二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.121 )
日時: 2010/03/06 15:34
名前: ターフ (ID: 3c0JYUg8)
参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)

「烈火ぁぁぁぁっ!!!!!」
間合いを詰めた幸村は、得意のすばやい突きを繰り出す。
ガキキキッ・・・・・———。
一つの扇でひらりと葵は防いだ。
「な、何っ?!!!」
幸村は驚きの声を上げる。
もちろん、普通に扇一つじゃ止められない・・・・———。
だが、葵は普通に出来ないことをやって見せているのだ。
葵は少し何かを呟いた後に、
「——隙があるよ」
と言って、横腹に蹴りをお見舞いした。
「くっ・・・・・・!!!」
幸村は幸い少し避けていた為、ダメージを軽減した。
だが、やはり幸村にとっては葵は恐ろしい人物だ。
普通ではありえない覇気・・・・普通ではありえない速さ・・・・そして普通ではありえないことを成し遂げるその華麗さに・・・・———。
なんと言う・・・・強さ・・!政宗殿と・・・・比例が出来ないでござる・・・!!!
だが、そう褒める反面もありつつ疑問を浮かばせる反面もある。
それは・・・・・前の戦いで何故出て来れなかったのかと言う所。
前の戦いでいたならば、幸村は何故か戦ってみたいと思った。
そう思っていると・・・・・・———。
「・・・あまり、戦場では考えないほうが良いと思うけど、ね?」
「——・・・!!!!」
行き成り扇を振り下ろしてきた為、幸村はすぐさま避ける。
その時・・・・———。

 ——“その避け方は、もうやってはいけないよ?”——

「——・・・・!!」
まただ・・・・!!———。
“もうやってはいけない”とはどうゆうことでござるか・・・・?———。
そう思いつつ、幸村はひるまず応戦する。
「うおぉぉぉ!!!千両花火ぃぃっ!!!!」
「・・・・・・水」
「・・・?」
ガキキキッ・・・・———。
双方の力は、少しも変わらなくしていたと思いきや・・・・。
「・・・・・・氷」
「?、何をするのでござるか、葵殿!!そなたが戦場に考えなど必要いらんと言ったのであろう!!真剣に戦いなされ!!」
それでも、葵はブツブツと呟いた。
そして・・・・・・———。
「・・・いいこと教えてあげるよ、真田源二郎幸村・・・いや、幸村。僕はね、これでも・・・・——あまり全力的な力は出していないんだ」
幸村は一瞬呆気を取られた。
力を・・・・あまり出していない・・・?———。
「・・・仕方が無いけど、これで終わり。——青龍扇・・・“氷華水滅”(ひょうかすいめつ)」
スッ・・・・———。
一瞬にして、葵が消えて驚く幸村はさっきのように避けたが・・・・。
「——・・・!!!」
ズバババッ・・・・・———。
いつの間にか、切られていたのに気が付いた。
そして聞こえるあの声・・・・———。

 ——“だから、君の為に言ったのに・・・。君を助けようと言ったのに・・・・”——

幸村はさっきの言葉を思い返し、倒れた自分の判断力を責めた・・・・———。

其の参拾我 勝者は奥州の白虎か・・・?