二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- らくだい魔女と天空の花(3話)
- 日時: 2012/10/18 20:30
- 名前: えんじん (ID: w1PAg8ZW)
「カーリーンッ!」
「あらぁ!フウカちゃん・・・えぇ!?チ、チ、チトセくん?
どうしたのぉ?」
「あのね・・・」
あたしは、昨日の夢の出来事を話した。
「う〜ん・・・」
「おかしいよね?どう考えても・・・。」
「ねぇ、それって国語の授業で習った「天空の花」の伝説のお話
じゃないかしらぁ?」
「え?天空の花?」
「・・・まさか、覚えてないのか。」
「うっ」
「もぉ、フウカちゃんたら〜」
「ゴメンッ!!説明してくれない?」
「もぉ・・・。」
「今から何億年も前、天空を作った人がいました。
その人は、初めは一人で世界を治めてました。
しかし、争いが起きるようになってしまいました。
そこで、この魔法の国に初代の王たちを創りました。
そして銀の国の王に言いました。
「未来で、世界を変える姫が生まれる。
その姫は夢の中で、天空に昇り神の花を摘み取るであろう。」
と・・・って、話よ?」
あたしは凍りついた。
「・・・もしかして、それって・・・あたし・・・?」
「それしか考えられないな。」
そんな昔から、わかってたって言うの——・・・?
「・・・なぁ、カリンそれで?花を摘み取ったらどうなるんだ?」
「・・・世界から、植物がなくなるの・・・。」
「な、なんで!?」
「・・・神の花って言ったでしょぉ?その「天空の花」には、
この世界の植物に命を与える力があるの・・・。」
「つまり、「天空の花」がなくなれば植物の命もなくなるってことか」
「そんなっ」
大変なことになってしまう。
きっと、真っ先に影響を受けるのは「緑の国」だろう。
「緑の国」は、城の番兵でさえ植物だ。
植物がなければ、生きていけない・・・。
「あたしの・・・せいだ・・・」
花びらを握りしめている右手に涙がポタッと落ちた。
「フウカちゃん・・・。」
「あたしがっ・・・花びらを・・・ちぎった・・・せいでっ・・・」
嗚咽のせいでうまくしゃべれない。
「泣かないでぇ・・・フウカちゃん・・・」
「・・・とりあえず、お前なら天空に行けるかもしれない。」
「「えっ!?」」
「また同じ夢を見る事が出来たら、の話だけどな。」
アォーン・・・とオオカミの遠吠えが響いた。
「姫さま?ちょっとさっきから変ですよ?」
「ん?あぁ・・・何でもないよ。」
お風呂上がりで、まだ体が火照ってる。
セシルがあたしの髪をゆっくり、とかしている。
なんで、いつもあたしなの・・・?
そんなことばかりが頭の中で繰り返されている。
「はいっ!できましたよ〜」
「では、おやすみなさい。」
バタン・・・
サァァ・・・
「わぁっ!!キレイ・・・っ」
また、あの夢だ。
すると、
「貴様は誰だ。」
後ろから声がした。
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