二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.187 )
- 日時: 2010/03/17 17:27
- 名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 3c0JYUg8)
- 参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)
行き成り倒れた葵に幸村は駆け寄る。
「葵殿!!お気を確かにするでござる!!」
「・・・うぅ・・・!!い・・・たいっ!・・・!」
手を頭に抱えて、葵は呻るだけ。
幸村はただ心配するのもいけないと思い、ざわついている伊達軍に大声で言う。
「すまぬが、そなた達の葵殿が頭が痛いと苦しんでおる!!誰か、片倉殿か伊達殿に葵殿のことをお伝えてくれないでござるか!!!」
更にざわついた伊達軍だが、すぐさま数名ほどが川中島へと走っていく。
それを見た幸村はまず自分の鉢巻を取り、かなり多く出血している横腹に巻く。
「しっかりするでござる葵殿!」
幸村は励ますように言うが、当の本人の葵には届かない。
ただただ、その場で呻いては痛みにやられているだけ。
それでも、幸村は励ましていた・・・・———。
★****★
「そろそろ、俺も終わりにしよっかな〜♪」
ふふふ・・・とツカサは喜んでいるような笑いをし、宙返りをする。
「チィ・・・・」
小十郎は少し押されてあまり攻撃のペースが作れない。
「片倉さん、あんたは凄く強かったけど・・・じゃあね♪」
「くっ・・・・!!」
ツカサはそう言って小十郎との間を詰めて刀を振ろうとした時・・・・・・———。
ピクン・・・・・・———。
ツカサは何かに反応し、刀を止めた。
小十郎は少し驚いたが、何かを感じ取った。
「・・・・何かしたか、上杉の忍」
「う〜ん、早過ぎるぜ・・・・」
カシャンとツカサは刀を納めて、考えるような素振りをする。
「・・・・?」
「やっぱり——織田軍の勢力は早過ぎるな〜」
「——!!、織田・・・軍だ、と?」
小十郎の顔が少し青ざめた。
織田・・・・それは南蛮の種子島「鉄砲」や第六天魔王と恐れられている「織田信長」率いる名前だった・・・———。
小十郎はツカサが何か知っているのではと思い、少し問う様に言った。
「織田軍がいつ来るか分かるか、上杉の忍・・・?」
「ん?あぁ、そっか。小十郎さんも主が心配なんだね。いいよ、教えてあげる」
さっきまでの楽しんでいた口調とは少し違ったのに小十郎は少し気付いたが、止めておく。
「俺の予知的には、三軍が今撤退すれば間に合うよ。
ただ・・・・あんたのとこのある武将がやばいね」
「・・・・武将?政宗様がか?」
「いんや、確か・・・「奥州の白虎」だね」
「——葵様が!!」
小十郎は異名を聞いてすぐに、馬に乗って行った。
ツカサはその姿を見て苦笑した後、上杉謙信の元へ走っていった・・・・・———。
☆****☆
「HA!奥州筆頭をなめんなよ!!」
政宗は信玄と謙信の間を突き進む。
かなり時間が経つのに、三者は息切れもせず受け返したり仕掛けたりとしていた。
「奥州の小童が!わしと謙信の戦いの中に入れるもんじゃないわ!!」
信玄は自分の斧を政宗の頭めがけて振り落とす。
「よっと・・・・!」
早々政宗はやられるわけが無い為、すぐさま避けた後また仕掛けようとするのだが・・・・・・———。
「その勝負待った!」
「「「!!!!」」」
行き成り戦いの中に出てきた者に反射的に止まる。
謙信は少し驚いていたが、すぐさま普通の顔に戻る。
「おや、ツカサですか」
「すまないね謙信や甲斐の虎、奥州の筆頭さん」
ツカサは謝った後、静かに言う。
「今、織田軍がこの川中島に進軍中の事で言いに来た」
「む!あの尾張の・・・!!」
「Waht?!織田・・・・だと?」
驚いている顔をする二者。
「それで、どうすれば良いと・・・?」
「はい。今からでも間に合うから・・・・——三軍の撤退を申し上げます」
ツカサは静かに言うが、少しイラだった気配も伺えるような言葉を言った。
政宗は少し惜しく思っていたが、刀を下げる。
信玄はすぐさま撤退の命令を出した。
その間、政宗の前にツカサが来た。
「・・・?、何の用だ」
「ある情報だ。片倉さんが先に行ったが、「奥州の白虎」は今、怪我などしているらしい」
政宗はその言葉を聞いてあまり無い形相の顔をする。
「・・・・片倉さんが行ったから大丈夫だろう。だが、お前はここから部下と立ち去れよ」
ツカサはそう告げた後、主である謙信の後に付いて行った・・・・・・———。
其の四拾参奮 三軍の撤退予告