二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 少年陰陽師*神将と月将を使役せす者達*
- 日時: 2012/02/20 20:23
- 名前: 翡翠 (ID: 9kYTay0t)
此方で書きますのは少年陰陽師の二次創作です。
※初めに※
・恋愛要素の混じる予定有り
・月将と主人公はオリジナルキャラです
・完結を目指したいと思っていますが断念の可能性有り
・更新遅いです
・荒らしなどは退場を
以上です。
上記を読んでも問題なかったという方は進み下さい。
〜玉依琥朝のキャラソン〜
>>7
#人物紹介#
>>1
〜序章〜
>>4
【本編一覧】
『第一話』
>>5 >>6
『第二話』
*読者様*
勾菜様
Page:1 2
- Re: 少年陰陽師*神将と月将を使役せす者達* ( No.3 )
- 日時: 2012/01/24 21:06
- 名前: 翡翠 (ID: ZaZzlbYD)
*勾菜*
発見されちゃった(笑
面白そう? 有難う。
頑張るね。
- Re: 少年陰陽師*神将と月将を使役せす者達* ( No.4 )
- 日時: 2012/01/25 19:33
- 名前: 翡翠 (ID: CWo1/r7X)
〜序章〜
あの日、先代であり、玉依姫と呼ばれていた母様は亡くなってしまった。
“玉依姫”とは家系内でもっとも霊力の高い人間のことをその様に呼ぶ。
私が生まれてから、五歳になるまで玉依姫の座は母様のものだった。
でも、それも、母様が亡くなってからは違った。
掟によって、霊力の高い者が玉依姫となる。
と、もう一つ、条件があった。
それは、『十二月将』を使役する才を持ち得る者かと言うものだった。
当時、私はまだ、やっと喋れるようになった五歳児で、流石にこんなに小さな幼子に十二月将が従うはずもないだろうと、討議もあったらしい。
例え、母親が十二月将の主だったからと言っても、この子にはまだ無理だろう、と。そんな言い争いが続くいたある日のことだった。
安倍家の安倍晴明様が玉依家に尋ねてきたのは。
友好関係の家柄でもあった安倍家の人間が来訪したことによって一時的に言い争いは収まったがそれも晴明様が言葉を発したことによって再び再開することになる。
晴明様が告げたことは、こうだった。
『その子はやがて立派な玉依姫となることでしょう。それも、先代を超えるほどの。しかし、今はまだその時ではない。——どうでしょう、その時が来るまでその子を安倍家に、いや、この安倍晴明に預けてはくれませぬか?』
急な申し出に玉依の者は皆が皆戸惑った。
確かに安倍晴明はこの都でも先代と同様名の知れた人ではあったが、大事な跡継ぎを預けても良いのか、と。
沈黙がその場を覆ったが、最終的に玉依の者は安倍晴明にその跡継ぎである、琥朝を預けることとしたのだ。
——そして、私が安倍家に来てから、もう、十二年と少し。
安倍家に来るとき、私が持ってきたのは母様の唯一の形見である紅い勾玉だけだった。
そして、日々は過ぎていき、私がもう、十七になった日のこと。
安倍家の人達は賑やかで温かくてとても優しかった。
そんな中、晴明様からずっと聞かされてきたことがあった。
それは、“十二神将”と“十二月将”の存在。
何でも晴明様は神将の主であるらしく色々と私がこの家に来たときから話して聞かせて下さった。……そして、最近になってようやく彼等の姿がはっきりと目に映るようになった。
突然見えるようになったことに驚いたけれど、今ではもう、十二神将の姿を見て話すことにもすっかりと慣れている。
急に見えるようになったのは私の霊力が知識を得て日々を重ねて体が成長するごとに格段に上がったからだそうだ。
それを聞いて、とても嬉しくなった。
霊力が上がったということは、母様がその座に居た、玉依姫に近づけたってことだから。
それがとても、嬉しくて胸が高鳴って、真っ青で美しい空を見上げたときのこと。……それは空から、突然、私の目の前に降ってきた。
「ってぇ……」
空から降ってきたのは明らかに異形のもので、大きさは犬や猫とほぼ変わらないくらいに思えた。黒い毛並みに金の瞳と銀色に輝く額の模様が印象的に思えた。
「……」
何も言うことが出来ず、無言でその異形を見つめていると、
「何、ジロジロ見てるんだよ……」
……喋った。
確かに喋ったのだ。確かに異形の物の中には人語を理解し話すものも多いがどうゆうわけか、この異形が喋った事実には驚いてしまった。
「貴方……何処から入ってきたの?」
咄嗟に出た言葉はこんなこと。
