二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: モンスターハンター・バロル 39話更新 ( No.32 )
- 日時: 2010/02/15 18:20
- 名前: アビス (ID: 3CAtWHbZ)
7話
ソニックの休日
試練クエストから1週間。ソニックはその間に休みもかねて武具を
新調することにした。武器はバスターブレイドから2段階上のブレイズブレイド改にするつもり
だったが、改にする際にドラグライド鉱石が足りなかったが、ミルナが恵んでくれて、何とかなった。
防具に関してはさほど決めていなかった。村の工房は双子の竜人族がやっており
腕はピカイチ。わざわざほかの村の人が足を運んでまでこの2人に頼むことがよくあるほどだ。
だからその人に防具を造ってもらおうとしたら、急に今来ている服を見せろと、言われた。
「あなた、これどこで手に入れたの?」
竜人族の女性が興味津々に聞いてきた
「どこって変な商人から貰ったんだよ。これ、売れ残ったものだからあげる。とかいわれて」
「これ、竜人族の者が造った防具よ。かなりの上物だわ。一体誰がこれを・・・・」
「・・・・・」
「ブツブツブツブツ」
「ね、姉さん」
ぼやいている女性に向かって、もう1人の竜人族が男が言った。
「あっ。ごめんなさい。めずらしい防具みると夢中になっちゃうんです」
「ちゃんとしてください、姉さん」
男がため息をつく。
「わかってるわよ。うるさいわねえ。え〜とお客さん、これを強化してもいいですよね」
女性が聞く。
「あ、ああ。だが素材は・・・」
言いかけたとき男のほうが
「いりませんよ。と、いうか、ないと言った方が正しいですね」
「どういうことだ?」
ソニックが尋ねる。
「竜人族の造ったものは、普通の武具とは違うんです。
素材でどうこうなるものじゃないですから。僕たちにお任せください」
男がニコっとわらった。
「そんじゃあ任せるぜ。え〜と・・・」
ソニックが言葉を詰まらせているのを見て女性のほうがクスっとわらい
「私はミカ。こっちは弟のミク」
「そっかミカにミクな。俺はソニック。よろしくな」
「「こちらこそ」」
姉弟はそういうと工房の奥のほうにいってしまった。
「さて。暇だからギルドにでもいくかな。ミルナに用もあるし」
〜ギルド〜
「あら。ソニックじゃない」
エルディが皆に飲み物などを配っていた。
ここではクエストを受けるほかに、飲食もできるので
いつもここは、ハンターでにぎわっている。
エルディは仕事を他のものに任せて、ソニックの元に来た。
「おいおいいいのかよ。仕事を人におしつけて」
一生懸命働く、ウェートレスを見ながらいった。
「いいのよ。私の仕事はクエストの受付だから。なんか飲む?」
「ああ。じゃあディルクで」
「オーケー。すぐ用意するわね」
そういうとエルディはカウンターの奥のほうに行ってしまった。
ちなみにディルクというのは、エルディが作ったオリジナルの飲み物だ。
他にも多くのエルディ作のものがあり、どれも普通のよりもうまいので
なかなかの人気がある。が、失敗のもあり、それを飲んだものが
医療所送りになることもしばしばある。
しばらくすると、エルディが現れた。
「はい。これ飲んだらクエスト受けるの?」
ソニックと向かい合わせになるように、座る。
それを飲みながら
「いや、1週間くらいは休もうと思ってる。武具も新調したいしな」
「じゃあなんでここに?あ、もしかして私に会いに?」
「なわけねえだろ」
冗談でいったエルディに対し、マジで返すソニック。
エルディが軽くへこむ。
「ん?どうしたんだ?」
へこんでいる原因が自分だと知らずに聞く。
「な、なんでもないわよ。じゃあ、なんでここに?」
あらためてエルディが尋ねる。
「ミルナに会いたくてな。ここにいねえのか」
ソニックが辺りを見渡す。
「ミルナならクエスト中よ。もうすぐ帰ってくると思うけど。
それにしてもソニック。ミルナに会いたいって彼女のことが気になるのぉ?」
エルディはからかったつもりだったが
「ああ」
「!!」
ソニックのストレートな答えに、言葉がでない。
「俺の師匠みたいなもんだし、それに言いたいこともあるしな」
(あ、そういうことか)エルディが、つまんなそうにため息をつく。
「どうした。さっきから変だぞ」
ソニックがエルディの変化に尋ねる。
「な、なんでもないわよ。あ、それより帰ってきたわよ」
エルディが指を指したほうに向くとミルナの姿があった。
ミルナはこちらに近づいてきて。
「ソニック。きてたんだ。あ、エルディ。これ」
ミルナがエルディに報告書を渡す。
そして、ミルナはソニックの横に座る。
「なんでここにいるの?クエストいけないのに」
ミルナがエルディが持ってきた飲み物を飲みながらいった。
「ふふ。ソニックがどうしてもあなたに会いたいって言うのよ」
エルディがニコニコしながらいう。
「私に?なんで」
ミルナがソニックに向く。
「前の時にいおうと思ったけど。言いそびれちまったからな。
それを伝えに」
いまだ、エルディはニコニコしている。
「なにを?」
ミルナがソニックの言葉を待つ。もう一人のニコニコしているひとも。
「ありがとう」
ソニックの言葉にミルナが固まる。
「1ヶ月間ずっとミルナと狩りして、俺最初、狩りなんて楽勝だなって
思ってたんだ。でも試練クエストで1人で狩猟して、そんな考えが馬鹿らしいって
事に気づいて、でも何とか倒して、俺わかったんだ。
ミルナがいたから俺は、ここまで成長することができたって。
ミルナが俺の師匠で、いや、俺ミルナに出会えて本当に良かった」
ソニックの言葉にミルナは
「私もあなたに出会えて良かったっておもうよ」
といって笑った。
「だからってわけじゃねえけど、俺とパーティー組んでくれないか?
お前とならどこまでもいける気がするんだ」
ソニックがそういうとミルナは手を差し伸べた。
「これからもよろしくね。ソニック」
ソニックも笑い、手を差し伸べた。
ソニックとミルナ。さらに残り2人のパーティーが、とんでもない
偉業を成し遂げるのは、しばらくたったあとのことでした。