二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 薄桜鬼 Loyal −誠− 第五章 〜出逢い〜
- 日時: 2011/04/17 21:06
- 名前: mk (ID: PMHGkQdB)
あれからどれくらいたったのだろう?
そろそろ帰ってきてもいい頃だろう
私はいてもたってもいられなくなって丸窓を開けて外を見た
窓から身を乗り出して広間のほうを見た
すると、誰かがこちらに向かってくるのが分かった
その人は私の部屋の前まで来ると戸を開け私を広間まで連れて行った
広間に入ると真ん中に人が横たわっていた
土方さんが私に言った
「こいつがお前の言っていた網道さん探しに重要なやつか?」
「はい。そうです。だけど、この扱いは・・・」
「お前はもう知ってるだろうけど、こいつはあいつらをしっかりと見ちまった」
「それで?見てしまったから刀を突きつけて脅して気を失わせてしまったんですか」
私がそういうと土方さんが驚いたような顔をした
「土方さんのその滅茶苦茶怖い顔で、しかも首に刀って・・・そんなの、怖いに決まってるじゃないですか!」
「こ、怖いって・・・仕方ねーだろ。逃げられないためにはあれくらいやらねぇと」
土方さんも反論してきた
「二人とも落ち着けってー。美波も、土方さんだって状況的に仕方なくやったんだ・・・。許してやれよ」
左之さんが仲裁に入った。
「こいつはお前の部屋につれていっとけ・・・処分は明日決める」
そういうと土方さんは難しい顔をしながら黙ってしまった。
斎藤さんは立ち上がり千鶴ちゃんを抱えると、私の腕を掴み部屋に戻った
部屋に着くと斎藤さんは『後を頼む』といってそのまま行ってしまった。
私は押入れから布団を出すと畳みの上に敷いて千鶴ちゃんを布団に寝かせる。
それから、近くの壁に腰を下ろして目をつむった
————朝————
いつもならもう少し日が昇らないと起きないのに早く起きてしまった
もう一度寝ようとは思わず私は立ち上がり千鶴ちゃんを起こさないように丸窓をあけた
小鳥がさえずり風が木の葉を揺らしている。
急に後ろで物音がした。
振り返ると千鶴ちゃんがもぞもぞと動いているそれからゆっくりと目をあけた
しばらくぼやけた目をしていたが、昨日のことを思い出したのか起き上がろうとしていた
しかし、千鶴ちゃんの体は沖田さんが昨夜かなりきつめに縛り上げてしまったためできない。
私が千鶴ちゃんに近付くと、千鶴ちゃんは声にならない悲鳴を上げた
「大丈夫。何にもしないって」
そういうと千鶴ちゃんは暴れるのを止めた
そんな千鶴ちゃんを見てると人の気配が近付いてきた
ガラッ
部屋の戸が開き現れたのは井上さんだった
「起きたのかい?」
「井上さんおはようございます」
「ああ、おはよう」
そういうと井上さんは千鶴ちゃんに近付いた
千鶴ちゃんはそれさえも怖いというように怯えていた
「ああ・・・総司のやつ・・・こんなにきつく縛り上げて・・・痛かったろうね」
そういいながら千鶴ちゃんを縛り上げていた縄を解いていく
縄を解かれて全身が自由になった千鶴ちゃんは口の中の猿轡をとると私の方を見て驚きの表情を浮かべた
「え・・・?女の子・・・?」
「ああ、その子はちょっとした事情があってね・・・」
井上さんはそれ以上は語らなかった
「あんた達に話が聞きたいといってる人たちがいる。一緒に来てくれるかな?」
井上さんは私たちを広間へ連れて行った
