二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: モンスターハンター・バロル  39話更新 ( No.33 )
日時: 2010/02/15 18:22
名前: アビス (ID: 3CAtWHbZ)

8話
  最悪だぜ。ババコンガの捕獲





「お〜い。ミカ、ミク。出来たか?」

あれからすでに1週間が経ち、武具をもらおうと
ソニックが工房に訪ねた。

「や〜ソニック。久しぶりね」

中からミカだ出てきた。

「よっ、久しぶり。で、どうだ。出来たか?」

「もちろんよ」

そういって微笑み、奥からミクが武器と防具を持ってきた。

「や〜ソニック。久しぶりだね」

「プッ!」

ソニックが思わず吹いた。

「ど、どうしたんだい?」

ミクがソニックの反応を見て尋ねる。

「いや〜。おまえら俺と会ったときの第一声がまったく同じだから。
言い方までそっくりだ」

「「こいつと一緒に(しないでください)(しないでよ)」」

「ブフッ!」

「「笑うんじゃない(笑わないでください)」」

「ははは。分かったから。ミク、武器と防具は?」

これ以上いうと、はらわたがねじれそうなので話しを戻した。

「・・・。これですよ」

そういって、ミクはソニックに武具を渡した。

「防具の方は、やっぱりかなりの物でした。たぶん、今の防御力だったら
ランボスぐらいのモンスターなら服に傷一つつきませんよ」

と、自慢げにいう。それほど満足のいくものになったということだろう。

「だけどさ・・・」

ミカが突然、口を開いた。

「ベースはただの布から作ってあるのよね。それをここまで
仕立て上げることが出来るんだからきっとこれ、まだまだ
力を隠しているわよ。今の私たちじゃあこれ以上は無理だけど」

「な〜に。これだけすごいものなら、それ以上望まないさ。
ありがとうな、ミカ、ミク」

ソニックはそういうと、さっそく新しい防具と武器を装備し
ミルナが待つ、ギルドに向かった。



〜密林〜

ソニックとミルナは密林に出ていた。
目的はババコンガの捕獲。モンスターの研究科学者たちからの依頼だ。

捕獲とは殺さずに、生きたままギルドに出すことである。
そうすることで、モンスターの生態がよりわかるようになり、ハンターたちの
役に立つのである。

だが捕獲は討伐よりも困難で面倒なので、それなりに優秀なハンターでなければ
受けることができない。
今回はミルナの同行としてソニックもクエストを受けることになった。

「ババコンガかぁ・・・」

ミルナの顔色が少し悪そうに見える。

「?。どうしたんだミルナ。ババコンガって奴はそんなに強いのか?」

ミルナの様子を見て、ソニックが尋ねる。

「ううん。強さだけなら、ソニックでもいけると思うよ」

「じゃあ、その強さ以外の何かが厄介ってことか?」

ミルナの言葉がやけに引っかかる言い方をしているので、さらに尋ねる。

「うん。ちょっと厄介なんだよね。会えばわかるよ。さ、いこう」



それからしばらく探していたら、洞窟の中にそれらしいモンスターがいた。

「あれか?」

モンスターに気づかれぬよう、声をひそめ、ミルナにささやく。

「そうだよ。今回は捕獲だから、やりすぎないように、気をつけてよ」

「わかってるよ」

ソニックがそういい、ババコンガに突っ込んでいく。

が、それよりも早く、ミルナの矢が一本ババコンガに突き刺さる。
すると辺りに、固有の匂いが広がる。
ソニックが鼻を動かし、匂いをさぐる。

「この匂いはペイント玉の匂い・・・」

「ペイントビン。ペイント玉と同じ効果があるの。それを撃ったの」

するとミルナは違うビンにを手に持った。おそらく矢の威力を増加させる
強撃ビンだろう。ミルナが弓を引き絞り構える。

ソニックもババコンガに向き直る。
ババコンガはすでにこちらに向かって突進してきていた。

しかし、スピードは大したこともなくソニックはなんなくよける。
そして、がら空きの胴体に新調した大剣、ブレイズブレイド改で攻撃する。

すると、一撃でババコンガの厚い毛を裂き血が出てきた。
ババコンガは、いきなりのダメージに動きを一瞬止めたが、すぐに距離をとる。

「へー。バスターブレイドに比べるとなかなかの切れ味だな」

感心していいるの束の間、ババコンガは怒って体からガスのようなものを噴き出した。
そして、尻尾で茶色の物体を持つと、こちらに向かって投げてきた。

「お、おい。あれって・・・もしかして・・・」

飛んでくる物体の正体に気づき、ソニックの顔がどんどん、青ざめていく。

「う、うわああああ!」

普段、ほとんどしない緊急回避をして、その物体から全力で逃げる。
そしてそれはべチャと嫌な音を立てて、地面に落ちた。

「おい、ミルナ。あれってまさか・・・」

「私にいわせないでよ・・・。たぶん、想像してるので当ってるから・・・」

ミルナも顔色はあまりよくない。

「はは。まじかよ。てことは、おまえ。前に・・・」

ミルナがババコンガを異様に嫌っていた理由。そして、今の攻撃でのこの反応。もしかして・・・。

「それ以上、いわないで。思い出したくもないから・・・」

「あは。あはははは・・・・」

もはや、笑うしかソニックのとれる手段は、なかった。