だって此処は安倍邸の敷地内。並の妖怪や異形では進入など不可能なはずだ。それなのに、この異形は空から降ってきたのだ。
「あぁ? 俺をそこ等の奴と同じにするな」
何だか怒ってるみたい。
だけど、それよりも……。
私の手はまだ何か言おうとしている異形に伸びていき、そして、捕まえた。
「うぉっ!?」
「やっぱり、ふわふわする!」
異形を捕まえた瞬間、私は頬をすり寄せて抱き締めてその抱き心地を堪能していた。……何かこの毛触り癖になりそう。
そんな風に思いながら擦り寄っていると、異形が暴れだす。
「こら! 離せーーっ!」
「暴れないでよ! 異形さん!」
「……」
私の言葉を聞いた異形さんの動きがピタリと止まった。
よかった、暴れるのやめてくれた……。
そう思えたのもつかの間で次の瞬間には異形さんの絶叫? が安倍邸に響き渡っていたのは言うまでもない。
「だーれが、“異形”さんだってーー!!!」
——これが私達の最初の出会い、こんな出会いだったけどこれから長い付き合いになるのだから、縁とは不思議なものである。
- Re: 少年陰陽師*神将と月将を使役せす者達* ( No.5 )
- 日時: 2012/01/26 20:01
- 名前: 翡翠 (ID: nZ60vFmZ)
〜琥朝〜
「もぅ、何時まで、むすっとしてるつもりなの? 異形さん」
「……」
異形さんの絶叫が屋敷内に響き渡った後、帰ってきたばかりの昌浩ともっくんがこちらに駆けつけてきた。
異形さんのことを見るなり少し驚いていたけど、それも昌浩の発した一言で掻き消された。
「何だか、俺ともっくんの出逢いみたいだね。……姿もどことなく似てるし」
「だから、もっくん言うなと言ってるだろ!」
「俺とそこの白いのを一緒にするな!」
「ほら、話し方までそっくりだ」
「「むむ……」」
そんな三人? のやり取りを見ていたら思わず吹き出してしまった。
「ふふふっ」
「……ふん」
笑う私を無視して何処かへ歩いて行ってしまう異形さんを私は追いかけた。そして、今、現在、安倍邸の中庭で私達は話していた。
「もう、異形さん、じゃなかったら、何て呼んだらいいのよ?」
金の瞳をじっと見つめながら問いかけると、そっぽを向いた異形さんがぼそりと答えた。
「……笙千……」
「えっ……それって」
異形さん……笙千はそれ以上何も言ってはくれなかった。
私は確かに聞き覚えがあったのだ。
“笙千”という名に。
幼い日の曖昧なだけど温かい記憶の中にその名はあって。
先代玉依姫である母様が言っていた、名。
誇り高き十二月将が一人『笙千』
でも、まさか……。
私の知る十二月将とは、十二神将と対の存在で人型だとのことだった。
もちろん、もっくんの様な例外も居るのかも知れない。
だけど、もっくんのあの姿にも意味があってのことだから。
「私……何か大事なことを忘れている?」
呟いてみても思い出せなくて。
隣で寝転んで居た筈の異形さんの姿もなくなっていた。
幻、かとも思ったがそんなことは無いと思い直して、私はその微かな気配を辿って屋敷の外へと出た。
——屋敷を出てから数十分——
気配を感じることは出来るのに姿を捉えることが出来なくて、私は探すのに苦戦していた。
都を走り回る私の姿を不思議そうに雑鬼達が見ている。
その姿を見て、もう日が傾いてきたのだと思った。
走って移動を重ねているうちに体力を消耗してしまい、あばら屋の前で休むことにする。今にも倒壊しそうな場所だったが少し休ませてもらうには申し分ない場所だった。
一息ついて探索を再開しようと立ち上がったときだった。
——人間ダァ……旨そうナ娘……食らってヤルッ——
おぞましい声が地中深くから響いてきた。
と、思った次の瞬間には地面が激しく揺れ、大地に亀裂が走り、その中から大百足が飛び出してきた。
何本もの足をざわめかせ、触手をひくひくと動かし大口を開けながらこちらに突撃してくる。
「……っ!」
咄嗟に印を結ぶがどう考えても間に合わない!
その考えが脳裏を過ぎると同時にぎゅっと瞼を閉じた。
…………しかし、何十秒待とうとも、想像していた痛みが体を襲うことはなかった。おそる、おそる、瞼を開けてみると、目の前には長身の男が立っていた。
そしてその目の前には、大口を開けた大百足が……。
状況が理解出来ず、その場に立ち尽くしていると、男が横目で此方を向き言い放った。
「何をぼさっとしてるんだ? こんな雑魚妖怪に殺されたいのか?」
「なっ……」
助けてくれたらしいことには感謝している。
だけど、どうして初対面の男性にここまで言われなければならないのか。納得がいかなかった。
——何だオマエ……邪魔スルナァァ!
