二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.636 )
- 日時: 2010/05/03 13:57
- 名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 3c0JYUg8)
- 参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)
☆番外編5 〜もし、葵が武田軍の武将だったら…〜(性格はそのまま)☆
広々として雲ひとつ無い中、町の人たちの声がこだまする。
「烈火ぁぁぁぁっ!!!」
武田軍の本拠地である武田道場に声に負けないような声が聞こえた。
その声の持ち主は紅の様な紅い鎧をした青年だ。
彼は一本ずつ計二本の槍を持って速い突きを繰り出していた。
彼の名は真田源二郎幸村。
武田が武将である武田信玄も信頼を置いている家臣だ。
故に信玄と同じ虎、「若き虎」としていた。
そんな彼が速い突きを終わらせた時・・・・・・・・・・———。
「——やっぱり凄いね・・・幸村」
「——!」
聞き覚えがある声に振り向いた。
そこには・・・・・・——幸村と同じ容姿の男がいた。
いや、正確には幸村と同じ容姿の男装をしている女。
「葵殿!お久方ぶりでござるな!」
幸村はパァ・・・と明るい気配を伺わせる様な気配を発して走って来た。
男装している女はクスッと笑う。
彼女の名は神楽葵。
幸村と同様、信玄に仕えている武将だ。
彼女は幸村みたいな「若き虎」ではなく、「甲斐の白虎」と呼ばれていた。
「久しぶり・・・元気だった?」
「うむ、このように元気でござる!」
「そう」
幸村の姿を見てホッとした。
そんな幸村、実は大の女嫌い。
話すだけで赤面して「破廉恥な!!」とお決まりの言葉を言うのだ。
そんな幸村が葵に言わないのは、葵が男装していると言う点。
葵は元々小さい頃から男装している為、幸村はこれで慣れたのだ。
例え葵が女の姿をしてても幸村は躊躇無く話をするとはかぎらない。
前に葵が女の着物の姿でいた時、幸村は思いっきり赤面して城の中を走って行ったのだ。
つまりは幸村の前では男装をしていなければ話せないのだ。
そんな幸村は笑顔を発して言う。
「そう言えば、某と久々に腕試しでもしないでござろうか?」
「え・・・いいの?」
葵は少し驚いて言った。
幸村は強く頷いた。
「某、葵殿と対決してもっと強くなりたいでござるからな!」
「フフ・・・幸村は鍛錬馬鹿だね」
「し、失敬な!これでも本当に強くなりたいんでござるよ!」
葵は「ごめん」と言うように苦笑して道場にある槍を二本持ち出した。
葵も幸村と同じ計二本の槍で戦う武将だ。
その力は半端無いだろう。
「じゃあ・・・——行くよ?」
「某の成長を見てくだされ!葵殿!」
二匹の虎が交差した・・・・・・・・・・・———。
☆****☆
「ったく、何でこんなザマなわけ?真田の旦那;」
フゥと大きなため息を付いた忍の名は猿飛佐助。
幸村に使える忍だ。
数分前、幸村と葵の決着が付いたのを聞いて見てみると道場内は滅茶苦茶だった。
「うぅ・・・すまぬ、佐助」
「んで、結局は葵ちゃんが勝ったんだ?」
幸村は痛みに堪えながらコクンと頷いた。
結局試合は葵の圧勝であり、葵は傷一つ付いていなかった。
幸村は・・・言わなくても分かるだろう。
「はい、これで良し。後で葵ちゃんと対決する時はちゃんと俺様を呼んでね?」
やれやれと言う顔で佐助は言った。
「本当にすまぬな・・・佐助」
「・・・たく、落ち込むと葵ちゃんに怒られるのは俺なんだからシャキッとしてよ旦那」
佐助に少し慰められ、幸村は自分を鍛えようと努力した・・・・・・・・・・・・———。
(葵が武田の武将だったら幸村のお手本の人)