二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: モンスターハンター・バロル 39話更新 ( No.66 )
- 日時: 2010/02/15 19:19
- 名前: アビス (ID: 3CAtWHbZ)
34話
新しい旅路
あれから数日が経ち、3人はギルド本部に向かった。
3人というのは、実はスタークは病院で入院。
元々軽症だったミルナと強く頭を打ったが
サラは特別心配はなくすぐに良くなった。が、一番酷いスタークは問題外だ。
消し飛んだ細胞、失った血液。医師が言うには生きているのが奇跡だと言っていた。
それでも、医師はこう言った。
「彼が生きているのは奇跡ではないかもな。彼の体は以上のスピードで
回復を示している。彼特有の症状か、もしくは人間にある性能なのか
わからぬが、この分だと1ヶ月もあれば退院できるだろう」
・・・・・
・・・
・
「それなら、スタークなら2週間もあれば回復するわね。
それよりもソニック。本当に体はもうなんともないの」
(またか・・・)ソニックはため息をついた。
あの事件の直後、まだソニックの体には憑依された後遺症が少し残っていた。
それも一晩寝たら消えていたが、それ以来ミルナはずっとこの調子だ。
「何度も言ったろ。もう平気だって。何度も言うなよ」
「あなたの事が心配なんだからしょうがないでしょ!」
ミルナはそういうと、ハッとした顔でソニックを見ると顔を赤くして背けてしまった。
どうやら、あの時思いっきり抱きついた事を今になって恥じいているらしい。
ソニックもその時を思い出すと、少し照れくさく思った。
〜そんなこんなでギルド本部〜
「おはようございます」
この前のギルドの女性がそう言うと、こちらに封筒を渡した。
その中身を確認すると信じられないような額のお金が入っていた。
「あ・・あの。これはいったい。こんな額貰ってもいいんでしょうか?」
ミルナが困ったような顔で言った。
「そうですか?調査の結果からいうと貴方たちの報告はとても貴重で
重要なものです。その額でも少ないくらいだと、本部長は言っておられましたよ」
「・・・と、いうことは何かわかったのか?」
ソニックの言葉に女性はうなずいて
「はい。貴方たちの言う通りそこにガルドロスがいたのは間違いないと思われます」
「なんでそうだとわかるんですか?」
「調査隊がその穴の中を調査した結果、中から黒いオーラを纏った鱗が出てきたんです。
その鱗は今までのどのモンスターとも一致しませんでした」
「だから、そこにガルドロスがいたと」
「そう考えるのが普通ですね。それと、これは貴方たちだから教えることですが・・」
「なんだ?」
ソニックが促す、女性は少し戸惑ったが
「鱗を持ってきた調査隊に人が突然発狂をし、
暴れたそうです。なんとかその場で押さえ込めたそうですが・・・。
今それは特別なシェルターに入れえ、慎重に研究を進めているようです」
「もしそれがガルドロスの能力だとしたら、相当やばいよね。
鱗だけで人が発狂するレベル。本体は一体どれほどの・・・」
ミルナが考える。そして、すぐに考えを止めるように首を振る。
「そんなことを考えてても、始まらないよね」
「ところで皆さんにある特別任務があるのですが」
「特別任務」
「はい。モンスターの討伐です。名前は『ウィルテリアス』」
「『ウィルテリアス』・・・初めて聞く名だな」
「新種ですから。詳しい話はこの町の村長にお聞きください」
女性はそう言うと、地図を広げてある村を指さした。
「被害の拡大を抑えるためにもこのモンスターの討伐は1週間以内にお願いします」
「あ・・ちょっと待ってください。私たちの仲間が重症で1ヶ月は動けないんです。
ほかの者に任せることは出来ないんですか?」
その言葉に女性は落ち着いた口調で
「申し訳ありませんが、それは出来ません。封印のハンターとはガルドロスを討伐できる
可能性があるものを集めた軍団。いうなれば、ハンターのエキスパート中のエキスパートの集団です。
確かに大きな目的はガルドロスの討伐ですが、普通のハンター達には手の負えない依頼が
この本部に入ってくることもあります。それをこなしてもらうのも、
この制度を救った理由の一つです。
もちろん、報酬はちゃんと用意しています。仲間が参加できないのなら
3人でやってもらうしかありません」
「もし、失敗したら?」
「本来なら封印のハンターの称号の剥奪ですが、貴方たちはすでに
その使命を全うしていますので、剥奪はありません。
貴方たちの腕を買った本部からのただの依頼というわけです」
—森中—
「スタークがいねーのは厳しいな」
ソニックが歩きながら言う。あの後スタークを担当している
医師に話をして、起きたら自分たちのことを話をしてくれと言っておいた。
「戦力的には一番だしね」
ミルナもがっかりした声で言う。その時
—ギャァギャァ!—
イャンクックが突然走ってやってきた。
皆が一斉に構える。すると今度は草むらが動き、人が飛び出してきてクックの上を取った。
「これで終わりです。狂詩曲!!(ラプソディー)」
その者からなにやら音色がすると、クックはまるで上から見えない鉄球にでも
当てられたこのように体が砕かれた。
フワ—— 地面に降り立った青年は静かにこちらを見据えた。