食事を邪魔された大百足が男に飛びかかる。
危ない! そう、言おうとしたときだった。
「黙れ……雑魚が……」
男が大百足の方へと手を翳す。
すると、大百足の頭上に金に輝く雷撃が突き刺さった。
——グギャアアアアアァァァァ!!!
大百足の絶叫が轟いたのもつかの間で雷撃の光が消える頃には、大百足の姿もなくなり、その場には男だけが佇んでいた。
「凄い……」
呟き、見入る様にして立ち尽くしていると男の方から近づいてきて、こう言った。
「お前、本当に俺が誰だか分からないのか?」
呆れた様な表情でそんなことを問われる。
問われた所で、初対面の人間を私が知るはずも無いのだが。
そう思い、そのまま考えたことを口にしようとしてやめる。
……じっと、男の容姿を見つめた。
漆黒の肩につかない程度の髪に額の銀色の冠。程よく焼けた肌と金に輝く瞳。そして、服装はまるで、十二神将の騰蛇の様な……。
そこまで思ってある結論に至った。
……騰蛇に似た格好に雷使い……。
ま さ か
「もしかして……異形さん?」
半信半疑、一か八かで尋ねるとむっとした、低い声で言われた。
「異形さん? じゃない。……十二月将が一人、笙千、だ」
目を見開く。
本当に本当に十二月将の一人だったのだ。
しかも、笙千と言えば……。
「十二月将最強……!?」
「……うるさい」
目を瞬かせる私に呆れた声でそう言うと、私が探していた異形へと姿を転じるのだった。
「本当に異形さんが、十二月将の笙千だったんだ……」
「だから、そうだと言ってるだろう」
その日、私達はそんな会話を繰り返しながら安倍邸へと戻ったのだ。
屋敷へ戻ってからも私はずっとこの調子で、晴明様やもっくん、昌浩達にも笑われてしまった。
浮かれていたからだろうか?
あの、大百足との戦闘を他の十二月将の者達が傍観していたことなど、このときの私が知るはずもなかったのだ。
- Re: 少年陰陽師*神将と月将を使役せす者達* ( No.6 )
- 日時: 2012/01/28 12:44
- 名前: 翡翠 (ID: S0MI/6xp)
◆ ◆ ◆
大百足の一件を傍観している者が数名、その屋敷の屋根に佇んでいた。
「チッ……あんな子供が朝陽の実の娘だと? 笑わせるな」
忌々しそうに発せられた声は長身で蒼い髪と鋭く細められた、藍の瞳が印象的な男のものだった。
「そうね。宵静……私達が手を差し伸べるのはまだ先、ね」
それに答えるように発せられた声は、水面の澄んだような美しい声音で、銀に輝く長い髪と細められた碧の瞳が印象深かった。
彼女が言葉を発する度に空気が澄み渡るようだった。
服装は二名とも軽装の鎧に薄い着物のような変わったものだったが、二名の男女にそれぞれよく似合っていた。
「……一旦、天海へ戻るぞ」
「ええ」
天海……十二月将のみが入ることの出来る聖域。
都とも繋がりのある場所で、主に呼ばれない十二月将は基本此処に集っている。
十二神将の集う天界とはまた別の聖域であり、“裏”と“表”とも言える場所である。
彼等十二月将達が何を思い、何を信じ従うのか。
それは各々の胸の奥にある、が。
その思いに値しない主を主と認めるほど彼等の意思は軽々しいものでは決してないのだ。
例えそれが、今は亡き主であった玉依姫の願いと思いであっても。
——彼等の主たる人間は自らの目で見て、見極める……それが、彼等十二月将の誇りと誓いなのだから。
◆ ◆ ◆
- Re: 少年陰陽師*神将と月将を使役せす者達* ( No.7 )
- 日時: 2012/02/20 20:21
- 名前: 翡翠 (ID: 9kYTay0t)
〜玉依琥朝のキャラソン〜
作詞:レント様
黒き髪をなびかせて 妖怪を祓うため
力を携え 今宵も夜に舞い踊れ
彼女は幼い頃に 母を失った
母の形見を 肌身離さなかった
彼女の強き霊力に ひがむ者もいた
だけど彼女は その者達も合わせ
妖怪から守るべく 夜に妖怪を倒していた
そんな少女の 目の前に
雷司りし 妖怪表れ
12月将の一人 彼女の妖怪退治を手伝うべく
彼女がピンチな時は 力を貸す
彼女は誰かに 支えられ
彼女も誰かを 支えている
その思いを 出しきって
暴れる妖怪を 今宵も妖怪退治する
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素敵なキャラソンを作って頂きました!
レント様、有難うございます。
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