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- Re: 薄桜鬼 Loyal −誠− 第五章 〜出逢い〜 ( No.1 )
- 日時: 2011/04/17 21:11
- 名前: mk (ID: PMHGkQdB)
広間につくと先程よりも千鶴ちゃんの体が震えていることは分かった
井上さんが広間の戸を開ける
幹部全員が集まっていた
みんなが千鶴ちゃんに向けているのは冷たい視線
どんよりとした空気の中で沖田さんが口を開いた
「おはよ。昨日はよく眠れた?」
「えっ!?」
多分、そんな言葉をかけられるなんて思っていなかったのだろう
「よくねむれたみたいだね。顔に畳の跡がついてる」
「ええっ!!」
千鶴ちゃんは真っ赤になって顔を手で押さえた
そこに斉藤さんが入ってきて
「総司、いい加減にしておけ。本気にしている」
斎藤さんはそう言って沖田さんを止めた
沖田さんは悪戯をばらされてしまってつまらないというようにそっぽを向いた
その後に別のところから声が発せられた
「で?そいつが目撃者?」
そっちを見ると声はかわりないのにいつもの人懐っこい笑顔が消え、そのかわりに冷たい目をしていた
「ちっちゃいし、細いしまだガキじゃん」
「お前が言うなよ。平助」
「たしかに。世間から見たらあんま変わんないな」
「うるさいなぁ。おじさん二人は黙ってなよ!」
いつものように3人の口げんかが始まった
「よさんか!3人とも」
そこに近藤さんが止めに入った
「くちさがないものばかりで申し訳ありません。怖がらないでくださいね。ああ、そこを閉めてお座りなさい」
山南さんはそういい千鶴ちゃんを促した。
「・・・はい」
そう言って扉を閉めようとする
「いいよ、私が閉めるから先に座って」
「あ、ごめんなさい。ありがとうございます」
そう言って千鶴ちゃんは先に座った
その後ろに私も座る
千鶴ちゃんが座るのを確認すると近藤さんが自己紹介を始めた
「俺は新選組局長近藤 勇。こちらの山南くんが総長。そしてこっちのトシ・・・いや土方歳三は副長をつとめ——「近藤さん!
なんで色々教えてやってんだよあんた!」
「ん?ま、まずいのか?」
不思議そうな顔をして近藤さんは言った
「これから詮議する相手に自己紹介はないんじゃねーの?」
永倉さんが呆れたようにいった
「ま、そういうクソ真面目な所が近藤さんらしいっちゃ、らしいんだが」
二人に色々といわれて少し気まずい顔をした後、咳払いをして話を進めた
「さて、本題に入ろう。まず、改めて昨夜の話を聞かせてくれんか?斎藤くん」
指名された斎藤さんは淡々とこたえていく
「はい。昨夜、失敗した隊士らが市中にて浪士と遭遇。斬り合いとなりましたが我々が処理しました。その折この者に目撃されました」
斎藤さんは千鶴ちゃんに余計な情報を与えないため、羅刹を失敗した隊士といった
さすが、斉藤さん・・・。
一方、千鶴ちゃんは斎藤さんに目撃されたといわれて急いで否定した
「私何も見てません!」
声をあげて言う千鶴ちゃんに、平助君が冷たい声で言う
「本当に?」
いつもの三人組のほうに目をやると3人とも冷たい表情だった
それでもなお、千鶴ちゃんは否定し続ける
「ふーん・・・ならいいんだけどさ」
「あれ、総司の話じゃお前が隊士共を助けてくれたって話だったが」
いや、待てよ。いくらなんだってそれ、大嘘だろ
この大根役者!
