二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.429 )
日時: 2010/03/27 12:45
名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 3c0JYUg8)
参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)

——最北端——
「・・・・ふぁ〜」
ツカサは欠伸をする口に手を当てる。
隣にいたいつきはツカサを見る。
「眠くなったべか?」
その問いに少し間を空けるも返す。
「・・・・あぁ、久しぶりに寝てなかったからな。ふぁ〜・・・」
欠伸をするといつも涙が出てくるのでツカサは手でぬぐう。
「そうだべか、まぁ夜だしそろそろ寝ないといけないだべ」
「・・・・・うん」
ぼぅ・・・とツカサはする。
それ位ひどく寝ていなかったんだろう。
もうその場で寝そうだったのでツカサに布団を掛ける。
「・・・ツカサ、寝てもいいだよ」
そういつきが呟くと同時に、ツカサは闇に堕ちて行った・・・・・。
いつきは寝たのを見てホッとする。
なぜかツカサがいると安心してしまうからだ。
しかもこの頃、「お侍さん撲滅作戦」ばかりで皆も疲れているのに気が付く。
「・・・おら、なんでこんな事に気付かなかったんだろうな。・・・おらは、ツカサが来て良かったと思う」
寝ている本人に気付かれないようにいつきは呟いた後、少し外に出た。
未だに満月は綺麗に光っている。
「・・・おら、頑張って強くならないといけないべ!女神さん、おらは強くなって見せるだよ!」
そういつきは少しボリュームを下げた声で叫び、自分は強くなると誓った・・・・・・・・———。

☆****☆

——小田原城の牢屋——
「・・・・満月、か」
葵は牢屋の窓から差している月の光を見てそう呟いた。
どうやら小太郎はいないようだ。
葵は気配を感じて状況を見るが、何故か脱走しようと思えない。
多分、何かを察知し動けないだけなんだろう。
「・・・・僕は満月が好きだよ。・・・もちろん政宗が好きな三日月も。だから、早く・・・・」
何かを知っている葵は、願うように言って瞼を閉じた・・・・・・・・———。

其の七拾六合 満月