二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: モンスターハンター・バロル 39話更新 ( No.30 )
- 日時: 2010/02/15 18:18
- 名前: アビス (ID: 3CAtWHbZ)
5話
激突!!イャンクック
森丘は安定した気候と環境から、多くのモンスターが
ここには住んでいる。生殖期に入ると、凶暴な
モンスターがこの地に現れる。
ソニックは一人前のハンターになるために、イャンクックを
倒すべく、この地に足を踏み入れた。
「ここに怪鳥イャンクックがいるのか」
ソニックが呟く。
「そうさ。これさえクリアすればおめえも晴れて1人前のハンター
だぜ、ソニック」
そう後ろから声がする。
このクエストは本来1人でいくべきなのだが、ソニック以外の人物が
いるのはこういうわけだ。
〜30分前〜
「そんじゃあ、いってくるぜ」
ソニックがミルナに向かっていう。
「気をつけてね」
ミルナがいう。
「いい報告を期待してるわよ」
エルディが手を振っている。
ソニックも振りかえしてさあいこう、というときに
「ちょっと待ちな」
男の声がしたかと思うと、こちらに向かって初めてここにきた時に
はなした男が寄ってくる。
「スターク。なに?」
ミルナが尋ねる。
「試練クエストにいくんだろ。俺はこいつのクエストに付き合うぜ」
スタークと呼ばれる男が答える。
「スターク、分かってると思うけどそれは無・・・」
「安心しろよエルディ。こいつの狩りを手伝う気なんてさらさらねえ。
ただ、こいつの実力を見ておきたいだけだ」
そういうと、顔をソニックに向けてくる。
「そういうことだ。よろしくな、ソニック」
・・・・・・
・・・・
・・
「そういえば、あんた。太刀を2本も持ってんな。なんでだ?」
ソニックがスタークの腰に付いている刀を見ながらいう。
「馬鹿かおめえは。狩りで2本とも使うからに決まってるだろ」
あまりにあっさりと答えられてしまったが、たしか刀を2本使うのは
双剣と呼ばれる片手剣程度の大きさの剣を両手に持つ方法しかなかった
はずだが・・・
そんなことを考えていると、
「そんなことより、来たぞ本命が」
そういってスタークが空を見上げる。
見るとそこにはピンクの鱗をまとっている、モンスターが降りてきた。
「あれが、イャンクックか」
大きさはソニックの約2.5倍。大きな口ばしを持っている。
「さっきもいったが、俺は手をださねえ。とっとと、倒しちまいな」
スタークが後ろにさがりながらいった。
「へっ。いわれなくてもそうするつもりだ」
そういうと、ソニックはイャンクックに向かって走り出す。
向こうも、それに気づき戦闘体勢にはいる。
そして、いきなり火の玉を吐く。
「うお!あぶねえ」
それを何とかかわして、イャンクックの元に近づくと
大剣を抜き、足に攻撃する。
「へえ、大剣を片手で軽々と振り回すのか」
遠くで見ていたスタークが呟く。
「くくっ。やっぱりこいつはおもしれえな」
スタークは笑いながらソニックの狩猟を見ていた。
「はあ、はあ。くそ!1人だと、こうも狩りが大変だとはな」
いままでずっと、ミルナと共に戦ってきたソニックには初めての
1人での狩猟。すべてを1人でやらなければならないため、2人のときよりも
ずっと、狩りは困難になる。
しかし、イャンクックも弱っていた。所々鱗がはがれ落ちて、血が滴り落ちてる。
大きな口ばしも、ぼろぼろになりヒビがはいっている。
—ギュアアアァアァアァ!—
吼えたあと、すぐに突進してきた。
ソニックはそれをジャンプでかわし無防備の背中に二撃いれる。
イャンクックは少し反応したが、倒れる様子もなくまた火の玉を吐いていく。
「ちっ!」
それを大剣でガードし、反撃をしようと大剣を持ちなおした瞬間、
それが致命的なミスとなった。
大剣のせいで前が見えなかったため、イャンクックの行動に反応することができなかった。
目の前にはすでにイャンクックの突進がきていた。
相手の攻撃がソニックに直撃する。
「がは!」
そのまま吹っ飛ばされて壁に激突する。
イャンクックが歓喜の雄叫びを上げたと思ったら、またソニックに向かって
突進し始めた。まだ獲物が生きていることに気づき、止めを刺しにはいったのだ。
イャンクックはすでに、勝利を確信していた。人間ごときに自分は倒せない、と。
しかし、誤算があるとすれば1つ。
—ヒュン!—
ソニックが壁にぶつかった勢いで巻き上がったけむりの中から、一瞬、刃が飛び出した。
—ゴト!—
その瞬間、イャンクックの胴体と首が離れた。
勝負が着いた。スタークがソニックの元に近寄る。
するとけむりの中からソニックが出てきた。
「ゴホ!ゴホ!。あれ、最後どうなったんだ?」
目の前に倒れているモンスターを見ていう。
「さあな。お前が大剣で突っ込んでくるこいつに一太刀浴びせたんだろ。
・・・憶えてねえのか?」
スタークが尋ねる。
「ああ、あんまし。吹っ飛ばされた辺りから、やけに曖昧なんだよな」
そういって頭をかじる。
(極限状態での大きなダメージで意識が飛んだんだろうな。
最後のは、無意識にやったってことか)と、スタークは思った。
しかし、その時のことを思い出して
(だが、最後の一撃なんか妙だった気がしたが。ま、気のせいか)
などと考えていると。
「おい、なんか聞こえないか?」
ソニックがいった。すると上空から翼の羽ばたく音が聞こえてくる。
「こんな時期にめずらしいな。陸の女王・リオレイアだ」
スタークが冷静に答える。
「おいおい。そいつって確か結構強い奴じゃなかったか?」
ソニックが息を切らしながらいう
「はっ!大したことねえよ。まあいいや。てめえはそこで休んでな。こんどは俺の番だ」
そういって2本の太刀を抜き。徐々に降りてくる獲物を待ち構える。