二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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桜舞う、風が吹く【ドラクエ8】
日時: 2011/04/18 14:36
名前: 緋舞 (ID: 6Q1uGoC5)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=21423

初めまして、!
緋舞ひまいです。最近、無神論少女シリーズを書くのが趣味d((
えと、宜しければ観覧して頂きたいです!

相変わらず雑文で更に短編長編ごっちゃですw
それでも宜しければどうぞ観覧してくださいませっ!

掛け持ちなんで、更新かなり遅いです。

———
無神論少女【亜美(ami)】
オリキャラ【美加(mika)】←出現率少ないです
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桜舞う、風が吹く 零【長編/本編】 ( No.1 )
日時: 2011/04/11 21:04
名前: 緋舞 (ID: 6Q1uGoC5)

 ——悲劇は繰り返される。
 それは、どうしようもない真実。
 
 幾ら平和を望んだって。
 幾ら和解を望んだって。
 
 ——人間は、出来ないんだから。
 ——裏じゃ誰かが必ず、戦を望んでいるんだから。


「悲しいなあ、」

 誰かが、嗤った。

「君は何時でも無神論のようだ……」

 誰かが、囁いた。

「——暗黒神の敵になると言うのなら、……」

 誰かが、殺そうとした。

「ヒャハハハハハハハ!!」

 誰かを、殺そうとした。

 悲しいな。杖に秘められたどす黒いモノ。
 滑稽だな。カミサマなんて存在。


 誰かと過ごした、永久とこしえ
 ——その誰かは、はて、誰だったろうか。
 今は既に消えてしまった誰かの残像が何故か残る。

 綺麗な髪、綺麗な瞳——だけど、顔も声も、ナニモカモわからない。
 ただ、ただ——……優しい声音と、頭を撫でる優しげな手だけは、

 記憶の彼方に、残っているの。



桜舞う、風が吹く 零/*
( 記憶を辿る無神論少女。 )

桜舞う、風が吹く 壱【長編/本編】 ( No.2 )
日時: 2011/04/12 17:55
名前: 緋舞 (ID: 6Q1uGoC5)

 遠国の城が、呪いにかけられたと聞いた。
 だから、足を運んでみた。——ただ、それだけ。

「……ひどい、な」

 茨が絡み付きボロボロになった城壁、茨へと姿を変えた家臣やメイド、訪れていた貴族達——……。何もかもに、何故か見覚えがあってはらはらと涙が零れ落ちてくる。
 どうして悲しいのかは自分でもわからない。だけど、——涙が止まらなかった。かつてこの地は良い城主に美しき姫君、そして主君へ忠誠を誓った者達の笑い声に包まれていたのだろう。
 それを考えると、涙が溢れ、——奴への憎しみが高まる。

「助かったのは姿を変えられた城主と姫君、そして、……」

 一人の青年。
 その青年は、若しかして。

「——っ違う!」

 それは無いんだと信じて、僕は帰るためにルーラを唱えようとする。……が、どうしてだろうか。疲れてでもいるのか、魔力が足りないみたいだった。足りない、——つまり、0。それに、キメラの翼も無かったりする。
 はあぁ、と溜息を吐いて僕は剣を片手に歩き出す。此処に来るまでの間、荒野の山小屋があったはずだ。其処で寝て、久しぶりにトラペッタへ寄ろう。運が良ければきっとまだこの辺りに居る筈のトロデーンの城主や姫君に会える筈だ。よし、そうしよう。
 そんな明日を思い描き、僕は山小屋へと足を運ぶ——……

***

 山小屋で一晩過ごし、僕はトラペッタへ寄る。
 酒場でオレンジのバンダナ少年とトゲトゲ頭のおじさん(?)を軽く会話をしつつ僕はのそのそと干し肉を頬張る。そんなことをしていると、慌ただしく少年が駆けこんできた。

「魔物が出たぞぉ!!」

 ——魔物、ねぇ。
 バンダナ少年は何故かハッとした顔になり、トゲトゲ頭(多分帽子)のおじさんを連れて何処かへと消えてしまった。彼等が居なくなってから漸く気付く。——バンダナ少年の顔があの人に似ているって事に。
 ああ、残念。小さく笑みを浮かべて、僕は隣に居るルイネロさんへ声をかける。

「ユリマちゃんと仲直りしなよ」
「余計なお世話だ!」

 くす、と笑みを漏らして僕は酒場を後にする。
 ——其処で見かけたのは門を出て行くバンダナ少年御一行。ああ、魔物とやらは仲間だったのね。
 そして僕はこっそりと街を出て行くユリマちゃん—ルイネロさんの娘—に着いて行く。勿論、気配は消してね。
 ユリマちゃんの頼みごとを一通り聞き終え、皆が消えた後に僕はこっそりと隠れていた木陰から顔を出す。

「初めまして、トロデ王」
「!!」

 僕が声をかけると緑の魔物改めトロデ王は驚いた様子だった。
 当たり前か、見知らぬ人間が声を掛けてきたのだからね。

「……さて、僕を仲間にしてはくれませんか?」
「一体何を企んでおる!」

 ——威嚇されるのも無理は無い、な。

「いえ、僕はドルマゲスを倒したいだけですよ、? 皆さんも、でしょう。僕は悲劇の真実を全て知って居ます。だから、——僕を仲間に」
「! 何故その事を! いや、……良かろう、仲間になるのじゃ!」

 命令系、かぁ。
 くすくすっと笑いつつ、僕は奴—ドルマゲス—を倒す未来を夢見て幸せ気に微笑んだ。



桜舞う、風が吹く 壱/*
( 主人公の知らないところで仲間になった無神論少女。 )


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