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——四国——
一方、川中島から遥か西・・・・———。
きれいな砂浜に、長曾我部元親は歩いている途中だった。
「くそっ・・・ムカムカするぜ・・・・！！！」
そう言っては、舌打ちをした後に砂浜を蹴る。
先日、元親は中国地方を支配している「日輪の申し子」毛利元就と戦ったのだ・・・・・・———。
だが、勝敗を付けられず・・・・———。

　——『フン、そろそろ我は引き上げようとしよう』——
　——『待て、毛利元就！！お前・・・戦いを放棄する気か？！』——
　——『——放棄？そんなもの、我はした覚えが無い。我はお前みたいな海賊風情とは、遊んではいられんのだ』——
　——『遊ぶ？！テメェ・・・なめた口を・・・！！！』——

そう言葉を言った時には、すでに水軍の船に乗り移っていた。
元親は、追いかけようとしたが部下達の中に怪我をした奴もいた為、それ以上追いかけなかった・・・・———。
「・・・・・・・葵」
そう思ってぼぉっと突っ立っていたらふと、元親の口から幼馴染の名前が出た・・・・・・———。

其の参拾弐尊　砂浜で・・・