「違います!私はその浪士達から逃げていて・・・そこに新撰組の人たちが来て、だから私が助けてもらったようなものです」
千鶴ちゃんはこの大根役者、永倉さんの仕掛けた嘘に気付かず昨日のことをそのまま全て話してしまっている。
「じゃあ、隊士共が浪人を斬り殺している場面はしっかり見ちまっているわけだな」
「えっ・・・」
永倉さんの言った言葉で千鶴ちゃんは自分が何を言ったかが分かったらしい。
かなりあせっている
「お前、根が素直なんだろうな。それ自体は悪いことじゃないんだろうが」
「ほら、殺しちゃいましょうよ、口封じするならそれが一番じゃないですか」
沖田さんが邪気を含んだ声で私のときと同様のことを言っている
「物騒なことを言うな!お上の民を無闇に殺してなんとする!」
近藤さんが怒って、沖田さんに言ったが悪びれる様子はない
「そんな顔しないでくださいよ。今のはただの冗談ですから」
「冗談に聞こえる冗談を言え」
そこに斎藤さんのナイスつっこみ
「お願いします!私誰にも何も言いませんから!」
必死になって土方さんに縋りつく千鶴ちゃんの言葉をさえぎり
「もういい。連れて行け」
そう言い、無理やり千鶴ちゃんを立ち上がらせると
斎藤さんがそのまま連れて行ってしまった
それでも千鶴ちゃんは土方さんに言った
「お願いします!助けてください!!」
土方さんは精一杯声を出して涙目になってる千鶴ちゃんから目をそらした
千鶴ちゃんは斎藤さんに引きずられ、部屋に戻されてしまった
- Re: 薄桜鬼 Loyal −誠− 第五章 〜出逢い〜 ( No.2 )
- 日時: 2011/04/17 21:13
- 名前: mk (ID: PMHGkQdB)
「ちょっと!!平助君!あの態度は何?冷たすぎるよ!!」
「えっ!?だ、だってよー」
「永倉さんも左之さんもあれは冷たすぎますよ!怯えてたじゃないですかてゆーかさっきのあれ明らかに大嘘じゃないですかぁ!!」
「つーか、あれぐらいわねーと本当のこと話さないだろ・・・」
永倉さんが困ったように言った
「おい、美波落ち着けって」
左之さんがいった
でも、そんなことじゃ止められない
そこへ、斎藤さんが戻ってきた
「ちょっと!斎藤さん!」
「・・・なんだ?」
「なんだ?じゃないですよ。さっき思いっきり腕掴んでたじゃないですか!しかも部屋に入れるとき突き飛ばしたでしょ。
余計怯えさせてどーすんですか!!」
「すまない」
いけない、いけない。斎藤さんにまで当たっちゃったよ
「まあ、いいです。それで、土方さん。処分は?」
土方さんは苦々しげな表情をして言った
「お前は知ってんだろ。処分はなしだ」
「なに!?処分なし!?」
「いいのかよ、あいつみたんだろ?」
左之さんと永倉さんが驚いていた
土方さんはめんどくさそうな顔でみんなに色いろと話し始めた
私は上の空・・・・・・
みんなに話し終わると土方さんは立ち上がった
「まだ聞かなきゃなんねーこともあるしな」
「あ、土方さん。早く千鶴ちゃんのところに行かないと・・・あの子逃げちゃいますよ?」
私がそういうと、土方さんは急いで広間から出て行った
10分ほど待っていると千鶴ちゃんを引き連れた土方さんが現れた
千鶴ちゃんは、座ると自分のことをみんなに話し始めた
話が終わると千鶴ちゃんは不安そうに俯いていた
「分かったでしょ!?こんなか弱い女の子に冷たい態度取るなんて・・・男として失格です」
永倉さんや平助君に向かって言う。
「ごめん、悪かった・・・?・・・えっ?女!?」
「おい!お前女だったのか?」
平助君と永倉さんが驚いたように言った
「どっからどう見たって女の子じゃないですか」
沖田さんは呆れたように言った
「女っていっても証拠がねーだろ」
「何なら脱がしてみるか?」
左之さんがかなりエロいことを言ったので近藤さんが顔を真っ赤にして講義した
みんなが色々言ってるのを見て土方さんが千鶴ちゃんに言った
「昨日の件をきっぱり忘れるって言うんならここにおいてやってもいいぞ」
その言葉に千鶴ちゃんは喜んだ
「ありがとうございます」
その雰囲気に水をさすように沖田さんが口を挟んだ
「殺されなくてよかったね取りあえずは、だけど」
まぁ、なんだかんだあって千鶴ちゃんの身柄はは新選組預かりとなった
- Re: 薄桜鬼 Loyal −誠− 第五章 〜出逢い〜 ( No.3 )
- 日時: 2011/08/12 16:29
- 名前: アニメ好き (ID: O72/xQMk)
どうもっ!この作品の色々な章でコメント入れてる
アニメ好き(中1)です。
こーゆー異世界系は、大好きです!
- Re: 薄桜鬼 Loyal −誠− 第五章 〜出逢い〜 ( No.4 )
- 日時: 2011/08/19 17:21
- 名前: mk (ID: PMHGkQdB)
そうですか!ありがとうございます
これからもコメントよろしくお願いします
私今度07-GHOSTという小説も書いていこうと思います
そっちもよろしくお願いします
みんなカッコいいので///
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