二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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   淡く儚く融けて散れ . / inzm.go...
日時: 2012/07/05 18:59
名前:  香月  ◆uDMe5UGKd6 (ID: xJkvVriN)




 /・・


 初めまして、香月かづき、と言う者です。
 ずっと前から此方のサイトで二次創作とstk…いえ、覗き見していたのですが、どうしようもなく書きたくなってしまいまして、
 というわけで、此処で新しく活動しようかなあ、と思います。
 稲妻以外にも手を出すものが多々あるとは思われますが、見捨てずに、のんびりstkしてやってください(/違。)
 基本的に飽き性なので、タイトルが変わったり長編が更新されなくなったりしますが、気にしないでくださいね、


 title01 「 淡く儚く融けて散れ . 」 120629~...



 ■ お客様

 風風様 / 120630.
 さくら様 / 120630.
 舞雪様 / 120702.



 □ novel

Main
【それはただ一つの美しい、】*表記「それは」
 000./序章   [>>003]
 001./第一章  [>>007,>>008,>>009,>>012,>>014]
 002./第二章[

【ごみ箱】
 [>>013] 作者的妄想





 ■ new 更新まとめは[>>]に、

 120629~執筆開始
 120630~「それは」+1
 120630~「それは」+2
 120701~「それは」+2
 120702~「それは」+1
 120703~「それは」+1
 120705~「それは」+1 「作者的妄想」:new




 Since 120629~...

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    それはただ一つの美しい、 / 第一章 . ( No.7 )
日時: 2012/07/01 10:40
名前:  香月  ◆uDMe5UGKd6 (ID: u7NWpt/V)






 ——みそら、と。
 己を呼ぶ声に、美宙は薄く目を開いた。
 ルビーのように透き通る真っ赤な髪が、少々大きめのベッドに散らばり、髪と同じように、またはそれ以上に透き通った大きなルビーの瞳が焦点を合わせようと動いている。
 ぼんやりと開けた視界には何時も通りの天井だけが映り、美宙は乾いた笑い声を漏らした。

「……母さん、」

 所詮、母親は幻の存在なのだ。
 後ろに手をつき、身を起こす。ギシリ、とベッドのスプリングが悲鳴を上げる音が気にくわず、美宙は上体を起こしてから、バン、とベッドを叩く。ギシリ。スプリングが悲鳴を上げる。
 どうやら窓を開けたまま寝ていたらしい。
 ふわりと浮いたカーテンと、隙間から差し込む日光に美宙は目を細めた。

「おはよう、美宙」

 キィ、と。不意にドアが開かれて、ひょっこり、という効果音が相応しいような、そんな顔の出し方をする女性に美宙は呆れたように笑った。
 ん、と相槌だけ返して、美宙はベッドから降りる。
 ぐぐ、と背伸びをすると、ぱきん、と音がした。かなり凝ってるんだねなんていう女性の言葉を聞かなかったことにして、美宙は薄い桃色のパジャマのまま、小さく欠伸をしつつドアへ近寄った。

「おはよう、リンさん」
「うん、おはよう」

 リン、と呼ばれた女性——林檎は挨拶を返してくれたことが嬉しかったのか、ふわり、と柔らかく微笑をして、寝癖なのか、所々はねている美宙の髪をゆっくりと撫でた。
 身長160㎝はあるであろう美宙と比べて、小柄な林檎は145㎝しかない。どう見ても美宙のほうが年上に見えるのだが、二人は義理の親子である。
 林檎はふわふわと何処かに行ってしまいそうな、そんな笑みを浮かべながら、美宙の手を取った。

「今日の朝ごはんはねー、トーストと目玉焼きだよー。美宙、牛乳嫌いだったよね? リンさん特製、ココアにしてみましたー」

 美宙の手を引き、朝食の用意されたリビングへと向かいながら林檎が朝食のメニューを伝える。
 美宙は相変わらずの様子にくすりと笑みを零しながら、「リンさんのご飯は美味しいから楽しみだな」と何時ものように言葉を返している。
 リビングへ向かう途中に通る玄関前、ふと美宙の視界に入る見慣れない靴。

「……リンさん、今日、もしかして」
「うん、そうよー。……あれ、言ってなかった?」
「聞いてないよ、リンさん」

 リビングのドアを軽く開け放ち、美宙は溜息を零した。

「おはよう、美宙」

 美宙の大嫌いな笑顔が、そこにある。








 / ・・
 001.第一章
 主人公は美宙ちゃんです、(

    それはただ一つの美しい、 / 第一章 . ( No.8 )
日時: 2012/07/01 12:03
名前:  香月  ◆uDMe5UGKd6 (ID: u7NWpt/V)






