二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.224 )
日時: 2010/03/20 13:04
名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 3c0JYUg8)
参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)

あの時・・・・・・・———。

 ——“生きて・・・あなただけ・・・・!”——

俺に言ったあの人は・・・・・・・・———。

 ——“ツカサ〜!!おやつの時間だよ〜♪”——

大切なあの人は・・・・・・・・———。

 ——“ツカサ、私はね・・・あなたの味方よ?”——

俺を庇って・・・・俺を慰めて・・・・・———。

 ——“私ね、好きな人が出来たの!ツカサは幼いから分からないけど、いつかツカサも恋するよ?”——

時には大切に育てたりもして・・・・・・・———。

 ——“泣かないの!ほら、男の子でしょ?”——

俺の親みたいな感じで優しく・・・・・・———。

 ——“ツカサ、春の花である桜が咲き始めたよ!一緒に見に行こう、ね?”——

威厳に強く・・・・・・・———。

 ——“こら、ツカサ!悪戯しちゃいけないでしょ?”——

あの人は・・・・・・・———。

 ——“ツカサ・・・・いつまでも一緒だよ?”——

フッとツカサは閉じた瞼をあげた・・・・・・———。

 ——“君は、彼女を知りたかったんだろ?”——

あぁ・・・・少しずつ、なんとなく分かったよ・・・・・・———。

あの頃の暗く、絶望したあの闇・・・・・・・———。

あの闇は彼女を食い尽くした・・・・・・・———。

ツカサは少し苦しい顔で男に話す・・・・・・———。

彼女は俺を・・・いや、姉上は俺を助けたんだな・・・・———。

 ——“・・・・・あぁ、そうだよ”——

小さく切ないこの過去は、今にも一番憎い夢・・・・・・・———。

ツカサは男を見つめて言う・・・・・・・———。

俺には・・・・姉がいたんだな・・・・———。

 ——“・・・うん、そうだね”——

俺は、あんたの事はいつもやな“夢”でしか見てなかったけど・・・・本当は知っていたんだな———。

 ——“・・・・・君達の為だから、ね”——

そう呟いたのを聞いたツカサはため息をつけた後、花畑の逆の方向へと歩き出す・・・・・・・———。

その姿をただ、男は見つめるだけだった・・・・・・———。

其の五拾参一 ツカサの姉