二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 【REBORN】 preparazione
- 日時: 2012/10/16 19:04
- 名前: 佐倉 ◆hjAE94JkIU (ID: R0WcOPzp)
初めまして、佐倉と言います。
preparazioneは、日本語で覚悟、準備という意味です。
二次創作を書くのは初めてなので至らない点も多いと思いますが宜しくお願いします。
Page:1
- Re: 【REBORN】 preparazione ( No.1 )
- 日時: 2012/10/16 19:29
- 名前: 佐倉 ◆hjAE94JkIU (ID: R0WcOPzp)
先生は俺に言った。
「全てを包み込む大空。それがお前だ」
先生は、自分の意見に生徒が反論することを絶対に許さない。だから俺は、先生の話に黙って耳を傾けるしかなかった。そうしないと殺されかねないしね。
でも、なんだか釈然としなかった。
先生から感じる、裏の見えない不安感。まるで、何か大事なことを隠しているかのようだった。
思えば、あのときのあの感じは、俺の超直感が知らせようとしていた、一種の警告だったのかもしれない。
あの日の先生は、本当は俺に何を伝えようとしていたんだろう。
「ツナくん、おはよ」
「あ、炎真、おはよう!」
公立並盛中学校。二年A組に在籍する沢田綱吉は、クラスメートである古里炎真と挨拶を交わしていた。
沢田綱吉。運動ダメ、勉強ダメ、人望ナシ。人呼んで「ダメツナ」の男子中学生。だが、その事実が最近覆されそうになってきている。その大きな理由は、彼の前に現れた一人のかてきょーだ。名をリボーンという。
彼は一見ただの赤ん坊のように見えるが、その正体は、呪いによって赤ん坊の姿にされてしまった世界最強のヒットマンである。実はツナは、ナフィア界最強と謳われるボンゴレファミリーの十代目ボス・デーチモであり、リボーンはツナを立派なマフィアのボスにするために、異国イタリアから派遣されてきたのだった。
そして彼の横にいる赤髪の少年、古里炎真。至門中学校からの集団転校生の一人であり、彼もツナ同様、シモンファミリーというマフィアのボスである。
「十代目! おはようございます!」
「おっす、ツナ。炎真もな」
「おはよう、獄寺くん、山本!」「……おはよ」
そして彼ら、獄寺隼人と山本武は、ドンボンゴレであるツナの守護者、つまりはツナの部下である。
獄寺隼人。嵐の守護者。ツナの右腕を名乗り、敵と闘う際は常に先陣を切り、嵐のような怒涛の攻撃を見せる。
山本武。雨の守護者。普段はマイペースな野球バカだが、剣の腕は一級品で、その姿は全てを洗い流す村雨のそれである。
「十代目ェ! 長い間会えなくて寂しかったっス!」
「いや、土日挟んだだけだよね? しかも君、昨日うちに遊びに来なかったっけ?」
「はい! 十三時間と二十分も会えなくて寂しかったんです!」
「……」
ダメだこりゃ、とツナは肩をすくめる。話を聞いていた炎真と山本も、形容しがたい表情を浮かべていた。
「……あれ?」
「どうしたの、山本?」
友人が突然素っ頓狂な声を上げるので、ツナは驚いて山本のほうを見た。山本は怪訝そうな表情をしながら呟く。
「今日、笹川来てないな」
「あ、本当だ! 珍しいな、京子ちゃんが学校を休むなんて」
残念そうな顔をして言うツナ。
笹川京子。学校のアイドル的存在で、ツナの想い人だ。
「……あ、そういえば今日、リボーンもいないんだよね」
「なっ!? リボーンさんがですか!?」
驚く獄寺。
「うん……今日の朝、家にいなかったんだよね。何か変なことに巻き込まれてなければいいんだけど」
「小僧に限ってそれはねぇだろ!」
笑う山本。その意見に、獄寺と炎真も同意した。
いつものツナなら、彼らと同じ考えをするだろう。だが、今の彼にはそれができなかった。
超直感。
彼の中に眠る、ブラッド・オブ・ボンゴレが、何らかの異変を感じ取っている。
何かがおかしい。でも……それはなんだ?
ツナは、拭えぬ不安感を胸に、その日の授業を終えた。
Page:1
この掲示板は過去ログ化されています。