 林檎の昔馴染みである吉良星二郎の、お日さま園の、エイリア学園というものの、ジェネシスというものの。
 そこの、キャプテン。——基山ヒロトの笑顔が、美宙は嫌いだった。
 美宙よりは美しくないけれど、それでも綺麗なヒロトの髪は、美宙と同じ赤色だ。瞳の色こそ違うが、どことなく美宙とヒロトは似たような雰囲気をしている。
 美宙はそれが嫌だった。
 ヒロト自体は嫌いじゃない、好きでもないけれど、でもやはり、兄妹のような、そういう存在としては信頼しているほうだとは思う。
 だけどヒロトと似た髪、顔立ち、それが美宙は嫌で仕方が無かった。——似ていれば兄妹としか見られないのだから。
 恋とは違う、それでもヒロトに特別な感情を抱く美宙は、ヒロトの笑った顔が嫌いだった。嫌いになるしかなかった。彼に似ないようにするために、必死で顔を背ける。
 それを知ってか知らず、か、ヒロトは何時までも笑顔で居るのだけれど。

「……おはよう」

 取り敢えずは、朝食だ、と。
 少々不機嫌そうな顔を作り、美宙は数分前のヒロトの挨拶に少々低めの声で、やっぱり不機嫌そうに返す。
 ヒロトはそれを意に介さず、どうやら既に食べ終えていたらしい朝食の皿を下げてから、じゃあ俺は試合があるから、とひらひら片手を遊ばせて玄関を出ていく。
 それをぼんやりと見送りながら、何時の間にやら用意されていた朝食の前に座り、手をあわせる。林檎はにこにこ笑顔で、何時も通りブラックコーヒーを手にしながら、どうぞ、と促した。
 いただきますと呟いて口に運ぶトーストは、少しカリッとしていて、中身がふんわりした、林檎の焼いてくれるトーストの味のままだった。
 食事を一段落させて、美宙はいつものようにリビングをぐるりと見渡す。最早習慣になりつつある、この行為に意味はない。ただ、リビングを見渡したときに、視界にちらりと入る、綺麗な顔の女性と幼い美宙の写真は、美宙を酷く安心させた。
 母親ではないと林檎は言うけれど、それが何より母親に近い存在であることを、美宙は知っている。
 林檎は美宙の視線に気づきながらも、何も言わずににこにこと微笑んでいるだけだ。
 しかしやがて美宙は興味を無くしたかのように視線を外して、朝食を再開した。半分ほど開かれた窓から、時折、爽やかな風がふわりと入ってくる。

「……御馳走様でした」

 ぱちん、と両手を合わせて言う美宙にお粗末様でしたと笑んでから林檎は食器を下げようとする美宙を押さえて、私がやるよと笑む。
 それから不意に思い出した様子で、こんなことを言ったのだった。

「今日、雷門とジェネシスの試合よね。——美宙、行ってきなさいよ」
「、何で私が」
「……父さん、何か仕出かしそうじゃない。じゃあこれは私からのお遣い。父さんに伝言、頼むわね」

 そう言われてはもう嫌だとは言えない。
 伝言の書かれたメモを押し付けられては、美宙は緩く苦笑浮かべ、服装を整えて家を出る。持っているものはメモと飴だけだ。
 何処で試合があるんだろうなんて思う前に、家の前には車が止まっていた。スーツを着た、(日本人の)宇宙人だらけの中に珍しい、綺麗な女性に林檎かどうか確かめられたが、ふるふると首を横に振れば、今度は美宙かどうか確かめられたので頷いた。
 女性は何やらスーツを着た他の男達と会話をして(美宙は聞いてなかった)、美宙に車に乗るように促した。
 車内での無言を気まずく思いながら、嗚呼、何かありそうだな、なんて胸騒ぎに美宙は酷く焦燥を覚えたのだった。








 /・・
 001.第一章
 次は漸くキャラが出るね、! まだヒロトしかでてないorz.



