二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: モンスターハンター・バロル 39話更新 ( No.46 )
- 日時: 2010/02/15 18:47
- 名前: アビス (ID: 3CAtWHbZ)
19話
目覚める悪夢
「いや〜、本当に助かったよ。内のハンターたちじゃ手に負えない
クエストをかなり片付けてもらって」
受付の女性が笑顔でいった。
ソニックたちはこの村にきて10日が過ぎていた。
そして今旅の準備が整って出発しようとしていた。
「あはは、別にいいよ。
ちょっと難しいぐらいのじゃないと誰かさんたちが満足しないから」
ミルナはそういうと後ろの2人の方を向いた。
ソニックは軽く笑い、スタークはそっぽを向いてしまった。
その姿にミルナが微笑む。
そんな3人を見ていた女性は少し重い口調で
「気をつけなよ。ギルドの報告によるとその跡地にむかったハンターは
一人も帰ってきていないらしいから・・・」
その時スタークに向かって1本のナイフが飛んできた。
スタークはそれを簡単にとり、投げた本人をみる。
誰が投げたのかなんて皆わかっていた。
「ずいぶんな別れの挨拶じゃねえか、シルバ」
スタークが嬉しそうにいうとナイフをシルバに向けて投げ返した。
シルバはそれをキャッチすると無言で近寄ってきて
今後は素手でスタークに自分のナイフを渡した。
スタークもそれを無言で受け取る。
そしてそのまま、3人はその村をあとにした。
「一緒に行きたかったんじゃないのか?」
3人を見送った後女性がいった。シルバは少し黙った後
「だから俺の中で最も長く愛用していたナイフを渡した・・・
それで十分だ」
そういってシルバはギルドに向かって戻っていった。
女性は、まさか返事が返ってくるなんて思っていなかったので
少し目を丸くしたがすぐにシルバと同じようにギルドに戻っていった。
〜森〜
「それでその跡地まではどれぐらいあるんだ?」
スタスタ歩いていたスタークがいった。
—ザク!ズパ!—
「このままいけば2日ってところじゃない。でも彼女が言ってたことが本当なら
無事にいけるかわかんないけど」
—ドス!ヒュン!—
ミルナが答える。
「現地に向かったハンターが帰ってこないってやつか。
ガルドロスがそこにいるわけじゃないから・・なんか帰れないわけとかあるんじゃねえか?
それにしても俺たち・・・」
—ドスン!ガン!—
「余裕だよな〜」
ソニックがなぜこんなこというのか。それは・・・
—ギャア!ギャア!—
3人を囲んでいるランボスの数・・およそ50体。
それでも3人は焦らなかった。
「なんかすごく体が動くよね」
ミルナが嬉しそうにいった。
「確かに前に比べると力があがってんな。
なんかこう・・・・」
—ズパン!—
「よく見える」
「それでいて、自分の体もそれに対応できるだけの力がある」
ソニックは二人の変わりぶりを見て以前のイビルモスの時に見た夢を思い出した。
『お前の仲間2人の潜在能力を少し開放してやった。これで、貴様の足手まといには
ならずに、すむだろう』
・・・
(あれはあっぱり夢じゃなかったのか?)ソニックは辺りのランボスを薙ぎ飛ばしながら思った。
そう思うソニックも変わっていた。
相手からの死角からの攻撃も反射以上のスピードでかわし攻撃する。
剣を振るう力も前よりも必要としなくなっていた。
イビルモスとの戦いは3人にとても多くの力を育んだ。
—跡地—
「おい!本当に大丈夫なんだろうな!?」
黒のオールバックの青年が叫ぶ。
「大丈夫だって。俺たちは選ばれた封印のハンターなんだぜ。
そこらのハンターとは一味も二味も違うっての」
前を行く髪を逆立てた金髪のショートヘアーの男が鼻高さにいう。
「ここはそんな封印のハンターたちが何十人も死んでいる場所なんだぞ!」
ショートヘアーの男の軽い言葉にオールバックの男が怒鳴りつける。
そして、もうやってられるかというと、向きを変え立ち去ろうとする。
その姿を見てショートヘアーの男は手を前に合わせて
「悪かったって冗談だ冗談。確かにここは危ねえ場所だが有力な情報があることは
間違いないんだ。だから、な?」
男の言葉にオールバックの男はため息をつき、前に振り返る。
そのとき・・・
「あ・・・・あ・・」
「どうした?」
ショートヘアーの男が尋ねる。男は声が出ない感じで指をさした。
その指は震わせていた。
「う・・うしろ・・」
「ん?」
その言葉に男は振り返る。その瞬間・・
ショートヘアーの男も固まる。目の前にいるのは・・・
「う・・うわああ!!!」
異形な形をしたモンスター。