二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: モンスターハンター・バロル  39話更新 ( No.55 )
日時: 2010/02/15 19:04
名前: アビス (ID: 3CAtWHbZ)

26話
   変貌





〜工房〜

「あの〜すいません」

サラが工房の奥に向かって呼ぶ。すると懐かしい顔の一人の女性が現れた。

「その声はサラかい。久しぶりだね。そのついでに銃を見せてもらえないか?」

あいさつがすむやいなや、銃にがっつこうとする。

「姉さん・・・その前に懐かしい人がいるよ」

奥からもう一人見覚えのある男性が現れた。

「え?あ。スタークとミルナじゃん」

「気づくの遅えよ」

スタークがため息を吐いて言う。

「相変わらず、珍しい武具が大好きなんだね」

ミルナもあきれ果てて笑っている。

「はは、まあね。そんなことより、旅は順調に進んでいるの?
・・・あれ?ソニックは?」

懐かしい顔が一つ足りずミカが尋ねた。

「うん。実は・・・・」



「ふ〜ん。そんなことが。あのソニックがね〜」

一通り話しを聞いたミカが言った。

「おかしいね。ナルガクルガは確かにスピードのあるモンスターだけど、
見失うほどの速さじゃないんだけど」

ミクも手を唇に当てて考える。

「最近はモンスターがどれもこれも異常になってきているからね。
そんで、そのモンスターを倒すために私たちに新しい武具を作ってもらいたいってことね」

ミカが言った。ミルナは頷き。

「うん。できれば、皆の分を一通り・・・できる?」

ミルナが聞く。ミカは笑いながら

「もちろん。一週間ぐらい時間ちょうだいね。やるよ、ミク」

「わかったよ、姉さん」

と言って、また工房の奥に行こうとした。

「ちょっと待って。素材はいいの?今私たち全然持ってないけど」

ミルナの言葉にミカは不思議がって

「あれ、あんた達知らないの?封印のハンターは今まであんた達が狩ってきた
モンスターの素材はギルドが保管してんだよ。いままで報酬として素材をもらえたこと
なかっただろう?」

「う、うん。でもなんで?」

「こういうときのためさ。それじゃあね」

そう言って、二人は奥に消えてしまった。
すると、サラも工房の中に入っていってしまった。

「ちょっ、サラ!?」

その言葉に反応して顔をこちらに向けると

「私も何か手伝えることがあるかもしれないから」

そう言ってサラも工房の奥に消えていってしまった。

「大丈夫かな。どんな物が出来るか全然予想が出来ないんだけど」

ミルナが心配そうに言う。その言葉にスタークは

「大丈夫だろう。あの二人なら」

そういった。


〜一週間後〜

一ヶ月は掛かると思っていたソニックの怪我もすっかりよくなっていた。

「信じられん回復力だ」

そう言ったドクターの顔が、本当にビックリしていて面白かった。

「どんな武具が出来てんだろうな。楽しみだな」

ソニックが歩きながら言った。

「でも少し不安もあるんだけどなあ」

ミルナは相変わらず、ミカとミクが作るものに不安を抱いている。
しかし、この後そんな思いが馬鹿馬鹿しく思うほど物が3人の前に現れる。


〜工房〜

「お!来たね」

すでにミカとミクが何かを抱えて待っていた。
サラの分も作ったらしく、すでに着替えていた。

その防具がまたサラ用だからなのか、頑丈そうでありながらも可愛らしくされており、
ハンターらしく見えたが、普通の可愛い女の子のようにも見える。

これなら、チンピラに絡まれてもおかしくはない。

「もう出来たの?」

ミルナがサラの防具をみて聞く。ミカは嬉しそうに

「ああ、最高傑作だ。とりあえず見てくれ。まずはミルナのから」

そういうと、ミクが抱えていたものをミルナに渡した。

「弓を張る糸は特別な混合糸で絞った糸が戻る時の力が数倍上がるのを使った。
弓の扱いが難しくなっているから頑張ってね。
後は、大した変化はない武器の切れ味を上げたぐらいだな」

そこまで言うと、今度は自分が持っているものをスタークに渡した。

「あんたの刀は敵を切った瞬間、その衝撃で超振動を起こさせて切れ味を
一気に上げられるようにしたから。けどその分、刀のブレも多いから気をつけてね。
下手したらその超振動で自分の刀が折れるから。
それと太刀じゃ防御が劣るからその『篭手』を使いな。
防御力もそれなりに高いし、はめても気にならないようにつくってあるから」

「随分俺のはリスクが高いんだな」

スタークが受け取った後言った。

「危険をおかさなきゃ、力は手に入んないでしょ」

「・・?俺のは?」

ソニックが突然言った。もう3人の手には武具を持っていなかったのだ。

「ああ。ソニックのは工房の奥。見てきてみ」

その言葉に促されて行った。すると

「な・・なんでこれーー!」

と、ソニックの驚く声が聞こえた。

「それが、あんたの武器よ。持ってきて」

ミカがそういった後ソニックはそれを持って出てきた。

「え!!!」

「おいおい・・・」

2人は驚きのあまり声が出ない。それもそのはず、工房から出てきたソニックの姿は

塚を鎖で繋がれ、切先が少し錨のようになっている大剣を二つ背負い現れたのだから

「ソニックは大剣を片手でらくらく振り回せるからね。大剣を双剣のように扱うのも簡単だろ。
それに二つになった分、ガードもしやすくなった」

「だからって無理があるでしょ」

ミルナがいう。しかし、ソニックは、二つの大剣を振り回し始めた。
辺りに風の入り乱れる。

「いや、案外いけるかも」

と、いってしっかりと塚を握り締めるソニック。

「ソニック。前よりも力上がってるよね」

ミルナがいう。

「す・・すごい」

サラは口を開けてままだ。

「名前は、

ミルナのは、弓剣・アルセドナ

スタークのは、響狼ノ太刀(きょうろうのたち)

ソニックのは、崩山剣・レグルス」

その後、3人は武具を新しいのに変えたが不思議と違和感がなかった。
まるで、いままでもずっとこれを身に付けていたかのようだった。