    それはただ一つの美しい、 / 第一章 . ( No.9 )
日時: 2012/07/02 18:50
名前:  香月  ◆uDMe5UGKd6 (ID: u7NWpt/V)





 ♯




 案内されたのは、吉良星二郎たちが見下ろす部屋と相対するように、反対にある、やっぱりフィールドを見下ろせる部屋だった。
 防音設備が整っており、フィールドで話すヒロトや円堂達の声は美宙の耳には届かない。フィールド全体を見下ろせるそこで人は小さく、何かを言っているのが確認できるだけだ。それに、例え唇が動くのが見えても、読唇術なんて美宙はできない。
 暫くぼんやりとしていると、フィールドと直結しているらしいスピーカーから実況である角馬の声と共にキックオフのホイッスルが聞こえてきた。美宙はぼんやりと視線を下へ移す。

「——……サッカー、」

 懐かしい響き。
 サッカーボールを手放したのは、何時だっただろうか。美宙は選手になど目もくれず、サッカボールだけを目で追いかけた。
 おかしい。
 おかしいのだ。
 今、雷門とジェネシスは地球を懸けた戦いをしているのだ。だけど、——美宙の目には、どちらも楽しげに、それでいて何か共通する強い意思を持っているように感じられた。吉良星二郎を倒すだとか、そんなものではなく、何かもっと違う、とても、とても気持ちのいい、何か。
 美宙は唇を噛み締める。私の欲しいものはこれなのだ、と。サッカーボールを手放したあの日、どれほど後悔したか、美宙はもう忘れられない。

 少女はただ、女性を守ろうとしただけなのだ。

 林檎の考えているようなことが分かった気がして、美宙は疲れたように溜息を吐く。未だ攻防戦の繰り広げられる試合はもう飽きた。何もおもしろくはない。
 美宙の欲しいものを、いとも簡単に易々と手に入れる試合を見ていて、おもしろいことなど、一つもないのだ。

「、星野ほしの?」

 不意に、背後から声が掛かる。
 突然声を掛けられて肩を揺らす美宙に、くすくす、と苦笑混じりに、それでも楽しそうに笑みを零す人物を、美宙はよく知っている。

「……緑川」
「あったりー。やっぱり星野だ! 久しぶりだね、」

 星野、というのは美宙の苗字である。
 緑川は、レーゼの時とは違うポニーテールを揺らして美宙の隣に腰かけた。どうやってここにきたのか問うと、緑川は悪戯っぽく笑い、林檎さんがね、と語り始めた。
 どうやら林檎が緑川に、此処に来るよう言ったらしい。余計なことをと思いながらも嬉しく感じた。美宙が独りを嫌っているということを林檎がよく知っているのだ、だから緑川をここへ寄越した。
 そんなことは、美宙もすぐにわかる。

「星野のことだから、すぐ飽きちゃったんでしょ。でもね、凄いんだよ、雷門。——見てて、羨ましくなっちゃう」
「そうなの?」
「うん、……何て言うんだろ、上手く言えないけど、雷門はね、なにかを気付かせてくれる、そんな感じ」

 へへ、と頬を掻いて笑う緑川を見詰めながら、美宙はへえ、と試合へ視線を移した。

「私は嫌いだなあ、雷門のお仲間サッカー」








 /・・
 001.第一章
 美宙さんは雷門のサッカーが嫌いなようです。緑川はひそかにお気に入り、(




Re:    淡く儚く融けて散れ . / inzm.go... ( No.10 )
日時: 2012/07/02 19:35
名前: 舞雪 (ID: 6kwRIGzI)

はじめまして!

題名のかっこよさに惹かれてふらふら〜とやってきた舞雪(まゆ)という者です。
こんなに凄い小説に出会えて結果オーライですが☆(キラッ


とゆーか、もう描写からしてヤバいですよぉ・・・ッ!
尊敬します;
個人的に緑川の言葉遣いに心臓が、←



続き楽しみにしてるのでがんばってください(#^.^#)


Re:    淡く儚く融けて散れ . / inzm.go... ( No.11 )
日時: 2012/07/03 17:28
名前:  香月  ◆uDMe5UGKd6 (ID: u7NWpt/V)





 # 舞雪さん


 はじめまして!
 題名のかっこよさも文章の良さも全部なくてほんとごめんなさい、
 期待はずれなこの小説なんてもうorz(、

 描写はもう何とか長文にしようとしてるだけでss(
 緑川さんはお気に入りです…、!(
 これから、だんだんとおかしくなりそうですね、;

 た、楽しみにされておられるほどの続きが書けるとは思いませんが、また見にきてくだされば幸いです++
 コメント、有難うございました!



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