二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

一話 羽を持つ者たち ( No.7 )
日時: 2010/01/09 18:51
名前: 迷鎖 ◆eVKFdGz9q2 (ID: xYJBB/ey)
参照: 記憶と羽と十字架がぶつかりあって、今、火花が散る。  

「オホン! 今回の任務はね……」

 コムイが、さきほどの失態を失くすように真剣に言った。コブがまだ膨らんでいるのは事実であるが。
 ——そして十分後、コムイが話を終えた。

「つまり、イノセンス暴走か、ノアが出回っているかもしれないってことだね」
「私たち二人だけでもいいの?」

話を聞いていた二人は、一気に声を出した。
ディオスは話をまとめ、リナリーが、疑問を発した。

「ディオ君は強くなってるし、リナリーも強化したから大丈夫と思ってね。ただし、ノアが三人以上の時は二人とも逃げるように!」

 コムイは自信有り気にリナリーの質問に答え、最後の注意は強い口調で言った。 
ディオスが「お……わたしが何とかする」と呟くと、コムイが聞いて「駄目だよ……?」と返した。

彼は、室長と言う責任と、人間と言う感情によりエクソシストなど、仲間の存在を最も大切にする人物である。
だから、怒ったり注意したりするのかもしれない。

 そして、ディオスとリナリーは団服に着替え、全ての準備を整えると、方舟に入っていった。

「絶対生きて帰ってくるよ!」

ディオスが大きな声でコムイに言うと、コムイは返事を返さずに、手を横に振った。


 その影に、誰かが居た。教団の入り組んだ通路のどこかに、紫色のローブを着て、水晶玉を持った子供くらいの大きさの人物が水晶玉を見ながら呟いた。

「なぁにかひっかかるんだなぁ————」