二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: モンスターハンター・バロル 39話更新 ( No.31 )
- 日時: 2010/02/15 18:19
- 名前: アビス (ID: 3CAtWHbZ)
6話
脅威の四刀流
地に舞い降りたリオレイアはこちらの存在に気がつくと
いきなり耳をつんざく咆哮をしてきた。
「ぐ!バインドボイスか。耳が!」
ソニックは耳を抑えてうずくまっているが、その前にいる
スタークは平然とリオレイアに向かって突き進んでいる。
「なんで、あいつ・・・」
ソニックが不思議がってるいると
「こいつは高級耳栓といってなぁ。モンスターの咆哮から
守ってくれんだよ。ハンターならそれぐらい知ってろ!」
スタークがこちらの考えを見抜いたように説明してくれた。
・・・最後のは余計だが。
「!!スターク!あぶねえ!」
ソニックが叫ぶ。見るとリオレイアが向かってくる獲物めがけて
ブレスをはいてきた。それはイャンクックのそれとはまるで別物だった。
スピードも威力も。しかしスタークはそれをよけ、リオレイアに斬撃を
いれる。が、それは緑色の固い鱗によってはばまれる。
「は!さすがにかてえな。ならこいつはどうだ」
そういうとスタークはリオレイアから少し間合いをとり両脚に巻きつけてあった
包帯を取り外した。
するとなんとそこから刃が出てきた。すね全体に
モンスターの牙のような刃が装着されている。
「な、なんだよそれ・・・・」
ソニックが驚愕する。
スタークは鼻で笑い
「これがこの俺の真骨頂。『獅子燕刀(ししえんとう)』だ!」
すると途端にスタークはリオレイアに近づくとその4本の
刃でリオレイアを攻めていった。
「は、はえ〜」
ソニックが驚くのも無理はない。
スタークはりオレイアの周りを縦横無尽に飛び回り、攻撃するが
その攻撃スピードが桁外れなのだ。
頭を攻撃したかと思うと、すぐに足、翼、背中、尻尾と
次々にきざんでいく。リオレイアも必死に反撃を試みるも、
すべて空振りに終わる。スタークの攻撃は鱗をどんどん剥ぎ落とし、
徐々にダメージを蓄積させていく。
陸の女王もついに耐え切れなくなったのか、空に逃げようとする。
「逃がすかよ!」
スタークは頭めがけて突っ込む。
と、その時
—ニシッ—
笑った。リオレイアが笑った。それはソニックにしか分からない心の笑い声。
ソニックは嫌な予感がして
「スターク!罠だ。そいつから離れろ!」
「はあ?」
だが、遅かった。リオレイアは飛ぼうとした振りをして
そのまま体を一回転させた。
「サマーソルトか」
スタークが呟く。リオレイアの攻撃が当たろうとした瞬間、
スタークの4本の刃が赤み帯びた。
「あれは、気刃斬り?だが・・・」
気刃斬りは斬る瞬間に刀に溜まった練気ゲージを消費し繰り出す、
太刀使いの最大奥義。しかし今スタークの刀はまだ斬る素振りを見せていない。
「まさか、鬼人化!」
尻尾は突然、宙を舞い地面に落ちる。
リオレイアも自分の尻尾が突然なくなったことに動きを止める。
「ジ・エンドだ。リオレイア」
リオレイアの真下にいたスタークがそういって、飛ぶ。
先ほどよりも刀は、赤みが増していた。
「はあああ!気刃乱舞!」
「す、すげえ」
ソニックはその言葉しかでなかった。
あのリオレイアはいとも簡単に倒してしまったのだ。
リオレイアを倒し終わったスタークが、ソニックの元に戻る。
「よう、おわったぜ」
いつもと同じ調子でいう
「なあ、あんたの刀どうなってんだ・・・」
ソニックがいう。スタークが少しめんどくさそうな顔で
「どうって、簡単なことだ。双剣の長所、鬼人化と、
太刀の長所、気刃斬り。この二つの性質を合わせ持つのが
俺の武器。獅子燕刀だ」
スタークはそれ以上説明はしなかったが、それがどれだけ
すごいかということはソニックにも理解できた。
〜ギルド〜
「あ、お帰り、ソニック」
一番初めに気づいたのはやはりミルナだった。
そしてその声に気づきエルディも
「あら、お帰り。どうだった?」
ソニックは得意そうな顔で
「ほい、ばっちり成功だぜ」
報告書をエルディに渡す。
「ふふ。あなたなら成功するだろうと思ってたわよ」
「ま、少し危なかったがな」
と、ソニックがいうと
「少しじゃなくて、かなりの間違いだろう?」
スタークに口出しされる。
「ど、どちだってかわんねえよ。ようは成功さえすればいいんだから」
ソニックが顔をスタークのほうからそむける。
するとミルナが耳打ちで
「ソニック。スタークが人をからかうのはね、その人のことが気に入ったって
ことなの」
「そうなのか」
ソニックも小さい声でいったが
「おい、おまえら。何か俺のことをいわなかったか?」
「「いってません」」
二人そろって笑いながら答えた。