを気にしない。リタはそんな中、中庭の隅のベンチで寝ているレイヴンを見つけた。それからユーリのクレープをクレープを見てニヤリと笑った。そしてエステルから抜け出し、ユーリの手からクレープを1つ取り、レイヴンに向かって走り出す。
「あっ!俺のクレープ!!」
とユーリが後ろから叫ぶが、リタの足は止まらない。そのままレイヴンのそばまで来ると、大口を開けて寝ているレイヴンの口にクレープを突っ込んだ。
「おぶわっ!?な、なんか甘い!」
レイヴンは驚いて飛び起きる。が、レイヴンは甘いものが嫌いだ。飴玉を口に突っ込まれれば吐き出すほどだ。
「あま、あまい・・・死んじゃう・・・」
それを静かに言って、レイヴンはパタリと倒れてしまった。フンッと笑ってリタは満足気にみんなの元へ戻って行った。
「リタ!俺のクレープ!!」
ユーリはリタが戻ってきた途端に怒鳴った。自分のクレープを取られたのだから、怒るのも仕方がないのだが。
「あー。はいはい。悪かったわね。これで買ってきなさいよ。」
とリタは言いながら、クレープ2個分のお金を渡した。ユーリは喜んで買ってきた。今度はたくさんチョコがかけられ、生クリームはたっぷりで、具は苺とバナナとキウイだった。ユーリはそれを美味しそうに食べる。フレンはもうそれに口出しはしない。
「あれ?そういえばエステリーゼ様はどちらへ?」
フレンは今気付いたように言う。そういえばさっきレイヴンが倒れてからエステルの姿が見当たらない。リタはある方向を指差す。さっき自分が言ってきたようだ。その先には、治癒術を使っているエステルがいた。
「ああ、レイヴン先生を治しに行っていらっしゃったのか。ちょっと驚いちゃったよ。」
フレンは笑う。それからエステルが戻ってきた。
「はあ・・・大変でした。リタ、どうしてあんな酷いことをしたんです?なんかもう気絶してましたよ。」
エステルは少し怒ったような口調で言った。リタは黙ってうつむき、何も反応しなかった。フレンはそれを気遣い、また中庭のお店を回ろう、と誘った。それから一時間ほど中庭で楽しみ、今度は校舎の中へ入ることになった。高校の方を歩いていると、
「ん!魔導器のコンテナ発見!」
とリタが突然言い出し、1年A組の教室へ駆け込んだ。ユーリ達もそれに続いて入る。
「うわっ!こんだけのコンテナ、どっから集めてきたんだよ!」
ユーリは教室に入って驚いた。壁にはびっしりと魔導器について調べられた事がまとめられた紙が張られ、机の上には、魔導器が所せましと並んでいた。リタはもう魔導器に向かって解析を初めている。
「すごい・・これ、ヘルメス式魔導器だわ・・・・ん?こっちのは旧型の方ね・・・このタイプは・・・この術式を使ってるやつね・・・あれ?これ、本物じゃなくて模型じゃない!」
と、何か独り言をつぶやきながら歩いたままで解析をしている。
「しばらくそっとしておいてあげましょう。」
とエステルが言い、壁に張られた紙に書かれた事を読み始めた。博識のエステルなら、術式はまた別の問題だが、いつ頃できたものだとか、そういったことは知っているはずだ。それから20分ほどして、リタが全ての魔導器を解析し終わった。
「解析終了。つき合わせて悪かったわね。」
とリタは言い、それからまたみんなで色々な店を巡り、学園祭は終わった。

第三話へ続く

Re: テイルズオブヴェスペリア 学園物語 ( No.3 )
日時: 2010/07/08 15:57
名前: ハセヲ (ID: W3pbx6e8)

面白かったです。また今度<^o^>/

Re: テイルズオブヴェスペリア 学園物語 ( No.4 )
日時: 2010/07/24 13:48
名前: 朴欄 (ID: T6gVpJcF)

第三話 平常
 あの学園祭が終わってから早くも2カ月が経った。(学園祭は10月ごろにやった)まだ12月の始めの方なのに、明星学園内ではもうクリスマス気分になって浮かれている者も居たが、明星学園は平常授業を行っていた。しかし今日だけは、ユーリとフレンとエステルは一般生徒と同じ教室で学んでいた。

「はい、じゃあ授業を始めるわよ。日直さん、号令お願いね。」
教室に入ってきた保健医のジュディスが言うが、誰も反応しない。
「日直さんは誰?授業を始めたいのだけれど。」
不思議に思ったジュディスは再度聞くが、やはり誰も反応しない。その代わりに、フレンとエステルが一つの空席を指差しているのに気がついた。ジュディスは座席表を取り上げてみる。
「ふうん。あのユーリ君ね。全く、なんでこうも毎回授業に出席しないのかしら…」
溜息をつきながらも、ジュディスは手元に置いてある用紙にユーリ・ローウェルと書き込んだ。ペンをわきに置いて
「じゃあ、誰か今彼が何処に居るか分かる人いないのかしら?」
と聞いた。するとエステルが人差し指を上に立てた。ジュディスはその意味を理解し、エステルに向かって笑いかけると、授業を開始した。

