二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.454 )
- 日時: 2010/03/28 13:27
- 名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 3c0JYUg8)
- 参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)
——奥州・米沢城——
葵が連れ去られて2日が経った。
「・・・・・・・・」
政宗は自分の部屋で黙って地図を見下ろす。
白の石や黒の石を考えながら乗っけていったが、かなり気になるのは・・・・・・・。
「・・・織田が来るかもしんねぇな」
ため息をつけて言った。
織田軍の拡大は急激である。
もしかしたら、今川・北条を攻める作戦に参戦するかもしれないのだ。
政宗は右腕で髪をくしゃくしゃする。
「織田と言えば・・・・種子島、か」
種子島とはこの時代の「鉄砲」を表わす言い方である。
当時、種子島にポルトガル人が「鉄砲」を教えたのが始めでその内「鉄砲」を種子島と言ったのだ。
織田軍に鉄砲隊があると噂で聞いたが、本当にあるかもしれない。
「・・・ッチ、魔王のおっさんの動きが読めねぇな」
一応織田軍のことは保留とした。
その時・・・・・・・・———。
「政宗様、小十郎です」
襖の向かいから腹心である小十郎の声が聞こえた。
「?・・・・入れ、小十郎」
「・・・はっ」
ガラッと開けて、政宗の前に面とする。
「何かあったのか、小十郎?」
政宗は小十郎を見て言う。
小十郎は少し間を空けた言った。
「・・・はい、しかも——葵様の文が政宗様に来ております」
「——!!、それは本当か小十郎?!」
小十郎は何も言わずに頷いて、葵が書いた文を差し出す。
政宗はすぐさま受け取り開いた。
すらすらと政宗は読んでいく。
読み終わった後、政宗はパサリと隣に置いた。
「・・・・・葵」
「・・・政宗様?」
小十郎は少し心配して聞いてみる。
「・・・・なんでもねぇ。・・・少し一人になりてぇ」
「・・・分かりました」
政宗に言われた後、襖を開けて出て行った。
政宗はもう一回読み直す。
「・・・・“早く来て”か。・・・俺も早くお前を助けて、北条をぶっ放したいぜ」
葵の寂しい気持ちを受け取って、政宗は知らないうちに涙を流した・・・・・・・・———。
其の八拾丈 文