二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.576 )
- 日時: 2010/04/24 11:53
- 名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 3c0JYUg8)
- 参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)
☆番外編2 〜空の約束〜 ☆
優々と晴れた青い空が見える武田軍の領地である甲斐に同じ容姿の二人の子供がいた。
「弁丸ー!待ってよ!」
「こっちでござるよ、奏牙殿!」
二人はまるで双子のような容姿だ。
ハァハァと疲れたように言うこの名は神楽奏牙。
男の子のようだが本当は女の子である。
三ヶ月前に両親の事情で奥州から甲斐にやって来たのだ。
その奏牙の両親は各地に渡っては仕事をする大変偉い大名なのである。
だが、まだ奏牙は元服していなく世間知らずである。
その奏牙に似ている片方の子が手を差し伸べる。
「もう少しでござる!頑張るでござる!」
「う、うん!」
ニコッと奏牙は笑い返した。
手を差し伸べた子の名は弁丸。
三ヶ月前に来た奏牙とすぐさま友達になった子であり、真田昌幸の次男坊。
奏牙と同じく未だ元服はしていない。
二人は今、城下町が全部見える森の山頂を目指していた。
「それよりも、弁丸はいいの?」
「何がでござる・・・?」
「え?佐助に黙って行った事」
「——!!そ・・・それは・・・;」
弁丸はギクッと音を立てて焦った。
佐助とは、弁丸の使いの忍でいつもオカンパワーを炸裂している同年齢の子の名である。
弁丸はいつも佐助に厳しく指導されていた。
「い、いいんでござる・・・;」
「・・・本当に良いの?」
「うっ・・・・・!;」
奏牙の言葉に少しサァ・・・と顔が青くなった。
まぁ、行き先も教えないで出てきたのは悪いが今帰っても弁丸に立場がないのだ。
「・・・・そ、奏牙殿は某と見たくないんでござるか?」
「え?見たいに決まっているじゃん!でも、佐助に怒られるかもね・・・」
シーンと空気が重くなる。
「ま、まず、行くでござる!」
「うん、もうここまで来ちゃったしね;」
二人とも苦笑した後、山頂を目指した・・・・・・・・———。
☆****☆
「まったく・・・旦那と奏牙はどこに・・・;」
幼く忍らしい格好をした子供がそう呟いた。
子の忍らしい子の名は猿飛佐助。
奏牙達が言っていたオカンパワーを持っている持ち主。
その佐助が探しているのは、弁丸と奏牙だ。
さっきまで・・・・庭にいたのに・・・・———。
ハァとため息をついて自分の行動に少し悔やむ。
「あっちを探そう」
さっきまで探していた所にはいなかったので、ヒュンと飛んで隣の所の山に急いで行った・・・・・・・・・・・———。
☆****☆
「「着いたぁ!」」
二人とも異口同音にし言う。
景色が綺麗で仕方がなかったのだ。
しかも、二人ともヘトヘトである。
「疲れたぁ・・・!」
奏牙は背伸びをして言う。
弁丸はその姿を見て奏牙に近寄った。
「良い光景でござるな、奏牙殿!」
「うん、そうだね♪」
城下町はあまり見れない光景な為二人にとっては良い思い出にになった。
だが、奏牙は悲しい顔をする。
「・・・奏牙殿?」
「・・・・ねぇ、弁丸。・・・僕の事、忘れない?」
「——!」
行き成りの言葉に亜然する。
「・・・何で言うのでござるか?」
「・・・だって、僕の両親は各地に行かなきゃならないし・・・・。弁丸に・・・また会えないかも知れないから・・・」
体育座りでシュンとし言う。
弁丸はフルフルと横の顔を振った。
「奏牙殿の事、忘れないでござる!この空に誓うでござる!」
「——!・・・・本当に?」
「本当でござる!」
弁丸は微笑んだ後、指切りをする。
奏牙は少し悲しそうな顔だったが、ちゃんと太陽のように笑った・・・・・・・・・・———。
(その後は佐助に怒られる似ている二人)