 屋上には、少し寒いが心地よい風が吹いている。そこの冷たい床に、ユーリは寝っ転がっていた。ふと自分の付けている腕時計を見る。時間は13時20分。丁度五時間目が開始された頃だ。ユーリは静かに息を吐きながら空を見上げた。
「お前は授業中はこんなところでサボっているのだな。さすがにもうキツイ季節だとは思うが。」
突然、屋上の出入り口の方から声がして、ユーリはバッと起き上がる。しかし、その声の主を見てユーリは鼻だけで笑ってまた寝っ転がった。
「確かにな。もう寒くてサボるにはちとキツイ場所だな。てかお前も講師だけど、今の時間はどっかの学年の授業入ってるはずだぜ?デューク・バレンタレイせんせーよ。」
ユーリは寒くて腕をさすりながら立ち上がって、声の主の名前を言った。デューク・バレンタレイ。この世界から魔導器が消える前、世界を救うために人類を全滅させる気だった人だ。
「私の事はどうでもいい。さっさと授業に戻れ。」
デュークはそれだけピシャリと言うと、その場に座って休みだした。
「ちぇっ。へいへい。戻りますよ。」
ユーリは手をヒラヒラさせて屋上を出て行った。

「——————で、人の身体の一部の胸腺の機能は…どうしたんですか?エステリーゼさん?」
ジュディスはあれから授業を続けていたが、落ち着かない様子のエステルに声をかけた。
「えっと、その、ユーリの…じゃなくて、ユーリさんの事が気になって…」
エステルは急に声をかけられて驚きながらも答えた。ジュディスは少し呆れた様な口調で言った。
「授業に出ない人の事なんか、気にしなくていいんですよ。では、授業を再開します。」
エステルは下を向いてしまった。そして、エステルの横の席だったフレンがエステルに小声で話しかけた。
「エステリーゼ様、あまり気を落とさないように…ユーリはいつでもああで…っ!?」
フレンが最後まで言う前に、白いチョークが飛んできた。それは見事にフレンの額に当たった。
「そこ!喋らないの!」
ジュディスが鋭い声で叱った。途端に教室から笑い声がドッと沸き出る。フレンは謝りながらチョークを返しに行った。

 カラカラと軽い音を立てて保健室のドアが開いて、ユーリが入ってきた。それを見て、保健室に居たレイヴンはおどけてみせる。
「おろろろ?ユーリ君ったら体調不良?怪我…はしてないからあり得ないか。んじゃあサボり?」
「サボり。」
レイヴンが聞いてきたのにユーリは即答する。レイヴンは苦笑する。
「仕方ないわねー。」
それだけ言って、事務机に置かれた書類を書き始めた。ユーリは保健室にあるベッドに横たわる。そしていつの間にか眠っていた。

「——————それで、12歳から18歳までが第二急進期です。」
ジュディスがそこまで説明し終わった時、丁度チャイムがなった。ユーリの代わりが号令をかける。授業が終わった教室は、途端に騒がしくなる。フレンとエステルはそれを横目で見ながら、その教室を後にした。長い廊下の一番奥にあるフレン達の教室は、歩きだと結構面倒くさい。フレンとエステルは、その廊下を歩き、自分達の教室に戻って行った。教室のドアを開けると、フレンにラピードが飛びついて来た。
「わっ!?あ、ラピード。よしよし。」
フレンは優しくラピードの頭をなでてやる。エステルも触ろうと手を伸ばしたら、ラピードはフイッとフレンから離れてしまった。エステルは寂しそうな顔をするが、ラピードはそれを無視してしまう。やがて先生が来て、終礼を済ませた。

 保健室のドアが再び開いたのは、放課後の事だった。入ってきたのはエステルとフレンだった。
「お、嬢ちゃん、ユーリ君なら今寝てるよ。」
レイヴンは軽い口調で、そして小さい声で言った。エステルとフレンはユーリが眠っているベッドに行ってみた。
「子供みたいな寝顔ですね。」
「ええ、ユーリはあんまり昔と変わらないので。」
2人がクスクスと笑いながら感想を述べていると、ユーリが起きた。
「んあ?お前ら来てたのかよ。」
まだ眠っている瞼を子供の様にこすりながら起き上った。
「ほら、こんな仕草も昔からずっと変わっていません。」
フレンはニコッと笑ってエステルに言った。
「うるせえっ。」
ユーリが怒って、保健室に居たひと達はみんな笑った。

第四話へ続く

Re: テイルズオブヴェスペリア 学園物語 ( No.5 )
日時: 2010/07/30 11:22
名前: runa ◆217AZ3fTcY (ID: pqUQa2Av)

初めまして!
とても面白かったです。私はtovが好きなので
こうしていろんな人の小説を読むのは楽しいです。
実際自分で書けばいいのですが、全く文才が
ないので、こんなに面白い文を書けるのが
羨ましいです。これからも楽しみにしてます。

Re: テイルズオブヴェスペリア 学園物語 ( No.6 )
日時: 2010/07/30 13:28
名前: 朴欄 (ID: mZiC8SdU)

>runa様
 コメント有難うございます!tovが好きな方がいらっしゃって良かったです!
今後も頑張りたいと思うので、なにとぞよろしくお願いします(ペコリ)


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